原発に関するアンケート結果

神奈川県選出議員に向けた原発に関するアンケートの結果

3・11以後、たっきネット(たきがしら・希望ネットワーク)は微力ではありますが地域に根ざした活動をスタートし、6月11日に横浜で実施された 3000人の脱原発神奈川パレードでは事務局の一端を担いました。これらの経験を通して、市民としてこの原発震災に立ち向かうためには議会及び行政を動か さなければならないということを実感し、その第一段階として民意を代表する議員の方々に、私たち市民が関心の高いテーマへの考えをお伺いしようということ になり、アンケートを実施することにしました。
アンケートをお願いした議員は、神奈川県選出の国会議員・神奈川県議会議員・横浜市議会議員・川崎市議会議員・横須賀市議会議員・逗子市議会議員の方々 で、総数357人、回答してくださったのは154人でした。回答を寄せてくださった議員の方々には、心からお礼を申し上げたいと思います。公務でお忙しい ことに加え、所属する政党との関係で回答が難しい状況があることを議員の方々と接触する過程で垣間見ることができました。

アンケート結果の概要

(1)アンケート回収率

回収率は43%でした。政党別では回収率が高いのは社民党と共産党でそれぞれ90%~100%、で低いのは自民党の29%でした。議会別では逗子市会の60%が高く、一番低いのが県会の31%でした。

(2) アンケートの集計結果

問1 原発についてどのようにお考えですか
a 脱原発  b 原発はしかたがない  c 考慮中

脱原発」を選んだ議員は77%です。 その議員の大多数が、脱原発に至る過程として「危険とみなされる炉から順に停止・廃炉、新増設はしない」、「代替エネルギーをいれながら廃炉」を選択し、「直ちに全炉停止その後廃炉へ」を選んだのは4人でした。

問2 原発がないと電力が不足する状況になると思いますか
a 思う  b 思わない  c わからない

半数以上の議員は原発がなくとも電力は足りていると考えていましたが、自民党議員の83%は原発がないと電力が不足するという回答です

問3 国会で審議されている原子力損害賠償支援機構法案について
a 支持する b 支持しない c 考慮中

修正前の原子力損害賠償支援機構法案に関しては、支持しないが39%、考慮中が42%でした。法律制定以前にアンケートの回答をいただいたためか、不支持、考慮中が80%を占めていました。

問4 黒岩知事の「かながわソーラープロジェクト」について
a 支持する b 支持しない c 考慮中

黒岩知事の「かながわソーラープロジェクト」については支持するが6割ですが、プロジェクトの今後の展開をみているのか考慮中という回答が4割でした
「かながわソーラープロジェクト」については支持するが6割ですが、4割が考慮中を選択していてプロジェクトの今後の展開をみているようです。

問5 子どもたちへの放射線被ばくに取り組む自治体(野田市、川口市等)の活動について
a 評価する b 参考になる c 神奈川では必要ない

放射線被曝に取り組む自治体の活動へは、評価するが61%、 参考になるが38%で、ほぼ全員が賛意を示していました。

問6 学校給食の食材についての議論が盛んですがどのようにお考えですか
a 国の暫定規制値をみたしている食材を使う
b 暫定規制値内の食材を使うが、モニタリングを強化し弁当持参も許可する
c 暫定規制値は甘くモニタリングも不十分なので、食材の生産地を厳選する

「暫定規制値内の食材を使うが、モニタリングを強化し弁当持参も許可する」を選択した人が3分の2を占めていました。食材への検査が不十分という認識でしょうか

Ⅰ アンケートの実施方法

アンケートをお願いした議員は、神奈川県選出の国会議員43人、県議会議員107人、横浜市議会議員86人、川崎市議会議員60人、横須賀市議会議員41 人、逗子市議会議員20人、総数357人でした。他の自治体の議員にもお願いしたかったのですが、そこまでスタッフの力が及ばず今回はあきらめました。し かし、この4市の人口総数560万人は、神奈川県の総人口906万人の62%を占めます。アンケートの期間は、例外もありますが7月中旬から8月中旬の1 か月間で実施しました。設問は別に掲載したとおり横須賀市を除いて7問ですが、公表は問1から問6までで、問7(横須賀は問8)は記述式のため公表しない ことをおことわりしています。複数の回答を選ばれた方はそれぞれにカウントしました。
設問は神奈川県民として関心のあるテーマをシンプルにお聞きしたため、議員の方々の中には答えにくい点も多々あり、コメントの形で回答に追記されている方 もいました。そこで、コメントがある場合は表に「コ」と表記し、それぞれの結果と分析のところでふれましたが、最初にお願いした時点で記述は掲載しない旨 をおことわりしていたため、申し訳ありませんが公表は致しません。ただ、各選挙区の皆様でロビー活動等のために詳しい情報が知りたい方は個別にお知らせし ますのでご連絡ください。
まず、アンケートの配布に先立ち、各自治体が公表している議員の連絡先とウェブなどを参考にしてリストを作成しました。配布はこのリストに基づいて、国会 議員には議員会館事務所へお届けし、県会・市会議員の方々にはメール、FAX、郵送でおこないました。この後、全員の名前を公表する主旨から、スタッフ 10数人でアンケート用紙が届いたかどうかの確認を電話などしましたが、連絡が取れない方々にはFAXによる再送、留守番電話にメッセージをいれるなど、 複数回、連絡を致しました。

Ⅱ アンケート結果

最初に全体の結果と分析をおこなった後に、国会・県会・4市会の個別の結果について全体的な結果と比較しながら特徴的な点を記載します。各市の党派別の分 類は、党派・会派でおこないましたが、全体の分類は、各党・諸派(神奈川ネット・ヨコハマ会)・無所属で集計しました。(この分類は「神奈川県の平成23 年度市町村要覧の県市町村議会別議員数および任期満了」を参照)

1 国会・県会・市会議員全体

1-1 回収について

表1 政党別回収率

議員数

回収数

回収率(%)

民主

88

36

41

自民

108

31

29

公明

50

20

40

みんな

42

26

62

共産

20

18

90

社民

2

2

100

諸派

5

3

60

無所属

42

18

43

合計

357

154

43


表2 議会別回収率


議員数

回収数

回収率(%)

国会

43

20

47

神奈川県

107

33

31

横浜市

86

44

51

川崎市

60

27

45

横須賀市

41

18

44

逗子市

20

12

60

合計

357

154

43


アンケートをお願いした議員総数は357人、そのうち回答があったのは154人で回収率は43%でした。内訳は表1、2の通りですが、名前が不明な方が1 人います。この方からはFAXで回答を受け取りましたが、こちらの不手際もあり回答用紙に名前が記載されていなかったので回答の掲載ができませんでした。 後日、名前が明らかになりましたら追記したいと思います。
政党別回収率が高いのは社民党と共産党で、低いのは自民党の29%でした。みんなの党は62%、諸派は60%でしたが、諸派のなかでヨコハマ会は回答がな く、神奈川ネットの3人は全員回答されています。民主党、公明党、無所属は40%前後でした。やはり、脱原発を表明している党に属する議員の方が回答しや すかったのではないかと考えられます。
国会・県会・市会の議会別でみると、回収率が高いのは逗子市議会の60%で一番低いのが県議会の31%でした。その他は、40%台から50%前後だという ことがわかります。県議会の回答率の低さに関しては、後でふれますが選挙民から遠いといわれていることを裏付けたものになりました。
以上のような党派別・議会別の特徴がありますが全体の回収率は43%となり、このアンケート結果で議員の方々のおおまかな考えを推測することができます。

1-2 各設問について

● 問1について

表3 問1の政党別集計

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

民主

28

3

3

34

82%

9%

9%

自民

20

5

4

29

69%

17%

14%

公明

20

0

0

20

100%

0%

0%

みんな

12

14

0

26

46%

54%

0%

共産

18

0

0

18

100%

0%

0%

社民

2

0

0

2

100%

0%

0%

諸派

3

0

0

3

100%

0%

0%

無所属

12

3

3

18

67%

17%

17%

合計

115

25

10

150

77%

17%

7%


問1「原発についてどのようにお考えですか」で「a脱原発」を選んだ議員は、回答数の77%に達しました。公明党・共産党・社民党・諸派(神奈川ネット) は100%、民主党82%、自民党69%、無所属67%でした。「b原発はしかたがない」は全体では17%で、党派別ではみんなの党54%、自民党 17%、無所属17%、民主党9%でした。みんなの党の割合が高いのは、後でふれるようにみんなの党が統一見解でbを選択したことによります。
問1について、「脱原発」を選んだ方には廃炉の時期と手段についてイ・ロ・ハを選択してもらいましたが、廃炉の時期・方法に関しては、「イ直ちに全炉停止 その後廃炉へ」を選択した方は、横浜市会議員2人、横須賀1人、逗子1人と圧倒的少数派で、その他の議員は「ロ危険とみなされる炉から順に停止・廃炉、新 増設はしない」、「ハ代替エネルギーをいれながら廃炉」か、ロ・ハを2重に選択していました。「原発はしかたがない」を選択した方の中では、「イ増設も含 めて原発推進」を選んだ方が1人だけ、「ハ代替エネルギーを開発しながら、選択肢として原発は残す」が11人でした。これらの設問に関しては、別掲の各議 員の回答を参照して下さい。

● 問2について

表4 問2の政党別集計

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

民主

13

14

6

33

39%

42%

18%

自民

24

3

2

29

83%

10%

7%

公明

2

10

8

20

10%

50%

40%

みんな

1

17

2

20

5%

85%

10%

共産

0

18

0

18

0%

100%

0%

社民

0

2

0

2

0%

100%

0%

諸派

0

3

0

3

0%

100%

0%

無所属

7

7

1

15

47%

47%

7%

合計

47

74

19

140

34%

53%

14%


問2「原発がないと電力が不足する状況になると思いますか」の回答は、「a思う」が34%、「b思わない」が53%、「cわからない」が14%の結果とな り、半数以上の議員は原発がなくとも電力はたりていると考えていました。原発がないと電力が不足すると考えている議員は、自民が83%、無所属が47%、 民主が39%、公明が10%、みんなの党が5%でした。共産・社民・神奈川ネットは全員、原発がなくても電力は不足しないと答えています。

● 問3について

表5 問3の政党別集計

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

民主

14

5

16

35

40%

14%

46%

自民

3

2

24

29

10%

7%

83%

公明

0

0

2

2

0%

0%

100%

みんな

0

17

9

26

0%

65%

35%

共産

0

18

0

18

0%

100%

0%

社民

0

2

0

2

0%

100%

0%

諸派

0

2

1

3

0%

67%

33%

無所属

7

5

3

15

47%

33%

20%

合計

24

51

55

130

18%

39%

42%


問3「国会で審議されている原子力損害賠償支援機構法案について」は、国会での採決前の回答であることを最初にお断りしておきます。この後、修正がおこな われて民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決されましたが、アンケート結果からは修正前の法案に対する各党の態度を知ることができます。修正前の法案 については、「a支持する」が18%、「b支持しない」が39%、「c考慮中」が42%と、支持しないと考慮中で81%を占めていました。
与党民主党の議員でさえも支持するが40%、支持しないが14%、考慮中が46%で、共産党・社民党は全員支持していませんが、公明党の大多数の議員は回答を選択せずに「修正を求める」というコメントを出していました。

● 問4について

表6 問4の政党別集計

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

民主

23

0

12

35

66%

0%

34%

自民

26

0

4

30

87%

0%

13%

公明

12

0

6

18

67%

0%

33%

みんな

0

0

26

26

0%

0%

100%

共産

13

0

5

18

72%

0%

28%

社民

2

0

0

2

100%

0%

0%

諸派

2

1

0

3

67%

33%

0%

無所属

9

2

4

15

60%

13%

27%

合計

87

3

57

147

59%

2%

39%


問4、5、6は、市民に関心が高い自治体の政策についての設問を立ててみました。
問4「黒岩知事の「かながわソーラープロジェクト」について」は、「a支持する」が59%、「b支持しない」が2%、「c考慮中」が39%で、おおむね好 意的にとらえられていて、支持しないとはっきりと表明しているのは3人でした。しかし、今後の展開を見ているのか、考慮中という議員が約4割を占めていま した。

● 問5について

表7 問5の政党別集計

a

b

C

計(d)

a/d

b/d

c/d

民主

16

15

0

31

52%

48%

0%

自民

8

21

0

29

28%

72%

0%

公明

11

9

0

20

55%

45%

0%

みんな

24

2

0

26

92%

8%

0%

共産

17

1

0

18

94%

6%

0%

社民

1

0

0

1

100%

0%

0%

諸派

2

1

0

3

67%

33%

0%

無所属

8

5

2

15

53%

33%

13%

合計

87

54

2

143

61%

38%

1%


問5「子どもたちへの放射線被曝に取り組む自治体(野田市、川口市等)の活動について」は、「a評価する」が61%、「b 参考になる」が38%で、「c 神奈川では必要ない」という2人の他は、全員が放射線被曝に取り組む自治体の活動を評価していました。
社民党・共産党・みんなの党は9割以上、公明党・民主党で5割以上の議員が積極的に評価していましたが、自民党党は「参考になる」を選択した議員が72%を占めました。

● 問6について

表8 問6の政党別集計

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

民主

4

25

3

32

13%

78%

9%

自民

4

22

2

28

14%

79%

7%

公明

0

20

1

21

0%

95%

5%

みんな

0

10

3

13

0%

77%

23%

共産

13

4

1

18

72%

22%

6%

社民

0

2

0

2

0%

100%

0%

諸派

0

1

2

3

0%

33%

67%

無所属

6

2

5

13

46%

15%

38%

合計

27

86

17

130

21

66

13%


問6「学校給食の食材についての議論が盛んですが、どのようにお考えですか」の設問は、現在、子どもをもつ親の間で、もっともホットなテーマの一つを質問 したものです。選択肢は、「a国の暫定規制値をみたしている食材を使う」、「b暫定規制値内の食材を使うが、モニタリングを強化し弁当持参も許可する」、 「c暫定規制値は甘くモニタリングも不十分なので、食材の生産地を厳選する」としました。回答はaを選択した議員が21%、 bが66%、 cが13%という結果になり、注意しながらも国の暫定規制値内の食材を給食で使うという議員が多数でした。意外だったのは、aを選択した共産党議員が 72%を占めていたことです。生産地を厳選するというcを選択したのは、神奈川ネットで2人、無所属で5人をはじめ、各党で数人しかいませんでした。

2 国会議員

2-1 回収について

表9 国会の政党別回収率

議席数

回収数

回収率

民主

25

14

56%

自民

9

2

22%

公明

3

0

0%

みんな

3

1

33%

社民

2

2

100%

無所属

1

1

100%

合計

43

20

47%


国会議員の回収率は47%で、全体の回収率43%よりやや高い結果になりました。全体と比較すると民主党は56%、自民党は22%、みんなの党は33%、 社民党・無所属は全員から回答をいただきました。公明党全体では40%の回収率ですが、国会議員の3人の方からは回答がありませんでした。また、この表に は掲載されていませんが衆議院・参議院で比較すると、衆議院議員31人のうち17人から回答をいただき回収率55%でしたが、参議院12人のうち3人しか 回答がなく回収率は25%でした。国会議員は「アンケートには答えません」という方が多く、とりわけ自民党と参議院議員にこのように決めている方が多いよ うでした。

2−2 各設問について

表10 質問別回答分布

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

問1

16

1

2

19

84%

5%

11%

問2

7

9

1

17

41%

53%

6%

問3

10

6

3

19

53%

32%

16%

問4

16

0

4

20

80%

0%

20%

問5

15

1

0

16

94%

6%

0%

問6

2

12

3

17

12%

71%

18%


質問別回答では、問1の回答で「a脱原発」の回答を選択した人が84%で全体の77%に比較するとやや高い傾向にあります。問3「国会で審議されている原 子力損害賠償支援機構法案について」は民主党議員の回答が多かったこともあり、「a支持する」が53%と全体の結果18%よりも高く、「b支持しない」は 32%で全体の39%より低い結果がでました。また、「c考慮中」は16%と全体の42%と比較すると低く、国会議員はこの法案に対し採決をせまられてい た当時の状況を垣間見ることができます。問4の「かながわソーラープロジェクト」について」は、「a支持する」が80%で全体の59%に比較すると高いこ とになりました。問5の放射線被曝に取り組む自治体への評価は高く、問6の学校給食の食材に関しては「b暫定規制値内の食材を使うがモニタリングを強化し 弁当持参も許可する」が71%と全体の66%と比較すると高い結果がでました。

3 神奈川県議会

3-1 回収について

表11 県議会の政党・会派別回収率

議席数

回収数

回収率

民主

30

16

53%

自民

44

1

2%

公明

10

3

30%

みんな

16

9

56%

神ネ

1

1

100%

県政

6

3

50%

合計

107

33

31%


県議の回答率は31%で国会・4市議会に比べると低い結果になりました。この理由は、自民党の回収率が44人中1人だけだったことによります。自民党議員 の中にはアンケートに協力的な姿勢をみせて下さった方たちもいましたが、当初、県議団で統一見解をだすということで、早くに回答を寄せて下さった1人を除 いて個人からの回答がありませんでした。私たちは連絡を継続しながら統一見解を待っていましたが、最終的に統一見解がでなかったばかりか、責任者の家族か ら話の途中で電話を切られました。県議は県内全域に広がっているので「遠い存在」だといわれていますが、電話連絡を担当したスタッフはこの言葉をあらため て身をもって感じました。

3-2 各設問について

表12 質問別回答分布

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

問1

26

2

3

31

84%

6%

10%

問2

10

9

7

26

38%

35%

27%

問3

7

2

19

28

25%

7%

68%

問4

13

0

15

28

46%

0%

54%

問5

15

14

1

30

50%

47%

3%

問6

5

22

3

30

17%

73%

10%


問1の回答で「a脱原発」の回答を選択した人が84%で国会議員の83%とほぼ同じ結果がでました。問2「原発がなくても電力は不足しない」の選択肢で、 「a思う」と答えた人が38%、「b思わない」と答えた人が35%とほぼ同数でした。問3は考慮中が68%と全体の42%に比較すると高い値を示していま す。
県会議員の特徴は県が計画している問4の回答に現れています。支持するが46%ですが、同時に考慮中が54%に達しています。問7のコメントでも「かなが わソーラープロジェクト」のなかで、4年間で200万戸に太陽光パネルを設置するという数値目標を疑問視する議員が複数いました。また、エネルギー政策全 般についてのコメントも多くみられました。

4 横浜市議会

4-1 回収について

表13 横浜市会の政党・会派別回収率

議席数

回収数

回収率

民主

17

3

18%

自民

30

9

30%

公明

15

10

67%

みんな

14

14

100%

共産

5

5

100%

ヨコハマ

2

0

0%

ネット・無

3

3

100%

合計

86

44

51%


みんなの党の一括回答14人があったこともあり、回収率は5割を超えました。共産党とネット・無所属は全員から回答をいただき、公明党の回収率も67%と 高率でした。自民党は3割とほぼ全体の回収率を反映していましたが、民主党は18%と民主全体の回収率4割に比べても低く、ヨコハマ会からは回答がありま せんでした。

4-2 各設問について

表14 質問別回答分布

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

問1

22

19

1

42

52%

45%

2%

問2

5

28

9

42

12%

67%

21%

問3

3

23

9

35

9%

66%

26%

問4

13

1

30

44

30%

2%

68%

問5

30

12

0

42

71%

29%

0%

問6

2

23

5

30

7%

77%

17%


問1の回答で脱原発を選んだ方が52%と全体に比較すると低いのですが、これはみんなの党の一括回答が「b原発はしかたがない」だったことによるもので す。しかしながら、問2の回答は原発がなくても電力は不足しないと思う人が67%と多数を占めています。全体の回答と比較して特徴的なのは自治体独自の政 策に関する、問4、5、6でしょう。問4の「かながわソーラープロジェクト」については、考慮中という回答が66%と政策の行方を見ていることが分かりま す。また、横浜市民の間で子どもの放射線被曝への関心が高いこともあり、全体の結果より問5の被曝問題に積極的に取り組む自治体への評価が高く、給食の食 材への配慮もやや高いことがわかります。
問7のコメントから、県議同様、再生可能なエネルギーやスマートグリッドなどに関心が高いことがわかりました。また、6・11神奈川パレードに参加した り、政府与党および近隣諸国へ「脱原発」のメッセージを発信したり、行政に市民とともに政策提言をしていきたいなど、議員の方々の原発問題への積極的な姿 勢を知ることができました。

5 川崎市議会

5-1 回収について

表15 川崎市会の政党別回収率

議席数

回収数

回収率

民主

13

0

0%

自民

16

16

100%

公明

13

0

0%

みんな

6

1

17%

共産

10

9

90%

無所属

2

1

50%

合計

60

27

45%


川崎は自民党の16人が統一見解をだし、共産党の10人のうち9人が回答、みんなの党と無所属がそれぞれ1人が回答という結果で、回収率は 45%でした。当初、民主党の市議団でも統一見解をだすということで、個々の議員に電話やFAXで複数回連絡をしながら待っていましたが、結果は意見がま とまらなく統一見解が出せないので回答はしないということに決めたそうです。また、公明党もアンケートには回答しないことを決め、みんなの党も最初に回答 を出してくださった1人を除いて回答しないことになったようです。以上のような事情から、川崎市議の回答は自民党と共産党の意見を色濃く反映するものとな りました。

5-2 各設問について

表16 質問別回答分布

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

問1

27

0

0

27

100%

0%

0%

問2

16

10

1

27

59%

37%

4%

問3

0

11

16

27

0%

41%

59%

問4

26

0

1

27

96%

0%

4%

問5

11

16

0

27

41%

59%

0%

問6

9

16

2

27

33%

59%

7%


問1は全員が脱原発を選択していますが、問2では原発がないと電力は不足すると思う人が59%と全体の結果39%より高くなっています。これは、自民の統 一見解がこの回答を選んだことによります。問4の「かながわソーラープロジェクト」に関しては、1人が考慮中を選択した以外は支持するという回答でした。 問6に関しては「a国の暫定規制値をみたしている食材を使う」が33%で共産の9人がこの回答を選択し、自民16人は「b暫定規制値内の食材を使うがモニ タリングを強化し弁当持参も許可する」を選択、「c暫定規制値は甘くモニタリングも不十分なので食材の生産地を厳選する」を選択したのはみんなの党と無所 属の議員、各1人でした。
問7のコメントから共産党市議は市内全域で放射能の測定をおこない、学習会を開催していることがわかります。

6 横須賀市議会

6-1 回収について

表17 横須賀市会の政党・会派別回収率

議席数

回収数

回収率

自民

6

0

0%

公明

7

7

100%

共産

3

3

100%

新政会

9

3

33%

研政

5

1

20%

ニューウイング

2

1

50%

無所属ク

5

0

0%

無会派

4

3

75%

合計

41

18

44%


横須賀の回収率は44%で全体の回収率43%とほぼ同じです。公明党・共産党は全員に回答をいただきましたが、自民党と無所属クラブの回答者はいませんで した。横須賀のアンケート配布は遅れてスタートしたので、時間的余裕もあまりなくフォローアップが徹底できなかったという事情があります。

6-2 各設問について

表18 質問別回答分布

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

問1

14

3

0

17

82%

18%

0%

問2

5

12

0

17

29%

71%

0%

問3

3

4

2

9

33%

44%

22%

問4

13

1

2

16

81%

6%

13%

問5

12

3

1

16

75%

19%

6%

問6

6

8

1

15

40%

53%

7%


問1では「a脱原発」を選択した議員が82%、「b原発はしかたがない」を選択した方が18%という結果でした。横須賀には他の地域とは異なる特異な状況 があります。「港に浮かぶふたつの原子炉」といわれている原子力空母ジョージ・ワシントンの母港であることです。そこで、横須賀だけ問7として 「福島原 発事故の被害を経験した現在、横須賀に配備されている原子力空母は米海軍・日本政府の言うように:a 安全と思う;b安全とは言えない; cわからない」を付け加えることにしました。この結果、「安全と思う」と回答されたのは2人のみ、「安全とは言えない」が10人でした。 
問8のコメントから、脱原発社会を考える議員連盟が3人で設立され活動を始めたこと、放射線量の測定、福島の子どもたちを受け入れるための企画書の提出、原発からの撤退を求める署名活動等が行われていることがわかります。

7 逗子市議会

7-1 回収について

表19 逗子市会の政党別回収率

議席数

回収数

回収率

民主

3

3

100%

自民

3

3

100%

公明

2

0

0%

みんな

3

1

33%

共産

2

1

50%

神ネ

1

1

100%

無所属

6

3

50%

合計

20

12

60%


逗子は回収率が60%と国会・県会・4市会のなかで一番高い結果となりました。民主党・自民党・神奈川ネットは全員、その他、公明党を除いたすべての党か ら回答をいただきました。高い回収率の背景には、逗子市の人口約6万人に20人の議員で、神奈川県、横浜市、川崎市などと比べると議員と有権者の距離が近 いということも考えられるのではないかと思われます。

7-2 各設問について

表20 質問別回答分布

a

b

c

計(d)

a/d

b/d

c/d

問1

10

0

2

12

83%

0%

17%

問2

4

6

1

11

36%

55%

9%

問3

1

5

6

12

8%

42%

50%

問4

6

1

5

12

50%

8%

42%

問5

4

8

0

12

33%

67%

0%

問6

3

5

3

11

27%

45%

27%


問1については自民党の2人が「c考慮中」を選択した以外は、「a脱原発」を選択し脱原発が83%になりました。問2、問3、問4に関しては、全体の結果 と類似していますが、問6に関しては全体の傾向とは相違しています。問6の給食の食材に関する設問に関しては、「c 暫定規制値は甘くモニタリングも不十 分なので食材の生産地を厳選する」を選択した議員が27%いて、これは国会・県会・4市会のなかで一番高い数値です。
問7のコメントからは、個々の議員が土壌汚染や放射線の測定、および原発にかんする映画会やセミナーの開催など、積極的に取り組んでいることを知ることができました。

Ⅲ アンケートを終えて

最後にアンケートを終えたスタッフの感想を記してみたいと思います。
アンケートを実施した私たちが一番ショックだったことは、連絡が取れない議員が多数いたことでした。議員は民意の代表なのですから、数回連絡したならば連絡がとれるような体制を至急整えてくださることを、議員および行政に要請したいと思います。
FAXをいれ、何回も電話掛けをし、留守電にいれても回答がなかった議員の多くとは直接お話ができませんでした。お話しできた議員の方々も多くが、「党の 拘束があるから勝手に答えられない」、「アンケートには答えない」、「個人の意見は表明しない」、「ブログで発信している」、「忙しいから勘弁してほし い」等と回答出来ない理由を説明していました。保身と逃げが電話のむこうから感じられたというのが、スタッフ全員の感想です。
しかし、同時にアンケートの回答や電話の応対から、原発や放射能汚染の問題に真剣に取り組んでいる方々、私たち市民へも誠実に向き合っている方々も多数い ることが、このアンケートを通じて知ることができました。今後、このように誠実な議員との協力関係を構築していきたいと望んでいます。
各スタッフの選挙区の議員ほど対応や回答率が良く、選挙民と遠い参議院や県会議員の対応や回答率が悪かったことからわかるように、いかに有権者としての一票が重要かということを痛感しました。このアンケート結果を、次回選挙の参考にしていただけたら幸いです。

Ċ
たきがしら・希望ネットワーク,
2011/09/08 7:03
Ċ
たきがしら・希望ネットワーク,
2011/09/08 10:25
Comments