海外不動産を使った節税対策


 
海外の不動産所得の申告のキーポイント:
1) 日本の税制では日本の居住者の所有する不動産に関して国内も海外も区別はありません。
2) 日本の不動産と同様に不動産所得が計算上赤字の場合、他の所得から差し引くことが出来ます。(損益通算)
3) ローンの金利(国内外の金融機関を問わず。土地分は不可)、管理費、修繕費、旅行交通費等も経費となります。
4) 併せて建物と設備の減価償却費が計算上の経費に成ります。 
5) たとえ物件価格の全額を借り入れで購入しても自らの所有物として100%減価償却する事が出来ます。
6) 地域や不動産の種類によっては、価格に占める土地の割合が低く、償却対象を大きく取ることが出来ます。

 日本国内の物件では効果が小さい

日本国内の不動産では、大きな効果は期待出来ません。 なぜならば、コンクリートのマンションの耐用年数は居住用で47年ですから、一年間で計上できる原価償却費は47分の1でしかありません。また一方木骨モルタルや木造ならば20年から22年ですから償却期間が短い分、計上出来る金額が大きくなりますが、日本では20年以上経過した木造住宅は価値が大きく損なわれてしまいます。実際に売却しようとすれば、建物の価値はゼロで土地代だけになってしまうケースが大半です。したがって一旦節税にはなっても、実際の価値も無くなってしまいますので、せっかくの原価償却費も出て行ってしまうだけの一般経費と同じ結果でしか有りません。

 建物価値が高い住宅なら有利

海外では、古い木造住宅が新築と同等の価格評価を受けている例はたくさんあります。築100年と言うのさえ有ります。そもそも、減価償却を経費とする事が出来るのは、償却対象の資産が古くなれば価値が減少して行くからですが、償却期間後に実際の価値も無くなってしまえば結果的には実費の経費と変りは無くなってしまいます。しかしながら、海外の優良な住宅をうまく活用すれば、償却期間に節税した後は税務上は無価値に成りますが、実際にはその価値が落ちないばかりか価値の増大の可能性さえ期待できる訳ですから、とても有利な結果となります。

 中古住宅で効果が増大

中古の住宅を取得すれば、原価償却の耐用年数がさらに短くなりますので、早い期間に、より大きな金額を計上する事が出来ます。たとえば築10年の木骨モルタルの物件ならば20年の耐用年数は12年となります。 築20年なら耐用年数は4年となります(経過年数の80%を耐用年数から差し引くことが出来ます)。


 知っておくべき要件:

計算上の経費を含んだ不動産所得の赤字を他の所得から差入引いて申告する事が出来るのは不動産投資の大きな利点です。仮に購入資金の全額を借り入れで賄ったとしても、自己所有の資産として建物の原価償却を全て経費とする事が出来ます。

しかしながら、この恩恵を受ける為には国内又は海外の不動産に係わらず対象の不動産が100%自己名義である事が必要です。不動産ファンドの購入や投資組合に参加して不動産の一部の権利を所有する形態は対象に成りません。ご夫婦などで共有登記する場合は持分に応じた分を申告する事は出来ます。またセカンドハウスなど自己の使用を目的とした住宅も対象外です。不動産の一部をあたかも節税対象と成るかの様に偽って販売している業者も居る様です。航空機リースや不動産投資組合への節税目的での参加が後に否認されたケースなどが過去に新聞などで報道されていますが、いずれも所有権の形態への基礎知識が不足していた為に起きた事です。この様な原則を知らないと結局否認され経費は認められずに収入に課税され、節税どころではなくなります。

 給与所得者でも節税原理は同じ

「事業所得者でなければ経費は申告出来ない」と思い込んで居る人は少なく有りません。しかしながら、実際は不動産所得はその収支の結果を他の所得と通算しますので(損益通算)給与所得者でも同様に節税に成ります。ただし、不動産の所得が有る場合には確定申告が必要と成ります。不動産所得が赤字の場合には申告の結果総所得が減り、源泉徴収された税額から還付を受ける事となります。

 日本の税制の活用

日本の居住者は全世界所得を日本で申告するのが原則です。海外での不動産収入も日本での申告が必要です。多くの人が「日本で申告するのは損」と考え勝ちですが、実は、日本の税制を活用して上手に節税する事で、より有利になるのです。そもそも、「海外だから分からないだろう」と申告しなかったり、虚偽の申告をするのは違法行為です。

又、申告の際には減価償却費の額を決定する建物と土地の割合は不動産所在地の地域行政機関発行の公的な数値を使用すべきです。建物割合を水増したり、償却期間の短い設備を過剰に見積もったりするケースは少なく有りませんが、正当な根拠が無ければ否認または脱税に問われる場合が有ります。 セカンドハウスや家族の住居を賃貸に偽装するなども、もちろん違法です。

これらの日本での申告に関して「海外の税務に強い税理士や会計士を紹介して欲しい」とのお問い合わせも少なからず有ります。勿論、海外の不動産所在国と日本の税務に精通する専門家の助言やサポートは貴重ですが、該当する専門家の数も少なく、通常はその費用も安くは有りません。海外での税務申告や対策はともかく、日本での申告に関しては日本の税理士や会計士は専門家です。またご不明な点は最寄の税務署や国税相談室に尋ねる事も出来ます。

たとえ不動産は海外に有っても、日本の税制上は日本国内の物と区別は有りません。日本での税務申告は日本の税制に基いて行われると言う事を忘れないで下さい。

耐用年数と減価償却:

減価償却費の計算は建物の種類の耐用年数により異なります。(住宅用)
・コンクリート:47年
・れんが造、石造又はブロック造 :38年
・木造:22年
・モルタル:20年

 売却:
購入後は賃貸しながら物件を保有するのですが、いずれ、どこかの時点では売却する事と成ります。もちろん売却に関しても日本での税務申告は必要です。その際の譲渡益に対する税金は分離課税で、5年以上の保有では国税15%地方税5%、計20%です。しかしながら、過去に原価償却費を経費とした場合には売却時には償却済み分は譲渡益に含まれます。譲渡益とは基本的には売った価格から買った価格を差し引いた差額です。その際、たとえば過去に2千万円を償却していれば、2千万円分は購入価格から差し引かれますので、例え売却価格が購入価格と同じで売却益は無くとも2千万円が課税対象と成ります。

税率50%の人ならば単純計算では2千万円を償却しておよそ1千万円を節税しています。一方、譲渡益の税金は20%ですから、2千万円が譲渡益とみなされ、其の分の課税は400万円になります。この場合でも、差し引きは600万円の実質の節税に成っています。しかし、これは節税の部分だけを切り取って計算した結果です、過去の事例では、物件価格の上昇で大きな実際の不動産投資益を得てるいるケースが大半です。良い地域に良い物件を購入して節税効果を得ながら、本来の不動産投資の醍醐味を味わうと言う考え方が良い結果につながります。 いずれにしましても、これはあくまでも売却時の課題です、なるだけ長期に保有する事で、さらに課税を繰り延べる事が出来ます。


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