Σシグマドライブ



今はなき技術
 1970~80年代のオーディオ全盛期。魅力的な機器が生まれ、その中には実験的なアンプも数多くあった。その一つにTRIO-KENWOODが考案した「Σ(シグマ)ドライブ」がある。このシステムは既に失われた方式であり、また決してメジャーな接続方法でなかった。
 ここではΣドライブをまとめて、基本的な接続方法と使い方や、各シグマドライブの機器の説明をここでまとめてみることにしたい。

シグマドライブはSPケーブルを無くした
 シグマドライブはアンプとスピーカーをつなぐケーブルも、アンプ内部の納める(MFBをかけて従来でいう「スピーカー(SP)ケーブル」ではない。あれは「アンプの回路」が伸びたむき出しの回路の一部だということだ。

最初のシグマドライブアンプ、L−08シリーズと KA-1000,900
 シグマドライブが商品化された最初のアンプは、L−08系のセパレートアンプシリーズと、KA-1000,900のプリメインアンプだ。
 特に08はシグマドライブの開発機としてのアンプであり、トリオ(ケンウッド)最後のセパレートアンプとなった。プリメインアンプはより一般向けに販売するため、性能よりも安全マージンを大きくとったKA-1000などのDF値が600程度に対して、セパレートアンプの08シリーズは性能を最優先としてDF値を20,000として非常に大きくとった。シグマドライブの旗艦として、08は性能を徹底的に追求したアンプだった。その特化タイプである08を中心に語るが、シグマドライブを語るのにふさわしい。


 ▲シグマドライブはSP端子までが「回路」だったわけだから、回路図からΣドライブと命名したのは、実にすばらしいネーミングだ。

※なお、このサイトに記載されている画像の一部は当時の配布されていたトリオ(ケンウッド)で手元に残っているカタログと、
所有しているトリオ・ケンウッド機器に付属している取説からのものです。