「一粒の麦」NO.242号 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ

2016/04/03 1:51 に 山根岩男 が投稿
  宇宙を目で見るだけでなく、耳で聞く時代となった。アインシュタインが1916年に予言した重力波を、100年ぶりに観測成功するという歴史的快挙であった。今回の重力波は、二つの大きなブラックホールが衝突したときに発生した時空のさざ波であり、それが広がって地球に到達したもの。これにより、将来は宇宙の始まりも観測可能になるのではないか、と言われている。

   2月19日、政治の上での歴史的快挙がなされた。5野党党首が国政での選挙協力で、ついに合意するに至ったのである。会談では、戦争法を廃止する法案を国会に提出することを確認し、①安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を共通の目標とする、②安倍政権の打倒を目指す、③国政選挙で現与党およびその補完勢力を少数に追い込む、④国会における対応や国政選挙などあらゆる場面でできる限りの協力をおこなう、の4点の確認である。

   思えば、長い道のりだった。昨年9月19日戦争法強行成立のその日、日本共産党は
いち早く戦争法廃止の国民連合政府の実現を訴え、これが燎原の火のように広がり、市民主導の運動へと転化していった。「総がかり行動実行委員会」という労働者の共闘関係がつくられ、憲法学者の95%が違憲だと声を上げ、シールズ、ママの会、学者の会がたちあがった。これらの組織の上に「戦争法の廃止を求める」2000万統一署名が展開されれ、このすべての力を合わせて昨年12月20日「市民連合」が発足し、「野党は共闘」の声が広がっていった。

   市民のたち上がりに比べ、政党間の協議はなかなか進まなかった。「市民連合」は1月11日、「このまま野党第1党である民主党が、野党共闘に背を向けつづけるのは、まさに自民党のおもうツボ」と指摘し、「真摯で率直な協議」を求めた。2000万署名は様々な形で裾広がりに展開していった。そして、ついに市民の声が政治を動かしたのである。

   そして、23日早くも書記局長・幹事長会談が開催され、「安保法制の集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回」を各党の公約とすることを確認するなど、4項目の具体化が進み始めた。市民運動も新たな展開を示している。しかし、これはまだ最初の重力波の観測という、第1歩に過ぎない。国民連合政府の樹立を始め、新しい政治の始まりが観測可能になるか否かは、2000万署名をはじめとする市民の力にかかっている。
Comments