Vietnam Cafe

カンザスシティーの週末

ベトナム・カフェ

2009年2月14日

カンザスシティーの週末

Isoko Durbin のブログ集

アメリカ人夫の一言

アメリカ生活録

アメリカで出会ったおいしい料理

 

 

 バレンタインデーに「ベトナムレストラン」とは、あまりにも相応しくなさそうであるが、私はこれで良かったと思っている。去年は予め計画しておいたお好み焼きレストラン「One Bite」に行き、もう少し「バレンタインデー」らしかったのだが(お好み焼きレストランがロマンチックだとは、日本に住んでいらっしゃる方は思わないであろうが、アメリカでは日本食レストランに行くこと自体、ちょっぴりリッチなイベントなのである)、今年は我が家で主催する大きな会合を翌日に控えていたので、バレンタインデーに特別なことをする気になれなかったのだ。なので、本来なら今回のテーマは「バレンタインデー」にし、アメリカのバレンタインデーの過ごし方でも書くべきなのだろうが、典型的なバレンタインデーを過ごしたわけでもないので、実際に行った「ベトナム・カフェ」にした。来年はイタリアン・レストランにでも行って、夫にバラの花束でも買ってもらったと、書けるとよいものである。

 

 さて、このベトナム・カフェは、カンザスシティーのダウンタウンの端に位置するベトナム人街にある。いやベトナム人街と実際に呼ばれているかどうかは、実は定かではないのだが、この辺りはやたらとベトナムレストランや食料品店が多い。道を歩いている人達も、ベトナム人らしい人が多いのである。この一角は、夫と一緒にドライブしている時、偶然見つけた。このベトナム・カフェの前には、ベトナム語の映画やテレビドラマのビデオ屋がある。こういった雰囲気の場所を探索するのは、とても興味深いものである。

 

 店の奥の席に通された私達は、ベトナム語でいっぱいのメニューにある写真を見比べながら、まずアピタイザーとして、生春巻きとスイートポテトのフライを注文した。揚げてある春巻きに慣れているアメリカ人の夫は、生春巻きの皮が珍しいのか、「ネバネバしてるね」と言った。ハーブと海老が入った生春巻きを、甘辛いソースをつけて食す。最近、この一角を発見して以来、知っているベトナム料理の幅が増えたのが嬉しい。スイートポテトのフライは、要するに天ぷらのような物である。しかし、天つゆの代わりに、これも甘辛いソースをつける。これがたいへん美味しいのである。このフライには、たくさんのハーブが添えられていた。たぶんこれらのハーブを巻きながら一緒に食べるのだろう。ベトナム料理は、このように生野菜がたくさん付いてくるのが、ヘルシーで良い。

 

 店内は、たくさんの客で溢れていた。ベトナムに行ったことがない私は、ベトナム文化に精通しているわけではないので、麺類をまるで我が家で食すように当たり前に食べている周りの客や、店内の絵画を興味深く観察した。天井の白い漆喰や羽が付いたファンは、フランス文化の影響を受けているベトナムらしい気がする。しかし、壁にかけてある絵は、どちらかと言えば、中国風である。やはり大国中国の影響は大きいらしい。ベトナム人とアメリカ人がごった返す店内は、週末の午後らしく、穏やかにゆっくりと流れていった。

 夫はメニューの写真にあった豚肉、野菜、ご飯がついたセットを選んだ。上についている目玉焼きが美味しそうである。これもベトナム人街を見つけてから気付いたことだが、ベトナム料理には、ピーナッツが多く使われている気がする。この料理も豚肉がピーナッツで味付けしてあるように思えた。今まで聞いたことも無い数あるメニューの中から、私は他のベトナム料理店で食べてハマッてしまった「バーベキュー」にすることにした。これは、米で作られた春雨のような細い麺の上に、焼肉、生野菜、ピーナッツが載せられ、その上に甘辛いソースをかけるのである。最初に食べた時は、美味しさに感動し、そのレストランに二日続けて食べに行った。その大好物を比較すれば、このレストランの力量がわかるというものだ。結果はと言えば、最初に食べたレストランの方が、圧倒的に美味しかった。ベトナム・カフェの場合、この料理の中に玉ねぎが入っている。私は元来、玉ねぎが好きな方であるが、この料理には入れないほうが良い。なので、次回は違う料理を注文しようと思う。

 ベトナム料理の良い点は、値段があまり高くないことだ。日本食レストランでこれだけの量を注文すれば、二倍は軽くかかるだろう。ベトナム料理レストランでは、大体一品の値段が5ドルから6ドルくらいである。食事代の合計は、アピタイザーや飲み物、チップ代や税金を払うと、もちろんそれだけでは済まないのだが、それでも先日行った日本料理店「Kato」の半額以下だった。それでも全ては食べきることができなかったので、お持ち帰りつきである。(アメリカでは、レストランで食べ切れなかった食事は、箱に詰めてもらい、家に持ち帰ることができる。)当然これは我が家の夕食になったから、夫婦二人2回分の食事だ。こうして考えれば、日本食レストランの四分の一の値段と言える。これから、こういった気軽に外食が楽しめるレストランを多く発見したいと思う。