特発性側弯症と民間療法について

小学生、中学生、高校生とそのお母さんがたへ

 

側弯症とは

側弯症分類

VEPTR.COM メッセージ

VEPTR.COMとは

VEPTR患者ガイド 

人道的医療機器承認 - VEPTR -

米国の法制度 HDUについて

国内薬事法規と米国法規の「差」 

米国では保険が、日本では治療自体が...

側弯症の治療と手術時期について 

関連情報

側弯症患者さんのページ       

姉妹ブログ   Step by Step (  http://blog.goo.ne.jp/august03/ )  も参照下さい コラム 特発性側弯症と民間療法について考えたこと

  特発性側弯症と民間療法について考えたこと No.2  〜 No.6

 側弯症の治療は、側弯症専門医のいる病院にて診察を受け、治療方針をご相談することを強くお勧めします。一部の民間療法施術サイトでは、特発性側弯症を、「民間療法」によって治療できた/治療できる、と患者さんを勧誘しています。しかし、 下記の事由にてそれら施術の無効性を説明します。

  1.  良心的な民間療法者の存在

 民間療法の有効範囲 :  機能的(機能性)側弯症
   姿勢・職場・環境の要素など悪い姿勢、不適格な職場環境、
   反複性の緊張障害また心因的な要素・が関係あるとされる。
   むしろ側弯で痛いのではなく、不良姿勢における筋肉の不均衡
   によりなんらかの原因により痛みが出ていると考えられる。
   ■足の長さの不均等差 
   ■骨盤の歪み
   ■首の問題 足の問題 
   ■不良姿勢による筋肉の偏った使い方や負担
   ■利き手 
   ■習慣的姿勢 等 

民間療法の無効範囲 :  構造的(構築性)側弯症.....真の病気としての側弯 
   ■突然のもの(突発性) 子供
   ■神経的問題(神経障害性)
   ■筋肉系による病気(筋障害性・筋線維不均衡・他)
   ■生まれつきの形(半椎、くさび型)
   ■股間節の問題
   ■変形性の脊椎

 良心的な民間療法者は、上記の「無効範囲」の側弯症は、民間療法では治療できないことを正直に説明しています。サイトの宣伝を読まれるときは、この「差」をよくご吟味下さい。

  2. 仮説 : もし手術も、装具も、専門医師の診断.治療も不要とする民間療法で「特発性側弯症」が治るのなら、その奇跡的恩賜にあずかった患者さんは広く喧伝し、行幸を多くの悩める患者さんに知らしめる行動をとるに違いない。この仮説にもとづき、インターネットにてGoogle, Yahoo, Goo, Techorati を検索した結果、 この仮説に該当する個人発信のホームページ、ブログは1件も発見できず。                      

     3.   仮説 : もし手術も、装具も、専門医師の診断.治療も不要とする民間療法で「特発性側弯症」が治るのなら、その奇跡的施術は、広くマスコミにも取り上げられ、また、専門医師を駆逐して、側弯症治療の 「ゴールデンスタンダード」になっているに違いない。

  この仮説が否定されることは、どなたの目にも明らかです。

    4.   臨床データの視点から :
        特発性側弯症は進行性のものです。しかし、すべての患者さんが
  手術が必要となるほどの進行をするものでもありません。
  その疫学的、臨床学的なデータはさらに検索したいと考えて
  いますが、あやめ会のホームページから引用させていただくと

「現在までの研究から、思春期側弯症の自然経過はかなり解明。
 問題は、ある側弯が進行する確率がどれ位なのかという事が重要。
 簡単に言うと、

    30゜未満の側弯の場合、進行する確率が2〜3割、
    放っておいて自然に治る確率が2割、
    放っておいても進まない確率が6〜7割。

 ところが思春期に30゜以上になった場合には進行する確率が75%、
 しない確率は25%以下という結果がある。
 この辺が治療....(手術を想定している)....の適応の根拠になる。

 40゜以上の思春期側弯症であれば進行する確率が95% 」

つまり、定期的に整形外科にて診断 (コブ角計測)してもらい、40°以上に進行したら、整形外科にバトンタッチすることを、その「療法」の中に取り入れておけば、40°未満の患者さんを「療法」すると、あたかも、その「療法」によって側弯症が治癒したように見えることになります。

 * 世界中の文献をネット検索できますので、それを調べると、運動療法の効果について、有効性を認めた。という文献と、不明という文献が見つかります。逆をいえば、運動療法が側弯症に害を及ぼす、という文献はありません。呼吸機能の改善や、全身的健康のためにも、患者さんがスポーツをすることは認められこそすれ、否定はされていません。この場合、特定のスポーツである必要はなく、患者さんが良いと思った好きなスポーツをすれば良いのです。
つまり、いかなる体操であれ、しないよりは、したほうが良いのです。

 * なんらかの装具をつけ、なんらかの運動(体操)を続ける患者さんが
  ここに100名いたとすれば、

      20名は、   変形がなおる
      60名〜70名は、変形が進まない。

  という道をたどることが予測されるわけです。

ここに、このような良心のない民間療法者の手品が存在します。
宣伝サイトには、○○療法により治癒したという患者さんの写真が掲載されていますが、少なくとも、医療に携わる者であるならば、治癒したというわずか1例、2例の症例報告ではなく、

 平成xx年 施術対象患者   年間○○○名
      施術前コブ角 10°〜20° ○○名
             21°〜30° ○○名
             31°〜     ○○名
 
 これらの患者の施術後の結果を、時間軸と、コブ角で示すべきです おそらく、その結果は、上記の確率に近似した数値を示すことでしょう
私は、民間療法のすべてが悪いと言っているのではありません。
心身にとって、運動することは有意義です。側弯症患者さんも怖がらずに運動、体操をしたほうが良いと思います。でも、それは○○療法だから側弯症が治る、のではない。ということを理解したうえで、運動療法、体操療法を実践されることをお勧めします。
  --------------------------------------------------------------------------------------

    突然、検診で側弯症の疑いあり、要検査と指摘されて、驚かれ、戸惑われるのは 理解できます。 できうるなら、手術は避けたい。装具もつけたくない。病院にも 通いたくない、と思われるのは心情としてわかります。しかし、その患者という弱み、心の隙をたくみな言葉でついてくる良心に欠けたサイトが存在することを忘れないで下さい。