枕元で奏でる涼しげな音色

2007/10/1  平岡以都子

〔鳥類観察人間学研究所―展望台〕


クマバチ(熊蜂)とアオスジアゲハ(青筋揚羽)               Photo by T.I.

 築28年の我が家の庭は、ほとんど手入れをしないので草木が伸び放題。川沿いということもあって野鳥や虫の楽園だ。「放し飼い」の虫たちの観察は面白く、撮った写真は季節ごとにカレンダーにして皆に配り、楽しんでもらっている。

 幼児のいる家庭は、この楽園が特にお気に入りだ。なんたって、うちの野鳥や虫たちにはそれぞれに愛称がつけてある。

 モノサシトンボは「はかる君」でクマバチは「まんばち」。ルリタテハの「るりちゃん」やイチモンジの「いっちゃん」といったチョウたちは、毎年この庭で生まれ育つので特別可愛く、芋虫やサナギの時から見守っている。

 秋の庭は鳴く虫たちの天国で、今年は28年目にして初めてスズムシが仲間に加わり、涼しげな鈴の音色を響かせている。その美しさにはつくづく感心する。早速「りんたろう」と名付けた。コオロギの「エンマ楽長」を始め、今夜も虫たちの合奏を聴きながら、楽しい夢となりそうだ。

 

 

注記 本文章は、平成19912()、、“虫”をテーマにした朝日新聞読者「声」欄に掲載されたものです。

〔平岡以都子プロフィール〕山野草、昆虫、野鳥などを求めて山野に出かけること多し。アウトドア関係数団体に所属。