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2013年度第2回

日時:2014年 3月 8日(土) 10:30-18:00
ところ:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・3F・301(セミナー室)

プログラム

  1. 下地理則(九州大学)「パラダイムの記述の限界」
  2. 青井隼人:「Exemplar models:新たなモデルによって言語知識の捉え方がどう変わるか?」
  3. 柳村 裕:「形態論的構造の連続的・確率論的性質」
  4. オープンディスカッション:文法の体系性・規則性とパラダイムに関する理論的問題

テーマ:「文法の体系性・規則性とパラダイム」

今回は文法における規則性・体系性の性質に焦点を当てて議論した。言語の研究では、文法を規則の体系として捉えその性質を明らかにすることをめざすが、その規則や体系を数学的規則・体系に寄せて理解しようとする傾向が強い。つまり、文法がコンテクストや局部的な言語使用上の事情などに依存しない一般規則で構成され、そうした規則が内的に整合が取れた形で自己完結した体系を成している、という前提で文法現象を捉え、分析し、記述しようとする。

しかし、実際の言語データから浮かび上がってくる構造にはそうした文法の捉え方と相容れない部分が多々見られる。そうした問題は単発的なものではなく、文法構造のさまざまなところに表れる。その点を踏まえると、これが個別言語における言語データの異常・例外ではなく、むしろはわれわれが(時に無意識に)前提としている文法観の側の問題である可能性を疑ってみる必要性が感じられる。

そこで、今回は形態的パラダイムに見られる不均衡や統語的な体系性にみられる不均衡などに着目しつつ、従来の文法規則性・体系性の捉え方を再考し、よりよい捉え方を探った。「体系性の破れ」は、従来はデータ上のゴミとしてまともに扱われることがなかったが、非常に興味深いことに、言語使用の実態(特に使用頻度)を考慮すると整合的に説明できるものが少なくないことがわかってきた。

研究会では琉球語の動詞活用体系、英語の動詞活用と派生などを具体例として取り上げ頻度に基づくアプローチの可能性を探った。
  1. Hay, Jennifer and Joan Bresnan. 2006. "Spoken syntax: The phonetics of giving a hand in New Zealand english."  The Linguistic Review 23 (3): 321-349
  2. Hay, Jennifer and R Harald Baayen. 2005. "Shifting paradigms: Gradient structure in morphology. "  Trends in Cognitive Sciences 9 (7): 342-348
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Toshihide Nakayama,
2014/04/29 22:06
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Toshihide Nakayama,
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