◇ 生命言語理論(LWT)とは

                「言葉をもつ生命」としての人間存在とはどのようなものか
                   ――生命言語説(life-words theory)とは――

私たち人間は、言葉を用いてどのようにして日常の生活を営んでいるのでしょうか
 生命言語説への理解が、人間とその社会、そして人間の創造してきた文化と文明の理解を深め、 「未来への展望」を開きます。
  人間の心のしくみを知って、自己の心の働きを自覚し、正しい言葉と知識を学べば、心を豊かで強くすることができます。生命言語説は、あなた自身の心が、あなたのものの考え方や生き方と深く関わっていることを説明することができます。あなたの生き方が、あなたの心と言葉なのです。
 人間は、人生を意味づけ創造しながら生きている存在です。人生を意味づけ、人生を創造するのは、言語を用いた人間の思考力・判断力・創造力です。人間の欲求や感情とともに、心の中での言葉の役割を理解することが、自らの心を知ることにつながります。
  生命言語説は、人間の普遍的な生き方として「理想的現実主義(または現実的理想主義)」を掲げ、人間の夢や希望を現実的・科学的に実現していくべきことを提唱します。これはなにも目新しいことではありませんが、今日までの西洋的「合理主義」と東洋的「物心一如」の価値観の限界越えるものとなります。生命(動物)活動の「刺激認識・判断行動」のしくみ(構造)が、言語の獲得よってどのように進化発展し、今日の人類的危機を招いたのか。そして、その解決策はどのようなのがあるかを明らかにします。

                                                 主任研究員   大江矩夫

  生命は、言語の獲得によって環境に適応するための認識と行動の様式を変革しました。とくに、ホモサピエンスに おける言語の新たな構成様式(主語述語等を用いた思考様式、一語文から論理的構成文へ)によって、刺激反応性による経験的 適応から創造的適応へ と進化しました。この進化が、約一万年前の人類の新石器農業革命をもたらしたのです。それによって 余剰生産と人口増、それらに伴う文明社会を成立させ、今日の人類の飛躍的発展と繁栄、そして成長の限界を迎えることになったのです。生命にとって言語の特異性は、複雑な音声信号によって目の前に存在しない(非直示的)対象だけでなく、現実に存在しない対象をも創造し想起させる機能を獲得し、それによって人間の活動を自然から遊離させ、逆に自然そのものを支配・破壊するようになったことです。

◇ 人間は、地球上の全生命の代表者であるという自覚が世界の永遠平和を創ります。

生命の本質は何か
② 地球に誕生した生命の生存と適応の力は何か
③ 生命はどのような機能によって維持存続しているか。
④ 生命は個体維持のために、環境刺激の変化と危険にどのように反応し適応するか。
⑤ 個体維持の限界と生殖(再生)・進化の意味は何か。
⑥ 高等動物の生存行動の動因となる「欲求」にはどのようなものがあるか。
⑦ 高等動物の行動を制御・推進する感情反応にはどのようなものがあるか
⑧ 動物と人間の思考と行動の特色は何か
⑨ 高等動物と人間の音声信号の相違点は何か
言語認識の成立と思考・再構成の原理は何か
西洋的思考様式の特徴と言語的合理主義の起源
⑫ 西洋的因果関係と仏教的縁起主義はどのように異なるのか
⑬ 生命と縁起的認識との関係はどのようなものか

【地球環境と生命存続】
【心の構造と機能】
【人間の心と幸福】
【意志的感情とは】
【感情と人格の形成】
【動物的思考と言語的人間思考】
 

プレゼン生命言語説 言語とは 言語の究明がなぜ必要か 人間存在 Q&A

◇ 人類最強、最善、最終のイデオロギーに値する条件は何か?・・・・・・科学的検証に耐えること

◇ 新しい時代の心理学 <生命言語心理学>は、人間と社会と世界をもっと良いものに変えます。

 
今日の言語学における意味論と経済学における価値論は、ともに西洋思想(特に西洋的認識論・思考様式)の限界を共有している。両者はともに人間と人間との意思疎通によって生じる「観念的信号」の捉え方の問題であるが、その観念性が主観的なのか客観的(社会的普遍性)なのか、また主観と客観の相互の関係性はどうなっているのかで結論が見いだされていない。この認識論上の難問は、生命言語説によってはじめて解明される。
 
 
①生命の本質は何か ⇨ 詳細
  生命は、地球という特殊な環境における持続的生化学反応のシステム(系・体制・細胞)である。その生化学反応のシステムは、外界とのエネルギー代謝によって、タンパク質と核酸(DNA RNA)の働きを中心にした内的環境の「原初的恒常性(ホメオスタシス)」を維持しながら、今日の多様な生存形態をとって存続している。
 
②地球に誕生した生命の生存と適応の力は何か
 
原始地球に誕生した原始生命(細胞)は、多様な環境に適応して多様な生存形態をとるようになった。その生存(適応)力は、環境の無限の変化と多様性の中で、外界から自立した細胞システムの状態(原初的恒常性)を永続させることである。
③生命はどのような機能によって維持存続しているか。
 
生命にとって「代謝、適応、生殖(再生)」の三つの機能が、持続的(普遍的・不変的)生存の条件となる。代謝はエネルギー供給をすることによって適応行動を支え、生殖は個体維持の限界(老化)を超える多様な適応を行う。
④生命は個体維持のために、環境刺激の変化と危険にどのように反応し適応する ⇨詳細
 ⇨動物は、無限の環境からの刺激を、種固有の適応様式で知覚認識・選択判断して反応・行動する。進化した動物行動の刺激反応性は、発達した神経系の知覚・統合・反応様式によって統制されている。

⑤個体維持の限界と生殖(再生)・進化の意味は何か。
 
生命の老化と個体死の限界は、生殖(増殖)と適応進化によって克服され、性(接合や受精)によって自己変容と進化(多様化)を行う。進化とは、外的環境に適合した生存様式の多様化による種族維持のための方策である。

⑥高等動物の生存行動の動因となる「欲求」にはどのようなものがあるか ⇨ 詳細
基本的動因となる欲求は、哺乳類では個体と種族の維持に分類される。
 個体維持
   エネルギー代謝:呼吸,休息・睡眠,飲食・排泄(内的恒常性)
   安全保持:苦痛回避,快楽追求,好奇心,防衛(個体安全性)
   自己表出:模倣・学習,探索,承認,遊び,優越(発達享楽性)
種族維持
   
異性関係:性愛(恋慕・性交),配偶関係
   母子関係:育児(母性),保護,依存,自立(成長)
   集団関係:安全・安心,援助,秩序,協同行動
 
⑦高等動物の行動を制御・推進する感情反応にはどのようなものがあるか ⇨ 詳細
  感情反応は、内的反応であると共に行動の原動力になる。感情は、肯定的感情、否定的感情、意志的感情に分類できる。
  肯定的感情:
                          
  
[一般的感情] 快,満足,自由,安心,喜び,楽しみ,おかしさ等、
   [社会的感情] 連帯,愛情,保護,優しさ,安全,解放等(利他的)
   [優越的感情] 優越,自信,自尊,勝利,所有,支配等(利己的)
  否定的感情:
  
[一般的感情] 不快,空虚,不安,悲哀,恐怖,当惑,失望、疲労等、
   [社会的感情] 孤独,憎悪,怨恨,怒り,嫉妬,閉塞等(排他的)
   [劣等的感情] 劣等,不信,自虐,敗北,拘束,恥辱,罪悪等(自虐的)

  意志的感情:
 
 好奇,希望,期待,願望、意欲,信念,義務,正義,挑戦、祈り、退行等、
  (自己の意図や目的、欲求や希望を実現するか、実現したときの感情、充実感・達成感、祈り、感謝、または否定的な意志。言語を持つ人間にもっとも特徴的)
 
⑧動物と人間の思考と行動の特色は何か ⇨ 詳細
  動物行動の実験や観察から、条件反射や学習、洞察や欺き行動、しつけや訓練などについて、人間と共通の思考と行動の特性が見られる。しかし、人間は言語による社会的情報処理能力(知性・理性)を活用することによって、諸対象の記憶・創造・判断能力を高め、具体的直接的世界を越えて空間的時間的適応能力を拡大する。またそれによって、実在しない「虚偽の情報や世界」に適応せざるを得ないことにもなった。
 
⑨高等動物と人間の音声信号の相違点は何か ⇨ 詳細
  類人猿の音声信号は、行動の延長として自己の意志を表現伝達する。しかし人間の言語は、行動から独立して対象を音声信号化し、対象の状態や自己の意図を内的に再構成して他者に伝えることができる。人間は直接的世界だけでなく、間接的観念的(内言的)世界をつくって自己を合理化し制御し行動する。
 
⑩言語認識の成立と思考・再構成の原理は何か ⇨ 詳細
 言語は、対象(名詞what)とその状態(動詞・形容詞how)を、刺激(対象)反応性にもとづいて音声信号化し、対象の情報と自己の判断を同胞へ伝達するものである。
   その言語化(認識・思考)の過程で、対象の状態の認知と自己の判断(思考)が必要となり、何が(what)、どのように(how)、なぜ(why)あり(be, なりbecome,do)、対象間や時空の関係(助詞)、主観的可能、願望、意図 推量(助動詞)等々の表現が取り入れられ、複雑な文の構成が可能となった。
 
⑪西洋的思考様式の特徴と言語的合理主義の起源 ⇨ 詳細
 ギリシア的・西洋的思考(認識)様式では、世界(対象)を言語(ロゴス)化した限りで、存在の絶対性(納得性)を認める。つまり、西洋的合理主義では、言語化以前の、特定しにくい曖昧な対象の存在を認めない
   西洋的認識にとって、対象は言語(合理)化されてはじめて存在性が生じるから、曖昧な言語表現は西洋人を納得させない。西洋的合理主義では、対象に対する反応としての主観的感情(喜怒哀楽)を言語化し、そうすることによって、行動の動因としての感情を抑制し、「自然をそれ自体として」ありのままに、科学的に観察(認識)できたのである。これが西洋的科学的認識と自然支配の根源となった。
 
⑫西洋的因果関係と仏教的縁起主義はどのように異なるのか ⇒詳細
縁起の語は「因縁生起」の略で、「因」は結果を生じさせる直接の原因、「縁」はそれを助ける外的な条件のことである。
 ある結果が生じる時には、直接の原因(近因)だけではなく、直接の原因を生じさせた原因やそれ以外の様々な間接的な原因(遠因)も含めて、あらゆる存在が互いに関係しあうことで、それら全ての関係性の結果として、ある結果が生じるという考え方である.
  これは「此があ(生じ)れば彼があり、」「此がなけ(滅す)れば彼がない。」というもので、西洋的因果関係のように「有」の一面的論理ではなく、無や空を含む相互依存的因果関係の論理(多面的因果性)である。
 
 
⑬生命と縁起的認識との関係はどのようなものですか ⇒詳細
⇒生命や個体には始まりがあって終わりがあります。しかしこれは因果関係ではありません。生命の誕生は、原因ではなく自然物質の存在形態の変化(物理化学的変化)の一環に過ぎません。人間の因果的認識は、刺激反応性に起源を持つ有限な認識能力から生じています。しかし、縁起関係は、特定の刺激と反応の限界を超えています。
 生命存在は、人間の認識能力の限界を超えた無限の変化の過程として成立しています。つまり、特定の原因による結果として生命の存在があるのではなく、強いて言えば、特定できない「無限の因果関係」から縁起の関係として成立しているのです。

 このように、人間の認識の限界を理解することによって、因果の連鎖を超え、また、時間的永遠(eternity)と空間的無限(infinity)の感情の中に生きることによって仏教的縁起と無常・空の意味が理解されます。
 因果関係の認識は、人間の認識能力の限界を示しますが、縁起の認識は、因果認識の限界を超えようとしています。因果認識は有限な言語の産物ですが、我々人間は、言語の本質と限界を理解することによって、はじめて生命存在の縁起的本質を理解することができるのです。
 
 縁起的認識は、バランスと現状持続性、つまり自然との一体化と相互依存性を重視します。因果的認識は、目的追求と発展性、つまり自然の合理性と支配を重視します。縁起的認識には、始まりと終わりがなく、永遠と無限の運動があります。因果的認識には、始まりと終わりがあり、永遠と無限は単なる目的(終わりend)にすぎません。
 言語的・理性的認識は、因果的認識に片寄りやすく、言語的・感性的認識は、縁起的認識を基本にしています。人間には両者の認識が必要ですが、生命と人間の本質を見抜くためには、縁起的認識が必要です。生命進化は、発展や進歩ではなく自然環境の多様性に対応した、生存形態の多様化に過ぎないのです。

【地球環境と生命存続】⇨ ここ
生命は、地球環境の多様性と不安定性、抱擁性と破壊性の中で持続的生存のシステム(ホメオスタシス)
と能力を獲得してきた。地球環境は生命を誕生させたが、その生存は環境と生命の間のきわどい変化とバランスによって維持されている。
 
【心の構造と機能】⇨ ここ
人間の心は、哺乳動物の心(欲求と感情)に、人間の言語機能が作用して形成されたものである。人間の思考も動物の思考機能に言語が作用して、情報処理能力が飛躍的に拡大した。心は生存欲求に感情の反応様式が、言語と思考の増幅と抑制の機能によって複雑に作用したものである。
 
【人間の心と幸福】⇨ ここ
動物は、食欲・性欲・安全・自己表出などの欲求を充足させるとともに、感情反応としての快楽を求め不快を避ける。人間の心は、単なる直接的刺激反応や欲求充足だけでなく、言語的思考と行動統制によって感情反応は複雑となる。幸福感も刹那的なものだけでなく、一定の目的や願望をともなう意志的感情が強く働き、絶対や永遠、崇高や悟り・諦観等の宗教的感情を持つようになる。
 
【意志的感情とは】⇨ ここ
意志的感情とは、人間に特有の言語的意志的行動に伴って生起する観念的感情である。意志的感情は、知性的・知識的背景(知識・情報は反応を導く刺激である)を持つ身体的生理的「反応」である。ただその反応は目的性に支えられた積極的反応であり、快(肯定的感情)を求め、不快や苦痛(否定的感情)に挑戦し克服することのできる持続的反応である夢や希望、愛や信仰を含む。
 
【感情と人格の形成】⇨ ここ
人格は、その人に固有の反応・行動様式なので、感情反応と密接に関係している。乳幼児に不安や恐怖の否定的感情を過剰に経験・学習させると、警戒心が強く神経質な人格が形成される。逆に安心と喜びの感情経験が多いと情緒的安定性のある積極的な人格が形成される。また意志的感情の多くは、思春期以降の精神的自立とともに形成される高次の反応様式(人格)である。さらに人格における感情や行動の強弱・遅速は、生理的欲求の強さや知覚反応過程の鋭敏さと関連している。
 
【動物的思考と言語的人間思考】⇨ ここ
生命の刺激反応性と適応様式から、動物的思考と人間的思考の比較を通じて、思考における言語の役割を解明する。動物的思考は対象(刺激)に直面するときにのみ機能する。しかし人間的思考は、言語(音声信号・刺激)化された対象(情報・意味・主語述語)を、内的自律的に処理・再構成・創造することによって成立・機能する。
 
 
―生命の存在は、因果性を超えた縁起(的因果)性によってはじめて明らかになる。―

ニーチェは「神は死んだ」と言ったが、「神は必要ない」とは言わなかった。人間は、自らの存在を意味づけるために神を造ったのであり、神は死んだのでなく、必要ではなくなったのである。人間は自らの存在の真実と意味を知ることによって神を必要としなくなった。人間は今後、人間自身の知識と知恵によって、この有限な地球を常に意識しながら、ともに思いやりと分かち合いの精神で、手を携えて生きていかねばならない。―

 
⇒詳しくは、拙著『人間存在論 (前・後編)』 を参照してください。
 
◇ 人類最強、最善、最終のイデオロギーに値する条件は何か?・・・・・・科学的検証に耐えること
 ・ 生命活動は、無限の多様な環境の中で物理化学的な作用・反作用、刺激反応性の原理が支配する。
 ・ 生命活動は、地球という特殊な環境においてエネルギー代謝を可能にした細胞という特殊な系である。
 ・ 動物の活動は、快・不快の反応で制御されており、「個体と種の存続」の欲求実現を目的としている。
 ・ 多細胞動物は、外界の刺激を神経系によって知覚・伝達・統御して、環境に適応する。
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 ・
 ・ 人類は、二足歩行によって自由な手、豊かな音声、大脳の発達そして言語を獲得することによって創造  
  的な発達が可能になった。言語による認知能力の拡大・伝達と世界の知識化は、人類を自然の束縛から 解き放ち自由で豊かにしたが、他方で自然破壊、殺戮、専制支配、経済学の欺瞞をもたらした。