Wedding Anniversary

カンザスシティーの週末

結婚記念日

2008年7月25日

カンザスシティーの週末

Isoko Durbin のブログ集

アメリカ人夫の一言

アメリカ生活録

アメリカで出会ったおいしい料理

 

 

 私達の結婚記念日は7月24日である。しかし、その日が木曜日と週日であったため、翌日の7月25日にイタリアンレストラン「オリーブガーデン」に行くことにした。実はこのレストラン、二人だけの結婚式をした後、夫の母と、彼女の3人の姉妹と共に、ささやかなお祝いをした記念の場所なのだ。その時と同じように、ワインをグラスに注ぎ、まずは記念日の乾杯をした。オリーブガーデンは、おいしいイタリア料理が無難な値段で食べられる故、アメリカでは人気の全国チェーン店である。この日も、金曜日のディナータイムであったため、予想通り、たくさんの人たちが店にいた。メニューを開け、何を注文するか話し合う。私はシュリンプが食べたいと思っていた。色々迷い、メキシコ人のウエイターとも話し合った結果、「アピタイザーの盛り合わせ」、「シーフード・アルフレード」、「ハーブ風味のグリルサーモン」を頼んだ。

 全ての食事には、前菜としてサラダとパンが付いてくる。はっきり言って、これだけで結構お腹がいっぱいになるものである。

「これだけで十分だよね。」

といっているところに、アピタイザーの盛り合わせがやってくる。これは、イカのフライ、マッシュルームの詰め物、中にチーズが入ったフライの3種類が、ディップであるトマトソース、ランチドレッシングと一緒に皿に盛られている。なかなか美しい一皿だったが、残念なことに、カメラの電池を充電し忘れていて、この日はあまり写真が撮れなかった。結局ここに載せられるのは、上のワインのボトルの写真だけである。イカのフライは、もう少し軽い味であればなーと思った。マッシュルームの詰め物は、「Everyday Italian」というイタリア料理の番組から得たレシピで作った事があるが、私が作った物のほうがおいしいかも、とひそかに思った。いや、ジアダのレシピが良かっただけであるが。

 しばらくすると、メインディシュのパスタとサーモンが運ばれてくる。私が頼んだ(夫の薦めによって)シーフード・アルフレードには、えびと小さなイカが入っていた。ソースはチーズが入ったホワイトソースで、濃厚な味のパスタだ。夫が食べた鮭には、ブロッコリーが付け合せとして横にあった。このブロッコリーはバターとガーリックの味がしておいしかった。アメリカのレストランで食べる鮭は、日本の鮭よりもドライな物が多いように思う。料理方法が違うせいであろうが、私としては、もっと油がのった魚の方が好みである。これらの食事を、1時間ほどかけて、お腹いっぱい食べた。いつもなら大抵「お持ち帰り」で、食べ残りを箱に入れて持ち帰るのだが、今回は二人で全て食べきった。パスタの量がそれほど多くなかったので、丁度良かった。料金は、思った以上に高く、全部で53ドルほどで、チップ込みで60ドル夫が払った。二人だけの食事で60ドルは、私達としてはかなりの出費であるが、結婚記念日であるから、少々のことは良いとしよう。

 さてレストランを出ると、すぐ近くにあるディスカウント映画館で、キャメロン・ディアスと、アシュトン・カッシャーのラブコメディー、「ベガスの恋に勝つルール」(英語名は "What happened in Vegas")を見た。この映画館は、1シーズン遅れの映画のみを上映しているので、大人一人の映画代は、たった2ドルである。さっき、夫に60ドル払わせたばかりなので、少々罪悪感を感じていた私は、「私のおごりね!」と気前良く(?)4ドル払った。ちなみに、アメリカでは夫婦といえども、銀行口座は別々に持っていて、「妻が全ての収入の管理をする」と言うのは、まずありえない。だから、私達もそれぞれ別の銀行口座を持っているし、月々の支払いは全て割り勘である。もちろんレストランの食事代や、スーパーでの買い物全てを半分に割っているわけではないが、基本的にお金の面では、私達二人とも独立して成り立っている。

 「ベガスの恋に勝つルール」は、キャメロン・ディアスとアシュトン・カッシャーが宣伝のため、「サタデーナイトライブ」というコメディー番組に出演しているのを見て、面白そうだと思っていたので、たまたま2ドルの映画館で見ることができてラッキーだった。映画館に着いた時は、すでに映画は始まっていたので、いつもは必ず買うポップコーン無しに、上映ルームに入る。イントロの部分は見逃してしまったが、ごく一部だったので、内容を理解するのに問題はなかった。

 私達が座った後に入ってきた中年のカップルは、私の席から一つ向こうに席を取ろうとしていた。男性の方が椅子に座ろうとした時、暗闇でうまく座ることができず、持っていたジュースを椅子や床にこぼしてしまった。そのしぐさが面白くて、失礼だから笑うのは我慢しなきゃと思いながらも、私は涙を流しながら笑ってしまった。周りの人たちも声を立てて笑っていた。その男性自信も、「この椅子濡れているから、張り紙しとかないと」と笑っていた。

 さてさてこの映画、キャメロン・ディアスとアシュトン・カッシャーの息が合った、とても面白いラブコメディーである。私はキャメロン・ディアスの元気のいい演技が好きだ。私が思うに、彼女はなかなか頭の良い女性である。こういったコメディーのできる人は、基本的に頭が良いと私は思う。私は、アメリカの大学で英文学を専攻し、脚本も山のように読んだが、文章から一人の人物を描き出し演じるというのは、大変な理解力を要する仕事なのである。英文学の教授が、「さあ、ここではいったいどんなことを言っているのかしら」と、私達学生に聞く時、私の頭の中には何の答えも無かったことが、なんと多かったことか。この経験から、私は俳優を尊敬するようになった。話があちらこちらに飛んでしまうが、「ベガスの恋に勝つルール」、とにかく面白いので、お勧めの映画である。

 映画からの帰り道、家の近くになると、歩いている親子連れを見た。「どこに行くんだろうね」と夫が言った瞬間、遊園地「ワールドオブファン」が、7月の週末は毎週10時から花火をするのを思い出した。時計を見ると9時40分くらいである。「そうだ、花火を見に行こうよ」と、私が提案した。家に帰って犬の世話をし、すぐに戻れば丁度良い時間である。ワールドオブファンは、私達の家のすぐ近くにあるので、家の前からでも見えるには見えるのだが、完璧なロケーションとは言えない。だから、週末10時前にきちんとワールドオブファンまで行って、正式な花火鑑賞をしようと前々から言っていたのだ。そこで、家に一旦帰ってから、また丘を車で登り、高速道路の横の道に車を止めた。高速道路の向こうに、大きな花火が丁度見える場所だった。車が行き交う高速道路脇で花火を見るなんて、なんだか日本の高校生のデートのようだと思った。花火には、不思議な魔力がある。特別な祝い事のようで、私達の結婚記念日を祝ってもらっているようでもあった。なかなかロマンティックに、しかも無料で記念日の締めくくりを向かえ、満足であった。