Google Page Creator レビュー

を、Google Page Creator で書いてみました!(゜▽゜)

概要

Google Page Creator は、ひとことでいうと Web 上で Web サイトを構築できるサービスです(ややこしい)。Web ブラウザ上で動く Web ページの編集ツールが提供されるため、Web ブラウザだけでページの編集から公開までの作業がすべて賄えます(画像など文章以外のデータはローカルで作成してアップロードしなければなりませんが)。作成した Web サイトのデータは Google のサーバーに保管されるため(100Mbyte まで利用可能)、Web ブラウザとインターネット接続さえあれば、いつでもどこでも Web サイトの編集が可能です。UI はすべて英語ですが、表示はこのとおり日本語にも対応しています。非常にシンプルで直感的な UI が採用されているので、操作に戸惑うことはないと思います。

似たようなサービスとして Writely などがありますが(追記:Writely は Google に買収されました^^;)、Google Page Creator は Web サイトの作成に特化しており、印刷を意識した文章作成はサポートしていません。その代わり、各アカウントには個別のドメイン(アカウント名.googlepages.com)が与えられ、独立した Web サイトとして公開可能です。 

残念ながら現在はユーザー登録に gmail アカウントが必要で、しかもサーバー負荷のために登録を制限しているようです。ちなみに私は invitation が余りまくっているので、メールをいただければ gmail アカウントをお分けできます。前述のようにドメイン名の最初がアカウント名なので、それに "@gmail.com" を付ければメールアドレスになります。ご所望の方は遠慮なくどうぞ。(^^;

主な特徴

Google の他のサービス同様、Google Page Creator も他では見られない特徴的なサービスとなっています。特に今回は、アプリケーションプラットフォームへと向かう現在の Web の流れをこれまでになく意識したものになっているように思います。それでは、主な特徴をかいつまんでご紹介させていただきます。

高度な WYSIWYG 編集

Google Page Creator の最大の特徴が、ページの見栄えを完全に再現した本当の意味で WYSIWYG な編集画面です。従来のこの手の機能はとりあえずデザインモードを使って HTML 編集が出来るというだけで、最終的なページの見栄えとは似ても似つかないスタイルで表示されるのが一般的でした。しかし、Google Page Creator の編集画面はそれらとは次元が違います。

百聞は一見にしかずということで、右のスクリーンショットをご覧ください。こ のページの見た目が完全に再現されているのがわかると思います。一見プレビュー画面のようですが、れっきとした編集画面です。この画面上で文章が入力でき ますし、各種スタイルの設定も行えます。もはやデスクトップアプリと比較してもそん色ないレベルですね。実際のブラウザーを使っている分、再現性に関して はデスクトップアプリよりも上かもしれません。もはや Web アプリケーションだということなど忘れてしまいそうです。

実際、このページを書くのもとても快適でした。従来の、見た目を確認するためにわざわざプレビュー画面に移動し、そしてまた編集画面に戻って修正する、というステップがいかに思考を妨げていたかが実感できます。livedoor blog もこんなインターフェースが実装されたらさぞ使いやすいでしょうね。・・・重くて使い物にならない気もしますが(笑)。

シンプルで使いやすいインターフェース

編集画面からわかると思いますが、Google Page Creator の UI はとてもシンプルです。編集画面右側のツールバーにはテキストのスタイル変更などを中心にページ編集時に使うボタンがコンパクトにまとめられています。設定できるスタイルは最低限に絞られていて少し物足りない気もしますが、その代わり初めてでもほとんど迷うことなく操作できます。それ以上のスタイルが必要なら HTML を直接編集してくれということでしょう。この割り切りは Google ならではですね。

シンプルと言っても決して手抜きなわけではなく、随所に AJax を活用した凝ったインターフェースが採用されています。例えば左上の Image ボタンを押すと、右のようなダイアログが開きます。

アップロードしたファイルがサムネイル表示されて、クリックするだけで画像を挿入できます。この画面から新しい画像をアップロードすることも可能です。また、挿入した画像にカーソル(マウスカーソルではなくテキストのカーソル)を合わせるとサムネイルサイズの選択がポップアップしたり、ドラッグ&ドロップで画像の場所を移動できたりと、画像に関してはけっこう工夫が凝らしてあるようです。

Link ボタンでも同様なダイアログが表示されるほか、リンク切れの確認も簡単にできるようになっています。見た目はシンプルですが、重要なところにはきちんと力を入れている感じですね。

ワンクリックでページを公開

Google Page Creator は Web サイト作成サービスですので、作成したページは簡単にインターネットに公開できます。それも、なんとワンクリックで。編集画面の上にある Publish ボタンを押せば、それだけでページが公開されます。Ajax による処理で画面の遷移も確認すらもありません。編集画面でほぼ完全に見た目を確認できるからこその荒業ですね。公開されるアドレスは画面左下にも表示されていますが、"http://アカウント名.googlepages.com/ページ名" になります。ページを非公開にしたい場合も、編集画面左下の unpublish のリンクをクリックするだけです。

また、後述するページマネージャでも公開の操作ができます。こちらではページ単位での公開・非公開のほか、公開していない変更すべてをこれまたワンクリックで公開することも可能です。

ページマネージャ

作成したページの管理は、右のようなページマネージャで行います。このページマネージャでは以下の作業ができます。

  • 新規ページの作成
  • 複数ページの複製・削除
  • 複数ページの公開・非公開設定
  • 未公開の変更を一括して公開
  • 未公開の変更を破棄
  • gmail で公開したページの情報を知人にアナウンス
  • ファイルのアップロード

ほとんどの処理が Ajax で画面遷移せずに処理されるのはさすがです。しかし、ページ名(タイトルではなく、URL に含まれる名前)を変更する機能がなかったり、同じタイトルのページが区別できなかったりと、編集画面に比べるとまだ完成度が低いように思います。しかしまぁ、ここまではベータ版ということで見逃すとしましょう。しかし、ページの全文検索機能がないのはどういうことでしょうか!Google なのに・・・。たしかにページ数がそうとう増えなければなくてもなんとかなりますが、Google の名を冠するからには検索機能を売りにしてほしかったところです。今後に期待ですね。

ガジェットを配置する

Google Personalized Homepage というサービスはご存知でしょうか。さまざまなガジェットを配置して Google のトップページをカスタマイズできるサービスです。ガジェットは自作することも可能で、しかも非常に簡単です。具体的な作成方法については、こちらの記事をご参照ください。

その Google Personalized Homepage 用のガジェットを、 Google Page Creator で作成したページ上に配置することができます。右は Google 提供のガジェットのひとつ、「Eyes」です。ガジェット上でマウスを動かすと、きちんと目がカーソルを追っていきます。

現在のところ、ガジェットの配置は実験的な機能と位置づけられており、標準では有効になっていません。使用するためには、以下の手順で設定する必要があります。

  1. まず Google Page CreatorPage Manager に行く。
  2. 右上のほうにある「Site settings」というリンクをクリックし、サイトの設定画面に移動する。
  3. 「Enable experimental features」というボタンをクリックする。
  4. いろいろと脅し文句が表示されますが、気にせず「Yes」をクリックする。
  5. 「Back to Page Manager」のリンクをクリックして Page Manger に戻る。

この設定をした後に Google Page Creator のページ編集画面に行くと、「Link」ボタンの下にこれまでなかった「More...」ボタンが表示されているはずです。これをクリックすると、ダイアログが開いて配置するガジェットを検索・選択することができます。また、ダイアログ左側のラジオボタンで「Third party gadgets」を選択すると、 URL を直指定して自作のガジェットなども配置できます。

これはなかなか面白い機能ですね。 Google Page Creator  では JavaScript などの使用が制限されていますが、その代替手段として使えます。また、全ページのサイドバーに共通の内容を表示する、なんて目的にも便利です。工夫次第でいろいろできると思いますので、ガジェットの作成と合わせて、ぜひ挑戦してみてください。

問題点

現在はベータ版ということもあり、いろいろと問題もあります。ここまでにもいくつか触れましたが、それ以外で私が気になったのは以下の点です。

  • Google Page Creator はドキュメントが変更されたことを検出して自動保存するのですが、IME 経由の入力は検出できないらしく、保存機能が起動しません。編集を終了するときには必ず保存しますし、IME を経由しない入力を行えばきちんと保存してくれるのでさほど実害はないのですが、せめて保存ボタンくらいは表示して欲しいです。(^^;
  • ページを公開したときの URL に Google アカウントがそのまま使用されているので、gmail のメールアドレスがばれます。気になる人は専用の gmail アカウントを使ったほうがいいかもしれません。
  •  サーバー負荷がけっこう高いらしく(そりゃそうだ)、ときどき保存に失敗します。また、メンテナンスのためなのか、サーバー自体が停止しているときもたまにあります。このあたりはベータ版なので我慢するしかないですね。
  • GUI で指定できるスタイルがちょっと少なすぎる気もします。テーブルまでとはいいませんが、番号リストや定義リストは欲しいところです。
  • CSS のカスタマイズができないので、ページデザインは既存のものを選ぶことしかできません。しかも用意されているデザインがちょっと地味めなものばかりで、いまいちです。Google らしいといえば Google らしいのですが、個性が出しにくいのは残念です。

いずれも致命的な問題ではありませんが、gmail アカウントがばれるのは気にする人が多そうですね。私はいろいろなところでバレバレなので、もはやどうとも思いませんが(笑)。なるべく早めに改善してほしいところです。

まとめ

全体として、ツールとしての出来は非常に良いと思います。Ajax を極限まで活用することによって、これまでの Web アプリケーションにありがちだった使いにくさ、まどろっこしさがなくなり、デスクトップアプリケーションと比べてもそん色ないユーザビリティーを獲得しています。ブラウザさえあればどこでもページが編集できるというメリットと合わせると、下手な市販のホームページデザインツールよりもよっぽど実用的とさえ思えます。機能面ではまだまだ改善の余地がありますが、そのあたりは時間で解決できる問題でしょう。 Web アプリケーションの未来を感じさせるのにじゅうぶんな出来栄えです。

しかし、blog や Wiki のように効率の良いコンテンツマネジメントを提供するわけでもなく、かといって好き放題に自由にページが作れるわけでもないという中途半端さは気になるところです。ガジェットを配置することでいくぶん補われるとはいえ、ページデザインがタイトに制限されているために特色のあるサイトを構築するのはなかなか難しいと思います。とりあえず Web アプリケーションでどこまでやれるか試してみた、というのが実際のところかもしれませんね。

やはり、Google Page Creator の意義は、Web アプリケーションでもデスクトップアプリケーションと同等の使いやすさが実現できることを世に示した、この一点に尽きるような気がします。実際、このレビュー記事もとても快適に書くことができました。これだけのツールが、ベータ版とはいえ無料で利用できるのですから、良い時代になったものですね。今後、このようなサービスが次々に登場してくれば、本当に世界が変わりそうな気がします。なんだかワクワクしてきますね!(^-^)