中央選挙管理会への申入書(2) (2009/8/6)

中央選挙管理会への申入書

中央選挙管理会 御中
2009年 8月 6日
(〒156-0043)
東京都世田谷区松原3-23-20
TEL 03-3322-2212 Fax  03-3322-2212
佐々木 伸彦

申入書(2)


NHKやテレビ局の選挙関連のニュースや諸報道において、「政治的公平」などを定めた放送法の違反例が日々報告されています.これらの放送は、同時に「民主政治の健全な発達 を期すること」(公職選挙法第1条)に反しています. (例: 200983日付け 中央選挙管理会など宛ての当方の「申入書」)

そこで、選挙に直接・間接に関係のあるNHKの政治ニュースがどのような状態であるかのデータを取ってみました. その結果は下記の2表に示すとおりで、その結論は以下のとおりです.

1.政府・与党と野党全体についての放送回数・時間は大体バランスがとれている.

2.しかし、野党間を党派別に見ると、多数政党(民主党)と少数政党(それ以外の党)では、極端な不公平があり、放送法上の「政治的公平」の条件を満たしていない.

3.上記2の少数政党と政府与党の論点・行動の報道については、さらにその不公平の程度が増幅され、放送全体では、少数政党が極端に政治的に不利な扱いを受けている. これは、放送法にも違反し、また、公職選挙法第1条にも違反すると考えられる.

4.NHKの放送法の違反は、同時にNHK受信者に「受信料の支払いを拒む権利(民法533条・同時履行の抗弁権)と損害賠償の請求権(民法415条以下)を発生させている.

5.NHK以外の民放テレビの選挙報道においても、同様の放送法違反・公職選挙法違反と考えられる放送が多い(例: 200985日のテレビ朝日・報道ステーション、同TBSテレビ・ニュース23など)

ついては、貴会が適切な対処をされることを申し入れます.

同文: 各都道府県選挙管理委員会、放送倫理・番組向上委員会(BPO)NHK, 日本民間放送連盟、民放各局、中央・地方の新聞社、政党、消費者関連団体など関係先

以上

放送が放送法にもとづいて「政治的に公平」であるかどうかをデータ上でチェックするために、以下の集計をおこなった.

放送局(番組): NHK(ニュース・政治) 

元データ: NHKオンライン

調査対象日時: 2009832114分~200985日 172分更新

対象日時に更新されたニュース(政治)項目数: 25(件)

同放送時間総秒数: 13,815(秒)

放送の党派別内訳: 下記

NHKニュースの政府与党・野党別内訳(表1)

(政治・2009832114分~200985172NHKオンライン)


件 数 秒 数
政府与党(12 (46%) 12  (46%)  6074 (44%)
野党 11 (42%) 5831 (42%)
その他 2 (8%) 950 (7%)
与野党全体 1 (4%) 960 (7%)
合計 26  (100%)
13815 (100%)

(表1)からは、以下のことがわかる.

  1. 与野党のニュースの扱いは、件数・時間とも公平であるといえる.

  2. 同一テーマで、与野党各党派(5党)の論点が同時に放送される扱いは、件数で4%、時間で7%と非常に少ない. 重要テーマで、このような政治的公平な放送の割合を多くすることが要求される.

NHKニュースの各党別放送内訳(表2)

(政治・2009832114分~200985172NHKオンライン)


件 数 秒 数
自 民 党 12 (32%) 3125(22%)
公 明 党 6 (16%) 1605 (11%)
民 主 党 9(24%)
4411(31%)
日本共産党 4 (10%) 667 (5%)
社 民 党 3 (8%) 538 (4%)
国民新党 1 (3%) 86 (1%)
改革クラブ 0 0
新党日本 0 0
そ の 他 2 (5%) 1049 (7%)
ニュースの中の一般的コメント
2843 (20%)
合 計 37
14325

注: 1.端数処理のため、%の合計は100とはならない.

2.表1のニュースに複数政党が含まれる場合、特定政党の論点の放送を各1件と計上し、時間もそれに応じて実態ベースで配分した.

この放送実績からは、NHKのニュースでは、少数党の扱いが政治的に不公平であり、放送法・公職選挙法上問題であることがわかる.

以上

中央選挙管理会への申し入書(3)

Comments