哲学講座「ヘーゲル『精神現象学』に学ぶ・第1講

2014/04/02 18:25 に 山根岩男 が投稿

 

2013/12/05 20:36 に 山根岩男 が投稿

 10月26日(土)労学協事務所において、哲学講座・第1講の講義が行われました。教室受講生は現在10名です。講師による講義の要約を掲載します。
〈第1講要約〉
 ヘーゲルの最初の体系的哲学書である『精神現象学』(『現象学)』)を、①科学的社会主義の立場から、②現代の脳科学の到達点を踏まえつつ、③ヘーゲル哲学の出発点として、全15回で学んでいきたい。
 ヘーゲル哲学の特徴は、常に時代の精神をとらえようとするところにあり、『現象学』(1807年)も政治的にはフランス革命、哲学的にはドイツ古典哲学(カント、フィヒテ、シェリング)という時代の精神を批判的にとらえようとしている。
 『現象学』には、「意識の経験の学」との標題もついている。つまり『現象学』は、人類の精神(つまり人間社会)がたどってきた「精神の現象」する真理探究の道程を、個人の「意識の経験」を積み重ねながら追行する道程としてとらえている。それは、「個体発生は、系統発生を繰り返す」というヘッケルの「反復説」を人間の精神にも適用したものである。
 「序論」の根本思想は、「真理を、実体としてではなく主体としてとらえる」ことにある。つまり、真理は出来上がった実体ではなく、誤りを繰り返しながら主体的に生成されるものである。『現象学』は、その真理生成の長い道程を「意識」と「精神」の両面から追及する。ヘーゲルは、シェリングの主観と客観の絶対的同一性の哲学について真理を実体としてとらえたものとして批判し、『現象学』は永年親交を結んだシェリングとの決別の書となっている。

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