4. 入学試験


募集にあたって

越塚登(総合分析情報学コース長)

コンピュータサイエンスの基礎知識さえ修得していれば大丈夫

 理工系の基礎知識は極めて重要です。どんな分野でも、自分のベースとなる専門知識はしっかりもっていることが前提です。よく言われる言葉に、「こうもり」ということがあります。鳥でもない、動物でもない、というとこからの比喩で、例えば理工系と文科系の両方の分野を手がけるが、その両方とも一流ではない。これでは役に立ちません。
 入学試験では、公開されている過去の問題を見てもらえればわかると思いますが、基本的なコンピュータやネットワーク、電子工学、数学といった基礎知識と、その応用分野の知識を問うものです。基本的には、学部生のときには、コンピュータサイエンスやコンピュータネットワークの基礎的な知識をしっかり修得していればよいと考えています。コンピュータや情報に関連する分野は様々ありますが、それらは大学院に入学後の学習や研究の中で取り組めばよいと考えているからです。コンピュータに関しても、しっかりと基礎を押さえていればよく、何も難解なパズルが解けることを望んでいません。そうですね、一言で言えば、いろいろな応用分野に興味を持っていて、コンピュータサイエンスの基礎知識を持っている学生が望ましいです。

過去問を見てもらうのが一番いい

 入学するにあたって、コンピューターサイエンスや理数工系のバックグラウンド(予備知識)はどの程度必要かといえば、過去問を見てもらうのが一番いい。入試での出題分野は、募集要項に書かれているように、数学、アルゴリズム、プログラミング言語、アーキテクチャ、OS,ネットワーク、論理回路、応用分野の8分野です。
 基礎数学は、理系の大学ではどこでも必修で学ぶ内容、例えば、線形代数、解析、微積分などの知識があること。アルゴリズムは、木構造、リストなどの基本データ構造、ソーティングやサーチなどの学部レベルの基礎アルゴリズムなど。プログラミング分野では、何かの言語でプログラムが書けること。コンパイラがどのように動作するかなどの知識。アーキテクチャは、ノイマン式のコンピュータの構造、仕組みなどは最低限知っていること。オペレーティングシステムは、基本となる概念、動作原理など。ネットワークは、現在のインターネットを理解する上で必須の概念が説明できること。例えば、TCP/IPとは何か?パケット通信とは何か?など。論理回路では、組み合わせ回路、順序回路、など一通り理解しており、 例えば、Adderなどの回路図が書けるなど。応用分野は、いくつかありますが、今年度は、空間情報系の問題が出題されています。これらは、どれも、学部で普通に講義を受けていれば、十分対応できる知識だと思います。

東大出身者が有利なことはありません!

 募集要項で、出題範囲を公表しています。その内容を見てもらえば、どの大学の学生さんでも十分対応できることがわかります。よく、東大の大学院は、東大出身者が有利じゃないかといわれますが、そんなことはありません。教員各個人の研究分野や興味と試験問題には、関係がありません。

情報系以外からでも大丈夫!

 本コースでは、情報系以外の分野の学生さんが受験して合格しています。やはり、情報分野の大学院ですから、情報分野の知識が全くないのは困りますが、独学で修得しても十分クリアできます。受験する際に、問題はさきほどの8分野から4分野を選択して回答すればよく、そのうち2分野は応用分野や数学で、情報分野の人でなくても解けます。

社会人も大丈夫!

 社会人でも大丈夫です!現に、総合分析情報学コースに所属している学生にも、多くの社会人学生がいます。働きながら学業に勤しんでいます。

おわりに

 コンピュータサイエンスの基礎知識をもっていて、更に実社会における情報システムや情報分析、またコンピュータサイエンスを使う様々な分野に幅広い興味を持ってる人。それで、世界的に幅広く、最先端で活躍したいと思っていれば、出身大学、出身学部、性別、年齢、国籍などは問いません。是非、総合分析情報学コースで一緒に楽しく研究をしましょう!