Introduction

片岡 香子


新潟大学災害・復興科学研究所 

複合・連動災害研究部門火山複合災害)


Kyoko S. Kataoka

Associate Professor, PhD (Geology)


専門分野

地質学(火山砕屑物を対象にした堆積学・堆積地質学)


守備範囲

堆積学・火山地質学・ 新第三紀ー第四紀地質学・テフラ学・河川地形学・自然災害科学


研究の方向性
私はフィールドワークを研究の基礎とし,火山と周辺の堆積現象や環境(火山山麓・河川・平野・湖・海)の研究を行っています.

火山噴火の影響は山体やその近傍だけに留まるのではなく,突発的にも恒常的にも山体の外に向かって広域に拡散していきます.火山砕屑物(火山灰・軽石)を給源火山から果ての果てまで追跡し,その地層・地形形成の過程や背景にある現象を理解します.

火山に由来する堆積物はどのように河川(水)や空中を通して運ばれ,拡散していき,堆積するのか・地層となるのかということ(堆積作用),火山によって川や平野などの地形がどう変わるのかということ(堆積システムの形成・発達過程),そして,そのどの部分が地層として残っているのかという評価(保存機構),に関する研究を進めています.


特に若い時代(新第三系・第四系)の地層と現世の事例を扱うことで,過去の現象の定性的・定量的復元と現行過程の作用や機構の解析を行い,将来起こりうる現象や環境の予測を目指します.理学的視点と物事への好奇心・関心が研究の駆動力です.


(主な研究テーマ)

  1. 噴火時,噴火後の火山土砂移動・堆積現象(火山泥流・ラハール)とその災害
  2. 火山砕屑物質の堆積学
  3. 火山周辺地域における古洪水研究:巨大洪水流の堆積学・地形学・地質学・古水文学的解析と復元
  4. 冠雪活火山地域の融雪を介した火山土砂輸送:火山雪氷水文学
  5. 地中レーダ探査の火山砕屑物への応用
  6. 火山活動・テクトニズムの制御要因と段丘・扇状地・平野の形成・発達過程
  7. 水中(海底・湖底)噴火の作用と機構
  8. カルデラ噴火後の諸現象  
  9. 噴火や火山泥流による地表の撹乱と人間活動や過去の罹災復元(地考古学)


(主たる研究対象地域・研究に関わった地域)

<国内(北から南)>

屈斜路カルデラー斜里平野

十和田カルデラー奥入瀬川・岩木川

鳥海山ー白雪川

肘折カルデラ

磐梯山・安達太良山ー酸川ー長瀬川ー猪苗代湖

沼沢カルデラー只見川・阿賀野川

妙高山ー関川

御嶽山ー濁川

阿蘇カルデラー白川


昔のフィールド:第二瀬戸内累層群(大阪・古琵琶湖・東海層群),八ヶ岳北麓,魚沼堆積盆,三重県鈴鹿川


<国外>イタリアVesuvio火山山麓,フィリピンPinatubo火山山麓,ニュージーランド北島Ruapehu火山,マルティニーク島Pelée火山ーアンティル諸島沖,

火山とは関係ないフィールド:南インド太古代Dharwar層群;オマーン・バート遺跡周辺の地形地質


時代は鮮新世から現在(数百万年前から今くらいのレンジ)が多い。もっと古いところも扱いたいと思っている。地層は水平でも傾いていても構わない



短い履歴 

1973.11    大阪府出身

1996.3   大阪市立大学理学部 地学科 卒業

2002.3   大阪市立大学大学院理学研究科 博士(理学)取得

2002.4-2004.9 ポスドク研究員(大阪市立大学7ヶ月(無給研究生)→新潟大学1年5ヶ月(研究機関研究員)→京都大学6ヶ月(リサーチフェロー:任期2年))

2004.9-   新潟大学積雪地域災害研究センター 助教授

2006.4-   新潟大学災害復興科学センター   准教授 (改組による組織名変更・2007年職名変更)

2011.4-   新潟大学災害・復興科学研究所   准教授 (改組による組織名変更


2007.6-2008.5 ニュージーランドGNS Science,  Waiarkei Research Centre客員研究員(学振二国間交流事業による)

2015.8-9 信州大学理学部 非常勤講師 (集中講義:水圏・地圏環境論III


代表的な印刷物

  • 長橋良隆, 片岡香子(2014-2015)テフラ学(第1回から第7回).第四紀研究,53-54,
  • 片岡香子, 長橋良隆(2012)鮮新・更新統第二瀬戸内累層群中の遠方テフラ層の層相・層厚変化からみた火山砕屑物供給源と沖積堆積場との関係.地質学雑誌,118,139 - 156.
  • Kataoka, K.S. (2011) Geomorphic and sedimentary evidences of a gigantic outburst flood from Towada caldera after the 15 ka Towada-Hachinohe ignimbrite eruption, northeast Japan. Geomorphology, v. 125, p. 11-26.
  • Kataoka, K.S., Manville, V., Nakajo, T., and Urabe, A. (2009) Impacts of explosive volcanism on distal alluvial sedimentation: examples from the Pliocene—Holocene volcaniclastic successions of Japan. Sedimentary Geology, v. 220, p. 306-317.
  • Kataoka, K.S., Urabe, A., Manville, V, and. Kajiyama, A. (2008) Breakout flood from an ignimbrite-dammed valley after the 5 ka Numazawako eruption, northeast Japan.  Geological Society of America Bulletin, v. 120, p. 1233-1247.
  • Kataoka, K. (2005) Distal fluvio-lacustrine volcaniclastic resedimentation in response to an explosive silicic eruption: Pliocene Mushono tephra bed, central Japan.  Geological Society of America Bulletin, v.117, p. 3-17.
  • Kataoka, K. and Nakajo, T. (2002) Volcaniclastic resedimentation in distal fluvial basins induced by large-volume explosive volcanism: the Ebisutoge-Fukuda tephra, Plio-Pleistocene boundary, central Japan.  Sedimentology, v. 49, p. 319-334. 

所属学会(入会年順)
日本第四紀学会・日本地質学会・International Association for Sedimentologists (IAS)・日本堆積学会・The Society for Sedimentary Geology (SEPM)・International Association of Volcanology and Chemistry of the Earth's Interior (IAVCEI)・日本火山学会・Geological Society of America 


学術・学会活動 

2005.1-2010.12,2017.1-現在    日本堆積学会行事委員会委員
2007 大学論文審査委員:Department of Geology, University of Otago, New Zealand
2009.1-2014.12  The Open Geology Journal(Member of Editorial Advisory Board)
2010.4-2012.3    統合国際深海掘削計画(IODP)掘削研究専門部会委員
2010.-2011.11 2011 PERC Planetary Geology Field Symposium, Scientific Committee Member
2010.10-2013.9 日本地質学会行事委員(兼堆積地質部会行事委員)
2011.1-現在 日本堆積学会基金運用委員
2011.8-2015.7 日本第四紀学会編集委員
2014.1-2016.12 日本堆積学会運営委員
2014.1-2016.12 日本堆積学会行事委員長

行政等委員会

2009.6-現在 新潟県環境審議会委員 温泉部会
2009.6-2013.6 新潟県環境審議会委員 水環境部会
2010.6-2014.5 新潟県環境影響評価審査会委員
2012.6.-2014.5 新潟市文化財保護審議会委員
2012.8.-2013.8 国土交通省 環境影響評価検討委員会委員

査読を引き受けた学術誌

火山

堆積学研究

第四紀研究

地球科学

地質学雑誌

Journal of Natural Disaster Science(日本自然災害学会)

Bulletin of Volcanology

Earth Surface Processes and Landforms

Geological Society of America Bulletin

Geomorphology

International Journal of Earth Sciences (Geologische Rundschau)

IAS (International Association of Sedimentologists) Special Publication

Island Arc

Journal of Mountain Science

Journal of South American Earth Sciences

Journal of Volcanology and Geothermal Research

New Zealand Journal of Geology and Geophysics

Sedimentary Geology

Sedimentology

Quaternary International

Quaternary Research


受賞等

20138 日本第四紀学会論文賞(小野映介・片岡香子・海津正倫・里口保文)

20103 日本堆積学会論文賞(片岡香子)

20068 地学団体研究会地球科学フォト賞(本郷美佐緒・卜部厚志・片岡香子・鈴木幸治・高濱信行)

20029 日本地質学会第109年学術大会優秀講演賞(片岡香子)

担当授業科目

[学部]<理学部地質科学科>地質調査法I,地質調査法実習I ,地質調査法II,地質調査法実習II,

    <共通教育>地学C(マグマと火山)

[大学院]火山土砂災害特論,火山災害特論


競争的資金・助成金

[文科省科研費・学振(二国間など)]

【代表】

  • 2016-2019H282930年度科学研究費補助金挑戦的萌芽研究「冠雪活火山における火山-雪氷相互作用による突発的土砂輸送:噴火直前期の準備研究」
  • 2012-2015H24・25・26年度科学研究費補助金若手研究(B)「カルデラ湖決壊型・降雨型ラハールの堆積量と水理条件,河川回復過程の定性定量的解明」
  • 2008-2011 :H20・21・22年度科学研究費補助金若手研究(B)「地質地形記録と古水文学的解析から復元するカルデラ湖からの大規模決壊洪水」
  • 2007-2008:日本学術振興会—NZ科学技術事業団H19年度特定国派遣研究者(ニュージーランド)「火山湖から発生する破局的決壊洪水流の発生・流下・堆積メカニズムと河川回復過程 (Catastrophic break-out floods from intra-caldera volcanic lakes: generation and depositional mechanisms and post-flood recovery processes)」
  • 2005-2008 :H17・18・19年度科学研究費補助金若手研究(B)「破局的火山性洪水流(ラハール)の発生過程・運搬堆積作用と火山災害評価」
【分担】
  • 2017-2020H293031年度科学研究費補助金基盤研究(C)「放射性物質はいつまで検出されるか:福島県猪苗代湖堆積物3.11前後の比較と予測」代表:長橋良隆
  • 2017-2020H293031年度科学研究費補助金基盤研究(C)「火山体崩壊:マグマ供給系及び噴火様式への影響」代表:石塚 治
  • 2015-2018:H27・28・29年度科学研究費補助金基盤研究(C)「古海底火山を用いた理科教育・災害科学教育」代表:藤林紀枝
  • 2014-2016H2627年度日本学術振興会二国間交流事業・共同研究(フランス)「大規模山体崩壊を伴う海域火山の火砕流の流動定置機構とマグマ供給系の解明」代表:石塚 治
  • 2013-2016:H25・26・27年度科学研究費補助金基盤研究(C)「地殻変動の様式変化による山地河川発達への影響:室内モデル実験と力学的理解」代表:遠藤徳孝
  • 2013-2017:H25・26・27・28年度科学研究費補助金基盤研究(B)海外学術調査「後期太古代氷河期における汎地球的な環境変動の解明:同位体地質学からのアプローチ」代表:M. Satish-Kumar
  • 2012-2015:H24・25・26年度科学研究費補助金基盤研究(C)「物理学,化学の概念と連結した火山および火成岩の学習プログラム基盤づくり」代表:藤林紀枝
  • 2012-2013:H24・25年度日本学術振興会二国間交流事業・共同研究「ストラトダイナミクス: 地球表層堆積過程への力学的アプローチと探究基盤形成」代表:武藤鉄司
  • 2009-2012:H21・22・23年度科学研究費補助金基盤研究(C)「沖積平野の形成発達過程を制御する海水準変動以外の要因の抽出とその定量化」代表:卜部厚志
  • 2006-2007:The Royal Society of New Zealand, International Science & Technology Linkages Fund.  "Hazards from volcanic lake break-outs" 代表:Vern Manville
  • 2005-2007:H17・18年度科学研究費補助金基盤研究(C)「大規模なイベント性堆積作用による沖積層の堆積システムの変遷と平野の形成」代表:卜部厚志
  • 2004-2005:The Royal Society of New Zealand, International Science & Technology Linkages Fund.  "Hazards from Volcanogenic floods" 代表:Vern Manville 


[その他(他大学・民間・学内公募型)]
【代表】
  • 2016-2017H28年度公益財団法人内田エネルギー科学振興財団試験研究費助成「肘折カルデラで12000年前に発生した突発的火砕流噴火と火山泥流の実態解明」
  • 2013-2014H25年度公益財団法人内田エネルギー科学振興財団科学技術知識普及事業費助成「火山噴出物の記載岩石学と火山防災学ワークショップ」
  • 2011-2012:H23年度クリタ水・環境科学振興財団国内研究助成(一般研究)「火山を上流域にもつ河川系での大量土砂流出と滞留が流域に与える影響の解明」
  • 2011-2012:H23年度新潟大学プロジェクト推進経費(奨励研究)「カルデラ火山周辺に起こるカルデラ湖決壊型洪水と降雨型洪水の定量的解析および火山土砂災害評価」 
  • 2009-2010:H21年度新潟大学若手教員論文投稿支援プログラム 
  • 2006-2007:H18年度新潟大学プロジェクト推進経費(若手研究者奨励研究)「簡易水路を使った火山性洪水流の実験的研究」 
  • 2002-2003H14年度深田研究助成「大規模噴火後に発生する火山砕屑物再堆積作用」
  • 1999-2000:H11年度大阪市立大学大学院院生特別経費「大規模噴火に伴う火山砕屑物(広域火山灰層)の分散・堆積過程」
【分担】
  • 2017-2018H29年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(S)「沿岸域における大規模地すべりの発生機構の解明」代表:山崎新太郎
  • 2017-2018H29年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(B)「近接火山の同時期・連動噴火による単一地域の連続災害の発生予測」代表:長橋良隆
  • 2017-2018H29年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(B)「磁気岩石学的手法による水蒸気噴火の多様性の解明」代表:斎藤武士
  • 2017-2018H29年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(B)「The Spatio-temporal control of pumice vesicularity on lahar disaster risks代表:Gomez Christopher
  • 2016-2017H28年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(B)「安達太良山・酸川ラハール堆積物の発生要因と堆積過程の解明」代表:長橋良隆
  • 2015-2017H27・28年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(A)「巨大地震に伴う湖底斜面崩壊と流動・堆積プロセスの解明」代表:山崎新太郎
  • 2015-2017H27・28年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(B)「御嶽火山2014年噴火プロセスと噴出物の移動・堆積プロセスの解明」代表:斎藤武士
  • 2014-2016H2627年度京都大学防災研究所一般共同研究「津波を起こした湖底地すべりの捜索とその形態学的研究」代表:山崎新太郎
  • 2014-2015:H26年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(B)「東北日本の背弧域での突発的火砕流噴火と火山災害評価」代表:長橋良隆 
  • 2013-2014:H25年度新潟大学災害・復興科学研究所共同研究(B)「東北日本の背弧域での突発的火砕流噴火と火山災害評価」代表:長橋良隆 
  • 2012-2015:H24・25・26年度海洋研究開発機構(IODP乗船後委託研究)「Exp. 340採取コアを用いた火山噴火および山体崩壊に伴う火山性混濁流の発生・流動・堆積過程の解明」 代表:藤縄明彦
  • 2010-2011:H22年度福武学術文化振興財団歴史学・地理学研究助成「台湾の山地における地形形成,土砂流出,および居住の相互関係の分析」代表:小口高