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プレミアムティー・コンテスト

シングルオリジンティーフェスティバルでは、国産紅茶の振興のため、2017年産の紅茶を対象にした、プレミアムティーコンテストを開催し、 42品の紅茶をご出品いただきました。この42品の出品茶につきましては、現役の紅茶専門店のティーテイスター3名を審査員として審査を行い、下記の品が入賞となりました。

2017年ファーストフラッシュ 機械摘み・機械製茶 部門

チャンピオンティ
◆作品名 Kyoukan Black Tea べにふうき1st
◆生産者名 農事組合法人ハサマ共同製茶組合 山中俊作
◆品種 べにふうき
◆生産年月日 2017年5月24日
◆決勝審査・寸評
・鮮烈な香りと蜜の味わいが同居しており、まろやか。申し分ない風味。
・味、香り共に濃密で余韻が長い。花香と蜜香が共存した大変魅力的な香りと味わい。
・圧巻の香りは果実のような甘さも感じさせ、味わいは、まろやか。香り、味わいともにパーフェクト。

金 賞
◆作品名 矢部紅茶
◆生産者名 原島政司
◆品種 べにふうき
◆生産年月日 2017年5月25日
◆決勝審査・寸評
・花香中心。さわやかだが少し苦渋みがある。うまみ、深みはある。僅かに淡泊で、僅かに苦みがある。
・花香が強く大変魅力的な香り。味わいもまろやかで大概良好だが、香りの強さと比べ、わずかに物足りなさを感じる。
・花香が良く出ているが、セロリのような青っぽさがある。味わいはまろやかで飲みやすい。

銀 賞
◆作品名 べにふうきFF 1-4LC
◆生産者名 井村製茶 井村典生
◆品種 べにふうき
◆生産年月日 2017年5月22日
◆決勝審査・寸評
・花香中心でまろやか。少し淡泊か。うまみもほどほどで好ましい。
・花香と甘みのある香りが特徴的。まろやかさを中心とした味わいは良好だが、やや淡泊。
・花香に果実のような香りもあり魅力的だが、味わいとともに力強さ・膨らみに欠ける。


2017年セカンドフラッシュ 機械摘み・機械製茶 部門

チャンピオンティ
◆作品名 Kyoukan Black Tea べにふうき2nd
◆生産者名 農事組合法人ハサマ共同製茶組合 山中俊作
◆品種 べにふうき
◆生産年月日 2017年7月16日
◆決勝審査・寸評
・上質な香りがありまろやか。少しだけ渋みがひっかかる。芽の香りが高く、この香りには価値を感じるが、厚みはもう少しあってもよい。外観は大変秀逸。
・華やかな花香とマスカテルの香りを中心とした多層的で魅力ある香り。まろやかなので雑味のない味わいだが、もう少し欲を言えば深みがほしい。
・複雑みのある素晴らしい香りだが、それが伸び切らず、渋みが風味を曇らせる感じでが残念。機械摘みとは思えない美しい外観。

金 賞
◆作品名 べにふうきSF 2-1C
◆生産者名 井村製茶 井村典生
◆品種 べにふうき
◆生産年月日 2017年7月15日
◆決勝審査・寸評
・花香はとても強く、渋みもある。渋みの質は比較的好ましいが、強く残る部分は判断が分かれ、不快に感じる人も少なくない。
・蜜香、花香が相俟った魅力的な香り。やや渋みを感じるが不快ではない。
・芳醇な蜜香が魅力だが少しセロリのような香りがある。やや渋みがあるがハリのある風味に繋がり、問題ない。

銀 賞
◆作品名 ベニフウキ夏摘み
◆生産者名 梶原敏弘
◆品種 べにふうき
◆生産年月日 2017年7月4日
◆決勝審査・寸評
・まろやかでナッティな香りと花香があるが、後から追う渋みが少し刺激的。少し淡泊なところがあり、フィニッシュがさみしい。
・爽快な香りが良好だが、やや単調。味わいはまろやかだが淡泊。
・香りが少し平坦。味わいもやや薄いが、香りとのバランスから考えれば繊細な紅茶としてまとまっている。

下記2部門は、入賞なしとなりました。 
・2017年ファーストフラッシュ 手摘み
・2017年セカンドフラッシュ 手摘み

個別の審査結果につきましては、後日出品者の皆様に直接お送りさせていただきます。

チャンピオンティ即売会について

チャンピオンティ2種につきましては、シングルオリジンティフェスティバル2017におきまして、 下記の通り販売させていただきます。

ファースト機械摘み: 販売価格:50g 2,000円 販売数量:40袋

セカンド 機械摘み: 販売価格:50g 2,000円 販売数量:60袋

第二回プレミアムティーコンテスト 講評

審査委員代表 川崎 武志

2017年のプレミアムティーコンテストは、昨年に比べ飛躍的に高い水準となりました。トップクラスの紅茶の製茶レベルや、製品の質が向上するとともに、全体としても粒がそろってきたと思います。

2016年の審査と比べて最も大きな変化は、ファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ通じて、窒素肥料が多すぎることに由来する臭みがほぼ見られなくなったことです。これは、品質の高い紅茶を作ろうという意識の高い生産者が増えたことを示していると思われます。また、木茎や繊維の混入したものなどもだいぶ減りました。これらは、目を見張る変化と言ってよいことでしょう。

一方、欠点茶には一定の傾向が見られました。欠点茶の傾向としてまず多かったのは、乾燥茶葉の大きさが揃っておらず、粉や小さい部位が混ざったものが少なくなかったことです。これは他の欠点と異なり、紅茶の審査においてはサンプリングが正しくできないことから、本来であれば審査不能として失格になる場合もあります。また実際の取引においても、商品としてみなされません。なぜ大きさが揃わないのがこれほどまでに重大な欠点と見なされるかと言えば、茶葉を抽出するごとに味わいが異なり、適切な淹れ方が定まらない上、ブレンド等を一切行うことができないからです。またパッキングにおいても、細かい粉が大量に入ってしまうパケットが生じるなど、製品化において大きな不都合が生じます。今回は減点のみとし、失格扱いにはしませんでしたが、本来であれば審査対象とすることができないものと言えます。

この他、萎凋不足のため、揉捻以降の工程が適切に行えず、一部に発酵不足の部位が混ざったり、発酵過多と発酵不足が混在したりする作品も一定数見られました。発酵不足は強い渋みと、生木やセロリのような青みに現れます。ファーストフラッシュ期においては、気温が上がらないためか、萎凋不足が発生する傾向が特に強まりました。また手摘み紅茶も、ファースト、セカンドともに、萎凋不足の欠点が出ているものが多かったようです。

一方セカンドフラッシュ期では、原葉の成熟度が異なるため、成熟した硬めの葉と柔らかい芽が混在する原葉を使用するケースが多く、こうした紅茶は発酵ムラが生じているケースが多かったように思います。こうした紅茶では、上記に挙げた発酵不足と同時に、生臭い匂いと不快な酸味を生じる発酵過多が、ともに発生していました。特に機械摘みではどうしても芽ぞろいの問題は発生しますが、摘み取りや製茶の仕方で回避している作品も少なくなく、そうした作品が上位に入賞しました。

茶の審査においては、どうしても欠点の指摘が中心となりますが、これは和紅茶だけの問題ではなく、実際には海外産でも同様の欠点を抱えている紅茶は少なくありません。 そんな中で、本年の出品作については、確かに大幅な製茶水準の向上が見られます。ぜひ今後とも素晴らしい紅茶を目指し、継続的な取り組みを続けて頂きたいと思います。