NO.226 反骨爺のつぶやき

2015/01/02 19:54 に 山根岩男 が投稿   [ 2015/03/18 23:09 に更新しました ]
 NHKの番組で信用できるのは、天気予報とスポーツだけである、と公言してきた。それを訂正するつもりはないが、例外も稀にはある。10月20日の「うつ病」がそれである。
 日本でもこの10年あまりでうつ病患者が倍加し、我々の周りにも少なくない患者数がみられて、いまや深刻な社会問題となっている。うつ病の原因は、扁桃体からストレスホルモンが過剰に分泌され、脳が委縮してしまうことにあるという。
 扁桃体はもともと天敵からの攻撃にたいし、ストレスホルモンを発して機敏に行動する自己防衛本能として誕生したものであり、5億2000年前に最初の脊椎動物である魚類ですら持っていたもっとも古い脳である。したがってうつ病は魚類に始まる。
 しかし人類は、その進化の過程において扁桃体の機能を発展させ、天敵からの攻撃のみならず、社会的抑圧と孤立、不平等からもストレスホルモンを過剰に分泌するようになった。番組は、うつ病が始まったのは人類が階級社会という不平等社会に突入してからであり、それ以前の原始共同体の平等社会にはうつ病は存在しなかったことを論証する。
 ここ10数年で日本のうつ病患者が倍増した背景には、1999年以来の労働者派遣法の改悪がある。競争社会の中で、格差、将来への不安、リストラ、孤独の増大がうつ病を激増させているのである。番組は、直接この原因に言及はしないものの、うつ病の治療として「人間本来の生活を取り戻す」生活改善療法があることを紹介し、「うつ病は社会全体で考えなければならない病」と結んだ。

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