4.測地系

日本でよく使われる測地系には、「JGD2000」、「Tokyo」、「WGS84」があります。
その他に、JGD2000の元になったITRFというものもあります。

WGS84は、測地系・座標系・回転体等において独自路線を突っ走るという
アメリカの意思表示だと私は勝手に思っています。
国内の野球の試合をワールドシリーズといってしまう国ですから。
もともと軍事目的で作られたもので、
攻撃する時などの位置の指定をするのに十分なものであればよかったので、
数メートルのズレが出ても気にならない程度の精度しか要求されていませんでした。
その後、GPS等さまざまな用途に使われるようになったのですが、
さすがにその状態でメートル単位のズレはまずいという話になったのか、
84とか銘打っていながら1984年以降にもしばしば改変されていますので、
細かく見ていくと「いつの段階のWGS84なのか」という問題が出たりします。
現在のWGS84は、JGD2000の元になったITRFと全く同じのようです。
2~3メートルの誤差が許容される程度のものであれば、
いつのWGS84でもJGD2000同じと考えてかまいません。

GoogleMercatorなどはWGS84を使用しています。

JGD2000は、世界測地系とか新測地系とか新日本測地系とか日本測地系2000とか、
さまざまな言い方をされます。
Tokyoとの区別が分かりにくいこともありますが、その辺は文脈を読んで判断してください。
前にも書いたとおり、ITRFを元にしています。
現在、日本が国として発行しているデータ等は、基本的にJGD2000を使用しています。
ただし、JGD2000を提供した上で平行してTokyoなどのデータも提供している場合があります。

Tokyoは、日本測地系とか旧測地系とか旧日本測地系とか色々言われますが、名称以外も色々と面倒な測地系です。
まず、測量精度が今ほどよくなかった明治時代に作られた規格なので、
現在必要とされる測量精度から考えるとかなり大雑把です。
欧米の技術や考え方を参考に日本独自のものを制定したので日本でしか使えず、
他国の地図とのつながりが分からなかったりします。
また、測量の基準点について、地面に杭を打って
「ここが原点!」「ここが基準点!」という決め方(天文測量してます)をしたのですが、
地殻変動などで地面が動くと原点や基準点が動くという悲しいことが起こり、
基準点同士の位置関係が変わってしまったりしました。
GPSを含む技術の進歩や国際化の影響もあり、いろいろと支障が出始めました。
そんなこんなで、世界標準であるITRFに合わせよう、ということで、
2002年からJGD2000が使われるようになりました。
メッシュデータだけでも、位置を変えずに位置情報だけ指定しなおしてくれれば話は簡単だったんですが、
メッシュもJGD2000で作り直したので、統計データなどの連続性が切れてしまっています。
この点は注意が必要です。

日本測地系と世界測地系については、国土地理院のサイトの「世界測地系移行の概要」が分かりやすいので、
興味のある人はそちらを見てください。
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