大麻草検証委員会

私たちは、大麻草検証委員会を通して、各政党や国会議員に大麻取締法の検証と法改正を要求していきたいと考えています。


大麻草の検証と新たな取り組みとしての産業・租税構築への提案

 

1・はじめに、そもそも、大麻草はどのようなものか

先ず、大麻=大麻草と聞くと麻薬と思う方がいらっしゃると思うが、大麻草=麻は稲作が始まる以前、1万2000年前の福井県の鳥浜遺跡からも大麻草の種子、繊維が発見されており、本来、大麻草は農産物の米、等と同じように畑で大麻取締り法の公布前は一般農家で普通に栽培されていた植物あり、大麻の汎用性は古来、実は食用、燈油、食用油、表皮の繊維は衣料、強靭な縄の材料、表皮を採った後に残るオガラは建築材料の一部、炭などの燃料と多岐わたり利用されており、人々の営みの中で衣食住に貢献していた植物である。

現在の我が国には大麻取締法(大麻草=麻薬と言う固定観念)があり、栽培・所持・譲渡等が厳格に規制されている。諸外国では大々的に産業、医薬用の有用植物として研究され始めている。本邦では大麻取締法の存在があり少人数の大麻研究免許所持者と少数の栽培許可を受けた方々が、細々と大麻草を研究及び祭事用途の麻製品、伝統工芸品素材、等として栽培しているのが現状である。

一方、海外では大々的に産業・医薬用の有用植物として扱われ始めており、我が国と似た大麻取締法で規制を敷いて厳しい取締りを行っていた国々が次々と規制緩和を行い、汎用範囲拡大の研究を行い、薬理作用のT..Cを含まない品種で産業用大麻草の大規模栽培を行い、食用種子・食用油・バイオディゼル油・バイオエタノール・バイオプラスチック・等の製品開発が大々的に行われ始めている。

土に帰る環境負荷が少ない有機物である大麻草を汎用素材とした製品の可能性は、今後の研究にも寄るが、相当数に上るものと思われる。

また一部大麻草に含まれる薬用成分が生薬として海外では医療大麻として製品化が行われ、課税をし嗜好品として取り扱い始め大麻草と言う植物の有用性が再評価されている。

しかし、現在の我が国では、大麻草=麻薬として語られている。国民が違法と知りつつ栽培・所持・使用を行う大麻取締法の触法犯が増加し大麻草汚染問題として、国・マスコミ等で大麻草が、世の中に害悪を与えている植物として扱われている。

 

2・現在の大麻草汚染問題の所在考察

メディアでよく大麻草汚染問題として「大麻草=麻薬」と言う報道がなされているが、はたして本当に大麻草は麻薬、覚せい剤と同等な性質の物なのか。この点について考察したいと思う。

我が国での、大麻取締法の厳格な運用の基は、大麻草の使用により国民の身体・精神に不可逆性の、麻薬と同じ甚大な作用被害を人体に与える事と言われている。また、マスコミ等で大麻草汚染問題を取り上げて語っているとき、大麻草を使用すると精神障害・習慣性・耐性向上など様々な中毒が有ると語られているが、そのような害が実際に有るのか海外の研究報告、日本人の研究者の情報を読む限り大きな疑問が残る。我が国でも様々な議論、情報提供が一部であるが行なわれるようになった。

我が国では大麻の所持・使用・栽培の大麻取締法違反の検挙者が増大する傾向が散見される時代になっている。何故、現行の法律により厳格に規制されているにも関わらず法を犯す国民が後を絶たないのか。

この点について考察すると、書籍、インターネット等、による情報の国際化が挙げられると考える。以下http://cannabisstudyhouse.com/から抜粋引用

 

3・本邦・海外研究機関等の情報と触法犯増加の考察

現在は一瞬にして様々な情報が世界を駆け回る時代である。オランダでは、2005年に若者の脳に大麻草を使用したとき、どのような変化が起きているのかの研究がなされた。40人の若者を被験者に大麻草の使用グループと非使用グループに分けて記憶力、集中力のテストをオランダ・ユトレヒト大学医学センターのジャガー博士がMRIスキャン(核磁気共鳴画像法)を用いて行った実験結果で、両グループとも脳の状態は同じだった。

また、未成年の統合性失調患者が大麻草の使用を行うと、脳の前頭葉前野の繊維束の発達不良を促すと言われ、認知障害を発現すると言われているが、2006年に別のMRIを用いた研究では、10人の大麻草使用者と非大麻草使用者10人ずつのMRIを比較したところ、大麻草の吸引による頻繁暴露を繰り返しているグループの脳は、「常習的な大麻草使用者でも、通常は、若者の正常な脳発達の神経毒にはならないと結論できる」また、「大麻草使用が単独で脳へダメージを与え、統合性失調症のような神経障害を引き起こすという仮説は誤りであること示唆している」との研究結果が紹介されている。

2007年5月にイギリスのロンドンで開催された【第二回インド大麻草と精神学会】の会議では大麻草を常習していない健康な男性15人を対象に、大麻草の成分である、THC,CBD,偽薬を経口投与して1時間後のMRI画像を比較し、「大麻草を使用した時の様々な症状、認知変化はTHC,CBDが脳の特定部位に影響することで起こっている、その部位についても予想の範囲に収まっている」とその結果の報告が為され、大麻草使用者の脳に特別な悪影響は無いと語られた。

その他、大麻草に含まれるカナビノイドは人体の恒常性(外部環境、体内環境に合わせ人体の生理機能を一定範囲の状態に保つ事)を保つ機能が研究の成果で解明されている。病気になると恒常性が崩れ、体温上昇、痛みが現れるがカナビノイドはそれを正常に戻す働きがあり、大麻草の使用はそれを助ける作用が顕著であることが研究結果で分かっている。オハイオ州立大学のゲーリー・ウエンク博士は嗜好品として大麻草を使用している人は「実際のところ、1960年代や70年代に大麻草を常用していた人達の間では、アルツハイマー病になった人は稀であると示されている」と自身の研究結果を述べている。

また、大麻草の薬物としての性質についてオフィス・マサル・エモト発行のLOVE&THANKS November 2009 No.010の記事の中に、米国の研究所で大麻の神経障害や脳腫瘍への効用を目の当たりにした、森際克子医学博士が述べている。掲載全文引用紹介

『「大麻の医療効果について」日本では伏せられていますが、大麻(カナビノイド薬理成分THC)には医療効果があることが分かっています。特に神経性の疾患、多発性硬化症(MS)や筋委縮性側索硬化症(ALS)などにすごくいい。神経細胞の軸索には、電線のように鞘がまいているんです。ALSは、そのミエリンのサヤが剥がれていく病気です。そのサヤが剥がれて神経がむきだしになると、とにかく痛いし、神経が変成して死んでいくんです。癌だったら、モルヒネが痛みに効くけれどMSやALSのような神経変成疾患では、モルヒネの受容体がなくなってしまうので、モルヒネが効かなくなります。それで鎮痛剤として大麻が代用されて、それが非常に効果があるんです。アスピリンを開発した製薬会社バイエルが、大麻を21世紀のアスピリンとして販売予定があるほどです。大麻が鎮痛剤として使用されていく内に、MSやALSの症状が改善されて行くようになって、治療効果があがることが分かって来ました。MS患者が痛みもなく、日常生活をも支障なく普通に送れるようになります。すでに、イギリスではMSに対する治療薬として医療大麻が合法化されています。まだ、その機序は分かっていないのですが、カリフォルニアの研究所で、ALSで剥がれたミエリン鞘が巻き直すと聞いてびっくりしました。私は、神経の軸索再生の研究をしてきましたが、その常識から言えば、不可能な魔法のような現象ですね。また、治療薬のない悪性脳腫瘍細胞にTHCを投与するとガン細胞だけが死滅して、正常細胞は元気なままで副作用がないことが分かってきています。

ただ、大麻の場合、医療効果があるTHC濃度が高いものには、幻覚作用がある。それで、いまの日本では、同じ幻覚作用のある麻薬、覚醒剤と大麻があたかも同じ害ある悪者のように見なされていますが、本質的な違いがあります。大麻にはヘロイン・モルヒネのようなアヘン中毒や、覚醒剤、睡眠薬、酒、たばこ、のように禁断症状が出るような中毒性はありません。服用することでどんどん体や脳が蝕まれていくこともありません。むしろ、免疫力を高めることが分かっていて抗がん剤の副作用を緩和し、ガン治療で患者が弱らずにすみます。しかも、通常の鎮痛剤、処方薬というものには致死量があります。風邪薬でも飲み過ぎると体に毒ですし、“いい“ものだから医者が処方するわけではなく、“毒“だから少しずつ効き目がある量だけ飲むよう処方されるわけです。ところが大麻は一度に多量服用をしたとしても死ぬことはなく、致死量がない。その上、痛みに効く鎮痛剤や、MSやALSの治療薬として、それ以外にも免疫力を上げるのでいろいろな病気に効く可能性があるわけです。

でも、若い人が大麻に依存しやすいのは確かです。幻覚作用を好んで心理的に依存するんですね健康への害はないけれど、若いということは、脳の成長期でもあるわけだから、自分を管理できない一部の若い人たちのために大麻を規制してあげるのも、一理有るといえます。カナダ、イギリス、オランダ、オーストリアなどの各国が医療大麻を合法化し出して、アメリカは州によって医療大麻が許可されていますが、連邦政府は研究だけは認めるようになりました。それでも大麻の医療効果については日本では伏せられています。体に悪い麻薬として取り締まられた方が、好都合である人たちがいるのでしょうね。いいものでも都合の悪いものだととかく伏せられがちなのが、世の常かもしれませんね。』と、医療における大麻草の効能を紹介している。

また、本邦で発行されている。公衆衛生Vol.No112009年11月号[特集 薬物乱用]「薬物取り締まりと人権擁護について弁護士の立場から」、の中の記事で著者の弁護士の丸井英弘氏は論文の中で薬物の定義を紹介している。論文一部引用紹介。

『全米委員会の第2次報告10、11頁でも次のように述べている。「薬物という言葉の不正確さは深刻な社会影響をあたえてきている。一般大衆は街中の薬物と医学的な薬物とは全く違った原理に従って作用すると信ずるように条件づけられている。その結果、街にあるいわゆる薬物の危険性は過大視される一方、医療薬については、その危険性は見逃されている。このような混乱はなくさなければならない。アルコールは、疑いもなく薬物である。すべての薬物は、同一の一般的原理に基づいて作用する。そしてこれらの薬物の効果は、量によって変わるのである。各々の薬物には望ましい効果の意味における効果力があり、また望ましくない効果すなわち中毒性があり、さらに致死量がある。大量の場合には、すべての薬物が危険である。薬物使用の個人的なもしくは社会的影響は摂取の回数、期間によって増大する。したがって、薬物に対する政策は、右のような同一の原理に基づいて、すべての薬物に適用するという基本に立って初めて、一貫性のあるものになる』と述べている。この基準から言えばメディア等で語られている大麻草=麻薬という認識は完全な誤りである。

すなわち、昨今まで、我が国では大麻草を使用すると麻薬、覚せい剤と同じ常習性と耐性向上が起こり、麻薬、覚せい剤と同様の、心身、とくに脳への影響が人格破壊に繋がると言われている事により、大麻草=麻薬と言う認識があり、法を犯してまで経験しょうと考えていなかった。海外の大学,公的研究機関での新しい研究報告情報に、書籍、インターネット等で、弊害の喧伝と正反対の情報に触れることにより、経験してみようと考える国民が増えたこと、また、そのことにより海外留学、海外駐在、海外旅行の大衆化が進んだ現在において渡航先での、大麻草使用の経験者が増えている事が、根底にあるのではと考えられる。

この様に、我が国でも公衆衛生の論文の中で正しい薬物の定義が示され、海外で臨床医学の研究に携わった研究者から大麻草の薬理作用が人体への有用な作用を持っている事が語られ、大麻草=麻薬と言う、今までの厳しい規制の基となっていた概念とは、全く違う情報が散見される時代になった。今まで言われていた大麻草=麻薬と言う概念は全くの間違いと思われる情報が、触法犯を生み出している。

 

4・市井の一人としての薬物規制法の運用と刑罰への疑問考察

薬剤師に麻薬について聞いたところ、市販の咳止め薬にも使われているりん酸コデインは麻薬であると説明してくれた。成分濃度が高い錠剤は麻薬扱いであるが、濃度が低い顆粒状の薬剤は劇薬物として、含有量が低いものは市販薬として取り扱って販売していると話していた。

成分が麻薬でも含有量によって取扱基準が違う場合が有るということを国民はどのように法解釈したらよいのか。含有量が低い薬剤を大量摂取する行為は麻薬を使用した事と同じであると言える、その部分だけを議論したら市販薬を通じて国民は麻薬を入手し使用することが容易で有る。実際に数年前に咳止シロップの乱用が問題になった。

麻薬取取締法で規制されていても、麻薬が市中で容易く入手できる環境が本邦に存在すると考える事が出来る。我が国でも筒状の鼻づまり解消薬(プラスチックの筒状で中の固形状薬を鼻孔から吸引使用すると薄荷清涼感がする)として販売されているのと同形状の物で、米国で市販されている、風邪・鼻炎による鼻づまり解消薬ビックス・インヘラーは覚醒剤と同じ成分が少量含有されているため海外旅行先で買って使用し残った物でも本邦には規制があるため税関で持ち込みが許可されていない。基準によって少量の覚醒剤成分(身体・精神に影響など考えられない微量)が含有されているからと税関で持ち込みが厳しく規制された国外市販薬が有り、また、麻薬の取扱いでもこのような二重基準があるため、身体・精神に重大な弊害を与え依存性が顕著な麻薬成分を含んだ市販薬を野放しにしている矛盾現象を本邦は招いている。薬物規制はいったいどのような基準に基づいて規制しているのか複雑すぎて釈然としない。

身体・精神に対して薬理作用の穏やかな比較的害の少ない大麻草は実刑で臨む厳しい規制があるが、何時どの時代から大麻草=麻薬と言う認識が実しやかに語られるようになったのか、また、一部の好都合の人達による宣伝で有るならば由々しき問題と思う。本邦でも大麻草=麻薬と言う間違った概念を、薬理作用【大麻草=習慣性が無い、依存性が無い、致死量が無い=薬物で無い】の検証を行い喫緊に認識を正すことが急がれる。

大麻草を薬物の定義を用いて考察したら、大麻草は薬物では無く薬理作用のある植物と言える。

 

5・大麻草の法的規制歴史の考察

大麻草の規制は1930年(昭和5年)第二アヘン条約の批准に伴い「麻薬取締規制」が制定されたとき「印度大麻草、その樹脂、及びそれらを含有するもの」を輸出入するとき内務大臣の許可事項として始まり、現在の大麻草規制(栽培・使用・譲り渡し)は「昭和二十年勅令第五百四十二号ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基づく大麻取締規則」が始まりであり、後の昭和二十三年(1948年)に法律第百二十四号とし、大麻取締法として発布された。

この大麻取締法は、第二次世界大戦の戦勝国駐留軍(米国のGHQ)が占領政策として、押しつけた大麻取締規則が元になった法律である。

この法律の目的は、日本古来の精神的文化(大麻草は罪・穢れを払うものとされていた)、繊維産業の衰退を推し進めるために施行された法律と言える。

また、大麻草は自給自足、環境保全型の社会に極めて有用な植物であり、これを法規制し石油資源に頼る産業構造に変えることは、米国に経済的に従属する産業構造への転換を本邦に仕向けた事を意味する。

1950年には大麻栽培者が2万5千人を超え、栽培面積は4000ha以上存在していたが、2005年では栽培者68人、作付面積は9haと激減している。

この様な状況になった原因は、大麻取締法とそれに伴う栽培許可条件の煩雑さと石油化学製品の繊維の普及が起因と考えられる。

新たな産業を興すには、規制前と同じように大麻草の栽培が行えるように大麻取締法の改善を行い大規模な栽培が行わなければならない。

 

6・紙製材としての大麻草

汎用材資源としての取り組みでは、隣国、中華人民共和国では著しい経済発展を遂げており、我が国を含めた先進国と同様に紙製品の使用が増大することを見据えて、成木になるまで50~60年かかる樹木のパルプではなく、6カ月ほどで採取できる大麻草を原材料に使う製紙用パルプ生産、汎用製品の開発を行う方向で、2020年までに国内の大麻草の作付け栽培地面積を、20億坪まで拡大し、邦貨で資本金2500億円、総収入2700億円、純利益270億円、従事者6万人にものぼる、新たな産業を興す計画を中国の指導者は策定している。中華人民共和国の一般労働者の平均年収を30万としたら、2500億円の資本金は約83万3千3百人分の年収と同じである、本邦の労働者の年収を平均300万円としたら資本金は約2兆4千9百億円に換算でき、初期投資金額は莫大な金額と言える。

我が国の製紙業では、アマゾンの熱帯雨林、豪州タスマニア原生林(90%以上を我が国が輸入)の伐採木を含んだ、輸入したパルプ原材料を利用した紙製品を製造しているが、世界的に環境問題が議論されている状況では、原生林の伐採によるパルプ原材料の調達が困難になるばかりではなく、このまま輸入を続けていくと環境破壊に手をかしている国家と、批判を受けることが予想され、我が国も大麻草を製紙資源と位置付ける政策が望まれる。

 

7・農地の硝酸態窒素の吸着・土壌改良材・食糧としての大麻草

我が国は、カロリーベースで約40%の食糧しか生産が出来ていない国家である。国民が食べる米以外の大多数の農作物の自給率は低く、種苗販売店で野菜の種の原産国表示を見た時に驚いた事がある、国産の物は少なく、ほとんどの種が世界各国の原産国表示だった。家畜飼料に至ってはほぼ100%を輸入に頼っているのが、本邦の現状である。しかし、我が国は山岳国家であり、農作物の耕作に適した土地は少なく、単位面積あたりの作物の収量を上げるために、肥料の過剰投入が行われていることが、硝酸態窒素の地下水汚染問題を生じさせている。生物が生きていくには水は必須のものである。

現在でも、農村部では井戸を掘り地下水を飲料水として活用している。肥料の過剰投入が原因の硝酸態窒素による地下水汚染が地方では問題となっている。その問題解決の一翼を担う大きな働きを、大麻草が持っていることが判明している。

藤原書店発行・季刊誌「環」Vol.40の論文中で著者の今野時雄氏が紹介している。『硝酸態窒素は、消費者が喜々として買う、青々とした、見てくれのいい野菜や飲料水から身体に侵入する。腸内バクテリアが硝酸塩を血液のヘモグロビンと化合させてメトヘモグロビンを作り出す。酸素の運搬を妨げ、致命的なメトヘモグロビン血症という病気になり窒息死することがある。謎の死いわれるブルーベビー症候群、米国ではベビーベットの中で死んでいるので「寝台死」と呼ばれている。幼児は特にかかりやすい。妊婦は流産する。1996年米国イリノイ州で発見されて以来、日本では何の手も打たれてこなかった。

北海道ではこの硝酸態窒素の土壌汚染をなんとかしなければと、北見農業試験場で4年間かけて実験をした。何と解決策は「大麻の栽培」とでた。因みにデータを示すと、10アールあたり大麻27kg、そば17kg、トウモロコシ6kgであり大麻は硝酸態窒素の吸着率が高いばかりでなく、重金属も含め土壌改良に大きく貢献することが明らかになった。』と、大麻草が硝酸態窒素をいかに効率よく吸着するかを紹介している。

農地への肥料の過剰投入が、硝酸態窒素による地下水汚染を引き起こしており、実際、清楚な水が流れる、観光地・上高地、大王わさび園がある安曇野をかかえる松本盆地でも地下水汚染が始まっている。この硝酸態窒素よる地下水汚染は、目に見えない新たな公害と言える。

国家は、国民を飢えさせない為に、農業を一番の産業にしなければならない、安定した国家であるために、せめて食糧自給率が80%を超える水準に農業を復興することが喫緊の課題として取り組むことが重要である。その意味で、どこでも育つ大麻草の成熟種子は、食糧として新たな可能性を秘めている。殻を剝いて食用に加工した物で100g当たり代表的な栄養分で、タンパク質:鶏卵約4個分、Fe[鉄]:レバー約320g分、Cu[銅]:大豆約200g分、Zn[亜鉛]:牡蠣約3個分の滋養分を含んでおり、Fe[鉄]は体内に酸素を運ぶ赤血球を構成するミネラルであり、不足すると鉄欠乏性貧血を引き起こす。Cu[銅]は鉄をヘモグロビンに変換するミネラルであり免疫機能に関与し抗酸化作用を保つ作用がある。Zn[亜鉛]は遺伝子の働きを助けタンパク質・ホルモン合成に欠かせず、亜鉛不足は味覚障害・免疫力低下・皮膚炎・鬱病等の精神障害を引き起こす、国民に不足している必須ミネラルを多く含有しており、其のまま食すこともでき、様々な料理の具材となるものであり、真に国民の健康に寄与する食物と言える。

また、種子を低温圧搾法で絞って採れる「麻の実油」は他の油に、あまり含まれないアルファ・リノレン酸(オメガ3)やガンマ・リノレン酸(オメガ6)1:3という理想的なバランスで含まれており、大麻草は成熟種子から良質の食用油が採れる有用な植物である。また、皮を剥いて脱脂した仁を粉にして小麦粉と同様な使い方もできる麻の実粉も開発されている。油を絞った搾り滓は、加工すれば家畜の飼料になり、発酵させれば良質な有機肥料の原材料にもなる。

大麻草は戦前の農家では普通に作られていた作物であり様々に活用された。食糧・飼料・肥料・土壌改良に活用すべき有用植物として他の農作物と同じように、栽培規制のない大麻草栽培の再興が望まれる。

 

8・林業・二酸化炭素の吸着固定における大麻草の活用

我が国の山間地の森は植林された人工林が多く、太古から自然の循環が繰り返されている自然林は、希少な存在になりつつある。

林業は、輸入材との価格競争に負け、木材価格の低迷、担い手不足の減少に伴い間伐が進まず、太陽の光が届かない植林された杉・檜等の単一木種の薄暗い森と化しているのが現状である。

間伐が行われず、最初に植林されたままの木々が、密生状態で成長して森が荒れ、太陽光が届かないと言うことは、下草が成長しない森であり、破壊された不健全な森と言える。

最近では、このような我が国の山林現状を、打開するために間伐作業を林業関係者と一緒に、一般の人々がボランティアとして参加し、作業を行う取り組みが全国で展開されている。しかし、間伐後の土壌の流出と施肥を考慮した手当が必要になる。静岡県富士宮市北山地区では、間伐後の太陽光が届くように改善された森に、下草として菜花を育て菜種油の採集と、自然有機肥料・土壌流出を抑える手段として一部試験的に採用して研究・調査をしている。最終的には菜種から採取した油を、バイオディゼル油に加工して作業に使うディゼル発動機燃料の生産を行うことを考えていると、ボランティア関係者の方が話をしていた。素晴らしいアイデアであり、取り組みである。

その時に、大麻草の特性についての話があり、大麻草の植物としての特性は、四季が有る我が国の気候に向いている植物であり、北海道から沖縄、亜寒帯から亜熱帯の温度域でも良く成長し、根が強く、深く張る特性の話になった。菜花と同じ植物油が採取でき、働きが格段に優れていて、虫害にも強く、根が強く、深く張る、大麻草と言う植物が、森林の土壌の流出を抑制しながら土壌を耕し、繊維質の植物特性として、枯れて分解が進み腐葉土になる過程で繊維質の分解は時間を要し、山林の保水に役立つ可能性が高い植物であることから、下草として採用したいが栽培規制植物のために、諦めていると、関係者との話の中で語られた。

大麻草は北海道においては毎年、野生大麻草が自然に生えて、行政機関が費用をかけて刈り取りを行わなければなら状況が、現在でも続いているほどの生命力が旺盛な植物である。また、世界的な問題になっている、地球温暖化の原因物質の二酸化炭素の、吸着固定の量は一般植物の約10倍もの優れた性質があり、森林の二酸化炭素吸着固定の量とあわせると、山間地の単位面積当たりの吸着量の増大が図れ、地球温暖化防止にも寄与する植物と言う事が考えられる。

まさに、林業の復興に一役も二役も貢献する植物と考えることができる。大麻草と言う植物を、早く林業の現場で採用できる、法的環境が訪れることが望まれる。

 

9・瓦斯・石油に一部置き換わる大麻草の可能性・その他

大麻草は化石燃料とは違うエネルギーを私たちに供給することができる。靭皮を取り終え後に残る大麻草の種子からは、1haあたり500kgの油が採取でき、茎からは560kgの麻炭を作り出すことができる。麻油は食用油、ディゼル発動機の燃料にもなり麻炭は煮炊き、暖房にも活用でき熱エネルギーの一部を瓦斯・石油エネルギーからの代替えとして担うことができる。

現在、我が国は、石油を100%海外からの輸入に依存して、経済活動を行っているのが、現状である。このような脆弱な経済基盤の状態では、世界の何処かで紛争等の有事が起これば、直ちに経済活動に影響がおよぶことが、今までの経験で考えられる。

 大麻草から靭皮繊維を採取して残る、オガラ(茎)を発酵させてバイオエタノールを製造することができ、麻の種子から搾油した油は食用以外に潤滑油・塗料・燃料となる、その他に、[国産の米と麻を使いINASO樹脂]が開発されている。

実際に海外ではドイツの自動車メーカーのベンツ・BMWが大麻草を原材料にした自動車内装材をすでに採用している。

バイオ技術先進国の我が国でも、一刻も早く大麻草を原材料にした、汎用素材開発とあわせ一刻も早く国際特許の取得を進めたいものである。現状のままでは諸外国に大麻草の汎用特許を独占されてしまいかねない。

その他、大麻草の穂・葉から、海外では現在、医薬品(サティベックス・マリノール・ナビロン・等)が製造され、鎮痛・鎮経・睡眠障害・食欲増進・緑内障・神経性難病、鬱病・等に対する処方が始まっている。

また、先にも述べたが、種からは良質な食用油、種の仁は食用になり、茎の芯材は炭・建材・断熱材・内装材に応用でき、二次加工を行えばエタノールが採れる。

靭皮は布・衣料品・紐・ロープ・植生マットとなどを作ることができ、根は山林の表土固定と施肥・保水を行う事ができる

まだまだ、汎用の可能性が多大な有益な植物と言える、大麻草の復権が願われる。

 

10・新しい産業・租税装置としての大麻草考察

大麻草の栽培規制がなく、大麻草を栽培して利用している国々は、ロシア・フランス・ポーランド・ハンガリー・ルーマニア・中国・インド・韓国・北朝鮮、等の国が挙げられるが、これらの国々は大麻草=麻薬と言う我が国のような概念がないと考えられる。

今まで我が国に準じた法律のもと、大麻草の栽培を規制していた国々が規制緩和を行い始めている。

近年、栽培を解禁した国々は、1993年イギリス・1994年オランダ・1995年オーストリア・1996年ドイツ・1998年・カナダ・2002年オーストラリア・2005年ニュージーランド・2007年スウェーデンと先進諸国8カ国にあがる。

栽培を解禁した狙いは、①農業問題:遊休地の活用・農業の新しい市場開拓。②新産業創出:既存の科学技術を応用した用途の開発。③雇用問題:地域経済の活性化につなげたい。④地球環境問題:化石燃料の依存度軽減・森林伐採の進行を止める一助が考えられる。新しい産業が起こり、雇用が生まれれば、当然、新たな税収が見込まれる事が、規制緩和にシフトした要因と考える。

また、我が国と同じ規制を敷いて取り締まりを行っていた米国一部13州・ヨーロッパの国々は、医療大麻・嗜好品種大麻草製品については事業税を設けて規制緩和を行っている。

米国13州、ヨーロッパ各国に倣い、我が国でも、米国の医療大麻販売所・オランダのコーヒーショップのように一定の条件の上で大麻草の医療・嗜好品として使用が出来るよう、法改正を行い使用・販売できるか、さらに新たに栽培・使用許可免許を新設して税、手数料、等の収入を国・地方自治体が得られる法案を新設し、規制緩和に踏み切った諸外国のように、財源の一つとして考える時期と思う。参考として、各国の判明している1/g当たりの取引価格はオーストラリア:2430円・アメリカ:1350円・カナダ:720円・南アフリカ:45円であり、本邦での密売価格は当局の発表資料で平均価格は1/g当たり6600円と世界一の価格である。

我が国でも、大麻草=麻薬ではないとの新たな認識を基に、大麻草を医療大麻という生薬と位置付け、また、嗜好品としての新たな税を設ける事によって財政に役立たせようと言う取り組みが急がれる。

また、最近情報では、平成22年3月26日(金曜日)読売新聞7面(国際)に次のような記事が掲載されていた。

“マリファナ合法化住民投票で判断・財政難のカリフォルニア州 「11月実施 群・市当局に課税権」“  【ロサンゼルス=飯田達人】『米カリフォルニア州は24日、マリファナ(乾燥大麻)の使用合法化の是非を問う住民投票を11月に実施すると発表した。同州は1996年に医療目的に限ってマリファナ使用を合法化しているが、今回は嗜好品としての合法化を問うもの。合法化を目指す活動家らが投票に必要な署名を集めた。住民投票にかけられる案は、21歳以上の人にマリファナ1オンス(約28グラム)までの所有を認めるほか一定量の栽培も出来ることとし、群や市当局には課税権を与える、というもの。カリフォルニア州は未曽有の財政難に陥っており、昨年は州議会でもマリファナ使用を認める法案が審議された。可決には至らなかったが、マリファナ課税による税収は年間14億ドル(1300億円)に達するとの試算結果まで公表されていた。昨年の世論調査でも、マリファナを合法化した上での課税に賛成する住民が56%に上がった。一方、反対派は、合法化が麻薬依存を広げると反発している。』と米国カリフォルニア州の動きを伝えている。

医療大麻の規制緩和を行っている米国13州の中で、カリフォルニア州は一歩踏み込んで課税し嗜好品としと扱う事が、住民を巻き込きこんで議論されている。この住民投票が2010年11月に過半数を占め、また、法案可決されたら米国の医療目的に限ってマリファナ使用を合法化していた13州以外の他の州も、大麻草を課税対象にした規制緩和が行われると考える。

このような動きがヨーロッパ・米国を始め様々な国で活発に始まっているが本邦の立法・行政機関は情報の入手は行っているのか、また、情報の入手に基づいてどのような対策を講じて行くのか全く国民には知らされていない、大麻取締法の規制強化の方向であれば世界の趨勢と正反対の愚策と言える。

我が国では大麻草=麻薬としての認識があるため大麻草の規制緩和を語る事が、国民の間でも立法・行政機関でもタブー視されているのが現状である。

 

11・大麻草の薬理作用の検証と産業・嗜好品としての法改定提案

様々な情報に触れての私見。広辞苑で「問題」を引くと①問いかけて答えさせる題。解答を要する問い。研究・議論して解決すべき事柄。論争の材料となる事件。面倒な事件。人々の注目を集めている(集めてしかるべき)こと。と書かれている。大麻草を産業・租税装置として位置付けるには、国の担当諸機関で大麻草汚染問題の諸外国で行われた薬理作用の検討、検証を正しく行い大麻草とは、実際どのようなものか、また、現行の大麻取締法の触法犯に対して、何故、現行の大麻取締法は実刑をもって臨まなければならいのか、どのような法益により、取り締まり制度として公布されたか、立法根拠をもう一度、国民に明らかに説明する時期になっている。

まずは、大麻草と言う植物の身体、精神におよぼす薬理作用の検証を、所管省庁である厚生労働省の担当部局で、諸外国の研究文献、研究結果を参考にしながらの、追蹤試験を行い、同様の結果を得られるか得られないか、また、今までに発表されている、研究文献と同様な結果が得られたら、THCを含まない産業用大麻草の解禁、酒類やタバコなどの、さきに述べた国々と同様な嗜好品として法規制を改定できるか、検討を我が国でも正式な議論のもと行い、その後に立法を行う事が急がれる。

現行の大麻取締法は、米国で1920年に禁酒法が施行され、廃止されるまでの期間と、同じ状況を我が国で招いている。酒類の醸造・販売を法規制した結果、1933年に廃止されるまで、マフィアの犯罪を助長し、マフィアが行う酒類密輸・密造酒の製造販売をすべて捕捉できず、まさに其の事により国家が間接的に、その組織の資金源を提供していたことと似ている、本邦の大麻取締法は同じ現象を招いている法律と言える。

なぜならば、現在、我が国では平成20年の大麻取締法の触法犯は2,867人に上り、押収された乾燥大麻・大麻樹脂は415.7kgに上がる。外国から密輸入した発芽可能の、大麻草種子で栽培を行い当局に摘発される触法犯も増加の一途を辿っている。この触法犯の捜査・裁判費用は概算ではあるが、凡そ一人275万の費用がかかるとして、78.8億円の国費が使われていると考えることができる。なんと無駄なことか、これは、氷山の一角でありカリフォルニア州の事例(成人/人口比2%)を、参考に我が国でも、陰に隠れて嗜好品として大麻使用を行っている国民数を推計すると、大げさな数字になるが経験者を含め、凡そ150~200万人はいると推測できる。

大麻草の薬理作用の検証の結果、身体、精神に破滅的な影響がないのであれば、大麻取締法を改正し酒税・タバコ税と同様の税を新設して国家が管理を行えば良い。アンダーグランドに流れていた資金を税として国家に取り戻すことができる。現在の我が国は人口の減少、労働環境の激変により租税公課の減少が起きている。

まさに新税を新設するための産物として大麻草の規制緩和の検討を行う時期ではなかろうか。

 

12・嗜好品(酒類、タバコ)の売り上げと税収及びその健康への影響

嗜好品の酒類は6000万人の市場規模があり其の売上は約3・8兆円の規模である、そして、税金として1.5兆円の税金収入を国にもたらしている。しかし、飲酒運転による交通事故、飲酒後の粗暴犯事件、230万人にも上がるアルコール依存者による労働市場の損出、アルコールによる疾病疾患の医療費が政府管掌の保険から補填され、社会的損出は6.6兆円にも上がり、国家に対して差引1.5兆円の損出を与えている。

タバコは2880万人が常用し、3.0兆円市場があり、2.0兆円の税収を生み出している。

喫煙による、循環器系疾患、呼吸器疾患の最大の原因物質でもある。喫煙を続ければ、気管支炎、慢性気管支炎に移行し、最終的には肺癌、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を発症させる、危険を内包した嗜好品である。タバコの喫煙による社会的損出は、アルコールを遥かに超える損出があり、7.0兆円規模になっている。現在、販売されているタバコには、箱の外周に喫煙を行うと、循環器・呼吸器疾患を発病する恐れがある内容の注意書きが為されているが、依存者は1800万人に上がり循環器・呼吸器疾患の治療に多大な費用が投入されている。税収は2.0兆円であるが、社会的損出は、その金額を差し引いてマイナス5.0兆円の損害を与えている。また、その健康被害は国民の身体に直接あり、金額に換算できない。

これらの問題は、[憲法第25条 生存権、国の社会的使命]

(1)すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する

(2)国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及

び増進につとめなければならない。と条文明記している。

しかし、(1)については、国民の一部(クローン病患者、等)で有るが、海外で既に認可されている医療大麻の個人使用を、国に裁判で訴えているが大麻取締法を盾に認めていない。(2)についてはJTがタバコの害を商品に書いていれば免責されるような、錯覚を国民、嗜好者にあきらかに与えている。それを許して販売を認めているのは、完全に国の指導権の放擲である。

JTの前身は専売公社と言う国の機関である。JTが多大な税収を国に献上している企業だから、あるていどは国民に健康被害をもたらす可能性の商品を販売しても構わないと、国家がお墨付きを与えている事と言える。

しかし、大麻草は海外の研究報告によれば、酒類による中枢神経に作用する働きより穏やかであり、タバコの喫煙による害より、呼吸器系、循環器系、に悪影響を与えない、また、健康に貢献するものと其の中で示されている。いままで、述べた研究情報から鑑みて次の提案をしたい。

 

13・厚生労働省により製薬会社に医療大麻の開発奨励案

我が国の、向精神薬の市場は1000億円規模である。向精神薬の長期服用は常習性と耐性向上が起きることが問題である。副作用に「攻撃性の発現、自傷行為の誘発」が見られると、医師が読む取扱書に明記されている。2年前に長崎で起きた、わが子を扼殺した痛ましい事件でも母親が向精神薬を服用しており、この、副作用が原因と推測され、裁判で審理がおこなわれている。また、成人自殺者では向精神薬の服用者が多いということが報告されている。

さきにも述べたが医療大麻製剤は医薬品としての効能は神経疾患に、今までの薬剤にない有効な作用が認められ、また、身体の恒常性を保つなど多大な可能性を秘めている。本邦でも法改正による、大麻草を原材料に副作用のより少ない医薬品の研究開発が急がれる。副作用の心配を恐れて使用を控えていた睡眠障害・鬱等の患者の使用が増え、市場規模の拡大を生むことになると考える。

また、現在の大麻取締法では禁止しているが、大麻草の花穂や葉は副作用が大変少ない喘息や痛み止め・不眠症などの医薬品として過去に本邦、中国、インド、アラブ、アフリカ地方、で使われてきた。中国の中医学の基礎となった神農本草経では、大麻草の花穂から製造されていた麻賁は、上品:養命薬(生命を養う目的の薬)無毒で長期間服用可能と記載されている。

古い資料であるが明治28年の毎日新聞には、次のような記事が載った程である。『印度大麻草』(明治28年毎日新聞)「喘息タバコ印度大麻草」として「本剤は喘息を発したる時、軽症は1本、重症は2本を常の巻き煙草の如く吸う時は即時に全治し毫も身体に害なく仰も喘息を医するの療法に就いて此の煙剤の特効且つ適切は既に欧亜医学士諸家の確論なり。」との紹介の記述があり、なお、「印度大麻草」および「印度大麻草エキス」は1886年に公布された日本薬局方に「鎮痛、鎮静、催眠剤」として収載され、さらに1906年の第3改正で「印度大麻草チンキ」が追加収載された。これらは、1951年第5改正日本薬局方まで収載されていたが、第6改正日本薬局方において当時の厚生省によって削除がおこなわれている。

医療大麻を本邦でも使用するには、日本薬局方に改正を行い、収載をすれば問題ないと考える。

 

14・大麻取締法の運用改善による産業大麻草の栽培奨励案

大麻取締法は厳密に言うとカンナビス・サティバ・エルが取り締まりの対象であり、その他の大麻草は現行法でも栽培可能なはずである、しかし、現在は法の判例解釈により一律に大麻草が取り締まられている。大麻取締法触法の認定はTHCの含有を試薬判定で確認しているが、触法認定は大麻取締法の条文のとおりカンナビス・サティバ・エルと立証しなければ違法な検挙と言える。なんの為のカンナビス・サティバ・エルの条文明記か、現状の大麻取締法違反検挙の法執行は正にTHC取締法と言い換えても過言でない状況を生み出している。

EU・カナダ等で既に栽培している陶酔作用があるTHC(0.3%未満→産業用大麻草)を含まない大麻草の栽培を大麻取締法の運用改善により早急に奨励する。懸念されるのが窃盗被害だが、産業用大麻草は吸引使用しても陶酔感は得られない。

循環型の新たな産業を興すには、先に述べたような産業用大麻草の栽培を、早急に着手することが必要である。汎用製品の開発、栽培、製品の移動等で、新たな雇用機会を国民に与えることになり、製品が数多く開発され、国民が使用すると物流が活発になり、消費税、事業税収入の増大に繋がり、国庫に多大な貢献をする。

 

15・医療用大麻草製剤の使用が出来るよう日本薬局方の改訂案

米国13州・オランダ・カナダ・ドイツ・スペイン・ベルギー・イスラエル、等で、合法化された下記に述べる、適応疾患に処方出来るように国の関係機関が検討する。癌、多発性硬化症の麻痺、深刻な吐き気、深刻な痛み、悪液質または消耗症候群、癲癇などによる発作、エイズ、HIV陽性、緑内障、衰弱症状、慢性痛、ツーレット症候群に伴うチック、標準的治療で症状が緩和されない場合、脊髄神経症、関節炎、C型肝炎、一定条件下での慢性又は持続的症状、当局が認めたあらゆる症状及び疾患、等の疾患治療薬として処方がおこなえるよう、早急に日本薬局方を改定して、医療用大麻草製剤の収載を行う。

 

16・嗜好品種大麻草を国・地方自治体の財源とする試案(私案)

薬理作用の無い産業用大麻草は、本邦の税法を其のまま運用して消費税・事業税の対象とし、嗜好品の大麻草栽培で生まれる手数料、等は国・地方自治体の財源とするべきである。国民の嗜好品として、酒税、タバコ税が各々の税として運用されている事を鑑み、大麻草を嗜好品として認めた時の、国・地方自治体の財源収入を得るための方策として、また、その運用違反の罰則規定を試案=私案として提案したい。

1)大麻草栽培・使用許可免許案

嗜好品種としての大麻草栽培・使用許可免許(許可栽培本数は10株とする海外では概、この数である)の交付は1年の有効期間とし、国・地方自治体が手数料を10万円としたら、仮に先に述べた推定使用者の10%が申請した場合、10万人×10万円で100億円になり、50%が申請した場合は、毎年750~1000億円が国か地方自治体の財源になる。

2)種苗税の新設案

嗜好品種の、大麻草は農林水産省の管轄として種苗を管理して、大麻草栽培・使用許可免許の提示者に1株3000円(最近まで通販で観賞用見本として販売されていた種子の販売金額を参照)10株まで販売し種苗証明書を発行する。1)を参考にした大麻草栽培・使用許可免許取得者からの、販売収入は10%・10万人×3000円×10株で30億円になり50%では225~300億円が毎年の販売収入になる。

3)細則と罰則規定案

1条・嗜好品種としての大麻草栽培・使用許可免許は3年の時限立法とし、許可条件の順守、一般触法犯との犯罪傾向の比較、検証を行い順法精神が良好な状態であれば、恒久法として立法機関が検討に入る。

2条・大麻草栽培・使用許可免許交付を受けた者は、栽培した大麻草は自己使用が原則で他者に譲渡・販売した者、譲り受けを受けた者は共に100万円の罰金の納付を国が求め違反者には、時限立法期間内の大麻草栽培・使用許可免許は認めない。

3条・1.大麻草栽培許可本数は10本までとし、10本を超えて栽培した者には超過栽培1本あたりに付き10万円の課徴金の納付を国が求め大麻草栽培・使用許可免許条件違反1回と見做す。

2.自家採取種子により嗜好品種の大麻草栽培を行うものは監督官庁に届け出を行い種苗証明書の取得を行った後でなければ栽培を行ってはならない。無届栽培は、課徴金30万円、条件違反1回と見做す。

  無許可栽培本数が10本を超えたときは1.と同じ課徴金の納付を求める。

4条・大麻草栽培・使用許可免許所持者で栽培を行っている者は大麻草栽培・使用許可免許・種苗証明書の提示、栽培条件の現状確認を監査する時はこれを拒むことをしてはならない。理由無く監査の臨場を忌避した者は条件違反1回と見做す。

5条・大麻草栽培・使用許可免許を取得せず無免許で栽培を行った者は罰金200万円の納付を国が科し3条・1、2の罰則を併用適用し有期懲役刑を持って処罰に臨む

6条・3条1.2.4条の違反を3回行った者に対しては、有期懲役刑を持って処罰に臨む。※米国のスリーストライク制を参考。以上、提案したい。

 

17・おわりに

いままで、引用を多用し自分なりの考察に基づいて大麻草について論じたが、最後に述べるのを躊躇した考えを,意を決し、ここに記すことにした。

我が国では、マスコミをはじめ大麻草問題について様々な議論がなされて報道されている。大麻草について、しっかりとした検証を行い報道がなされておれば良いが、風説を其のまま情報とし間違った視点だけの情報が国民に伝えられていると思い、この論文を書いた。

我が国では、大麻草=麻薬として論じ、検証せず恰も麻薬・覚せい剤と同じ扱いで報道されている現状に、本邦の未来に危惧を感じ得る。メディアで大麻草の使用による身体、精神に与える弊害を論じているコメンテーターは予備知識を勉強して発言をしているのか、その発言が恰も事実のように伝えられ、誤った情報を国民に発信し自国民を不幸にし、蒙昧に導く危惧を発言者は理解して語っているか、諸外国では検証を行い、正しい事実を語ることが、メディアに出る論客に求められている。

もし間違った見解、発言をしたならば、直ちに誤りを訂正して、正しい検証、検討に基づいた情報を視聴者に届ける姿勢を保つことに身命をかけているのが、論客として評価の対象である。

自分で研究調査せず、他の意見に付和雷同を繰り返し、したり顔で語る論客は嘲笑の的になる、私の表現であるがペランペラン(論じる事に対して予習・素養がない知ったかぶりの薄っぺらな論客)で笑止千万である。

大麻取締法の触法犯の、裁判を傍聴して思った。「真実を語れない」、「話を聞いてくれない」、「法の決まりだから」と一蹴してしまう法廷が、法治国家の我が国に存在していた。触法犯自信が大麻草を使用した時に感じた真実を、法廷で語れば反省の情が著しく欠如しているとみなされ、情状酌量の伴った判決が望まれない光景を見た。

其の時に、裁かれている被告人の言は自己使用が目的であり、密売譲渡目的で我が国に持ち込んではいないと、法廷で語っていたが、譲り受けた人は当然法廷におらず、譲り渡しの事実の検証もせず、ただ押収量の重量で犯罪要因を類推し、実刑で望む国家は自由がない全体主義の国家と同じに感じた。

司法機関・行政警察機関に属して、人を裁く仕事に、携わる聡明な人たちは、同じ人間が同じ人間を裁く責任の重さを知っている。自身で調査・勉強をして大麻草はどのような物なのか、大麻草の人体に与える影響が、実刑でのぞまなければならない罪と違うと理解している。正論を述べようと思っても組織の中で異端と見なされることを恐れ、日常業務として触法犯を裁いていかなければならない不幸の連鎖を続けている。

ちなみに、先に述べた裁判では、その量が過大であるため、密売人の首領と認定され、懲役7年を求刑されていた。殺人犯と同じような重刑である。見る限り、普通の青年に、人生70才としたら1割を監獄で過ごせと言う重い刑である。

勉強も調査もせず実しやかに喧伝されている情報を鵜呑みにして人を捕え、裁きを与えている人は真の法非と蔑まされても、因果の法則に照らし合わせて当然と言える。

昨今、先進諸外国では、大麻草を正しく検証し明らかに人間の身体に、麻薬のような重大な悪影響はないと国民に知らせ、その結果に基づいて法改正を行い、酒,タバコと同じくらいの税を設け嗜好品として扱い始めている。

重ねがさね申すが、大麻取締法は実刑をもって人を裁く法律であってはならない。好奇心から大麻取締法に触法した国民は「学生は学校を放校になり」「社会人は懲戒免職となる」人生が大きく変わり立ち直りに人生の大いなる時間を費やす。せめて大麻取締法に罰金刑を設ける事が望まれる。

現行のまま、実刑で触法犯に対応していたら、宗教上の教義で飲酒行為や女性が肌を露わにしたら「鞭打ちの刑罰」を与えている国のニュースを聞いた時に、奇異に感じる感覚を、法改善し規制緩和を行った先進諸国の人々に我が国は与えていると言える。

我が国は、我が国の大麻取締法で処罰を行い続けると言うのであれば、国民にどのような害悪があるかを示し、大麻取締法の法益をもう一度説明しなければならない。金科玉条として立法趣旨の無い法律で国民をこのまま裁き続ける事は野蛮な国家と、規制の過ちに気付き薬理作用の検証を行い、法改善を行った国々の人々から誹りを受けると考える。

大麻草は生薬と同じ働きを持ち、産業にも貢献する有用な植物である。例え使用しても麻薬・覚醒剤のように人格破壊を起こす、世の中に害悪を与える薬物では決してない。議論・検証を進め現代に適合した、法律に改定して行かなければならないことが早急に行われないことが大麻草汚染問題の本質的な大問題なのだ。

このまま放置していることが、国家を上げて重大な人権侵害を行い続け、本来、無辜の国民に対して、冤罪を大量生産している事に為政者は気づかなければならない。

私が大変危惧している事が三点ある。

一つ目は先進国を含めて諸外国では大麻草を医薬品(生薬)・嗜好品の扱いであるが、我が国では大麻取締法の触法犯は実刑と言う人権侵害である。

二つ目は大麻草汚染問題として大麻草=麻薬という本邦の一般的認識の影響で大麻草を素材にした産業化が行えず、その事により大麻草の産業素材としての研究が立ち遅れ諸外国に汎用素材としての特許を独占されてしまう事が大変危惧される事である。

三つ目は大麻草汚染問題がメディアを始めとした様々な議論の場で、大麻草の薬理作用の検証が行われず、正しく語られない事である。

いまのメディア等の議論の状況は戦前の情報の検証が出来なかった欺瞞に満ちた「大本営発表」を彷彿とさせる。この大麻草汚染問題を通して、すべてのことが正しく議論される、国になることを望む一国民である。

政治は大衆迎合し、大衆は情報の真贋を判断できない、この問題の解決を図る道筋で、すべての国民、皆が、気づきを身につけることを望み、また、現代に整合するよう様々な問題を生んでいる法律は改善を行い、すべての事柄で正しい情報が国民に伝わる真の主権在民の国家になることを切に望む。

平成22年4月   大麻草研究家 森山繁成