現実世界では光があれば必ず発生する影。 ひとことで影といっても、それはその発生の仕方によってなんとなく種類が分けられていて、大雑把に言うと ・光が当たってない部分「陰」(Shade) ・光が遮られた部分「影」(Shadow) ・光が侵入しにくい部分「AO影」(Ambient Occlusion) の3つくらい。 ![]() あるいは「影 陰」や「アンビエントオクルージョン」で検索。 「アンビエントオクルージョン」は一言で言うと「“狭い”部分ほど暗くなる」現象と覚えればいいかも。 絵を描く時、影や陰は当然意識して描かれるけど、この「AO」まで意識して描いているひとはどれくらい居るのでしょー? 水彩や厚塗りなどの普通にグラデーションのある絵の場合は意識的にAOを考慮している場合は多いけど、アニメ調、トゥーン調な地色と影色とで二値化された絵しか描かないようなひとの中にはこのAOという現象そのものさえ知らないひとがほとんどじゃないかなぁというのが個人的に思うところ。 けれど、アニメ絵というのはだいたいが「記号」の集合なので、他人が描いたアニメ絵を真似して描いていく内に「ここにはこういう影が付くものなんだぁ」という感じに習慣付いていった結果、実は無意識にAO影というものは描き込まれているんだよ! ![]() そこで見て貰いたいのがこちらの記事~ の、右上の方にある“インスタンスでカメラからは不可視の影用オブジェクトを用意”のあたり。 この「首元に落ちる影」については以前Blender界隈のTwitterタイムラインでもちょっと話題になった所なんだけど、どういうことかというと、 なぜならそうしないと都合の悪い影が顔にかかってしまうから。 キャラクターが最も美しく見える、都合のいいライティングが常になされているのがアニメの暗黙のルール! でも首元がなんだか明るすぎる気がする。アニメキャラってだいたい首に頭の影が落ちてるよね、、っていうことを素直にライトの角度で再現しようとすると 顔にはほぼ正面からライトを当てたい、だけど首元に影も落としたい を両立しようとすると、上記のサンジゲンさんの例のように「首に落とす影のためだけのインスタンスオブジェクト」を用意するみたいなアプローチを考える必用があるんだね。 でもなんだかスマートじゃない。。。 そもそもあの影の正体ってなに。。?ほんとにただのアニメ的記号で、物理学的根拠は何もないのかなあ って考えてた時に思いついたのが最初に書いたAOについてのあれこれ。 あぁ、これってもしかしてAOによる影なんじゃない? アニメって別にAOを省略しているわけじゃなくて、影も陰もAOも全てひっくるめて一律に区別なく「影」としてしまった上で二値化していたのではっ!? 次回はこのAOを利用したマテリアルノードの作り方と、FreeStyle線についてちょこちょこ書くよ。 |
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