「一粒の麦」NO.237号 「反骨爺のつぶやき」 高村よしあつ

2015/10/23 17:58 に 山根岩男 が投稿
 志位委員長の「戦争法廃止の国民連合政府」の提案には驚かされた。戦争法強行採決のその日に早くもこの提案がなされたこと、ここまで真剣に戦争法の廃止を考えぬいていたということ、国民の願いの前に共産党も変わらねばならないとして大胆な問題提起がなされたこと、の三点によってである。

 第一点は、「数の暴力」による強行採決のまえに、「これからどうすべきか」と思い煩う間もなく、直ちに頭を切り替え、新しい戦いの方向性を示すことによって、たたかいの炎が一層燃え上がる契機を作り出したということである。これまでの「戦争法廃止」の一点での共闘は、「戦争法成立」という事実の前に、目標を失い、たたかいを中断させかねない危険性をはらんでいたが、志位提案は見事にその懸念を払拭させるものとなった。

  第二点は、強行成立した戦争法を廃止するために、考え抜かれた現実的提案がなされたということである。それには衆参両院で戦争法廃止を議決するとともに、昨年7月1日の集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回させねばならない。この実現には「戦争法廃止の国民連合政府」を樹立しなければならないし、そのためには小選挙区制で勝利するために野党の選挙協力が必要となる、という提案となっている。野党統一候補で選挙をたたかえば、小選挙区制を逆手に取って、4割の得票で8割の議席を獲得し、国民連合政府の樹立が可能となる。これは、「どんな事態になっても、今後とも憲法の平和主義、立憲主義、民主主義のために各党が協力する」という9月18日の5野党合意と、国民の6割が戦争法に反対している状況のもとで、きわめて現実的提案となっている。

 第三点は、立憲主義と法の支配という民主政治の根幹が崩される非常事態のもとで、日本共産党が「戦争法廃止、安倍政権打倒のために、野党は結束してほしい」という国民の願いを受け入れ、一党一派の枠を超えてオールジャパンの世直しを提案していることである。保守・革新の枠組みを越えたオール沖縄のたたかいは、すべての小選挙区での勝利をもたらした。この教訓に学び、民主政治の根幹を守るためにオールジャパンを呼びかけているのである。

 ヘーゲルは「真の理想のみが現実的である」と言っており、真の理想は弁証法から生まれる。この提案は常に弁証法を使って真の理想を探求し続ける日本共産党でなければできない現実的提案であり、日本共産党の真骨頂を示すものとなった。この提案を現実のものにするために、余生をささげたい。


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