スズメの謎: 身近な野鳥が減っている!?



基本情報
ISBN: 978-4-416-21269-1
著者名: 三上 修
発売日: 2012-12-20
ページ数: 144
定価(本体+税): 1,575 円

著者による解説
「身近なスズメに興味を持ってもらうこと」、「スズメを題材として、科学的なものの見方を知ってもらうこと」、そして「生き物を守ることの大切さと難しさ」」を伝えられたらという想いで書いてあります。中学生・高校生でも読めるように書いたつもりですが、ちょっと難しいところもあります。そういうところは、そのうちわかってもらえればいいのです。加えて、一般の方にも楽しんでもらえれば幸いです。

具体的には、

「スズメはどんな鳥なのか」
「スズメの数をどうやったら数えられるのかという視点の置き方」
「スズメが減少しているということを多くの人に納得してもらえるようにするには、どんな風に調べれば良いか」
「スズメが減ったらどうすれば良いのか」
「情報の偏り・信頼性」
「科学の方法:仮説と検証」
「生き物を守ること」

などについて書いてあります。

目次
◇スズメを知っていますか?
 スズメを調べてみよう
 スズメって何者?
 どこに棲んでいるの?
 スズメの一年
◇スズメは日本に何羽いる?
 いつ調べる?
 どこで調べる?
 調査の下準備
 スズメの数は1800万羽
◇スズメの減少
 スズメの減少を科学的に確認するには?
 スズメによる農業被害
 有害駆除羽数および狩猟羽数の推移
 自然環境保全基調査データ20年間の比較
 鳥類標識データ
 スズメはどのくらい減っているか
 世の中の反響
◇なぜスズメは減少しているのか
 どうやって原因にせまるか
 生き物が減るとは?
 小スズメを数える
 スズメの少子化
 他に考えられる要因
◇スズメが減少するとどんな問題があるのか
 生態系への影響
 スズメの減少に対してどうすればよいのか
◇研究の世界
 なぜスズメの研究をはじめたか
 周囲の反応は?
 鳥の研究者になるためには

紹介していただいたい新聞・雑誌など
2013年4月グリーンパワー4月号
2013年3月山階鳥研News第246号
2013年3月わたしたちの自然3月号
2013年3月野鳥2・3月号
2013年3月06日日本経済新聞1面(春秋)
2013年2月26日東京新聞
2013年2月23日朝日新聞12面
2013年2月17日京都新聞
2013年1年20日しんぶん赤旗
2013年1年19日しんぶん赤旗

裏話・ネタバレ的なもの
この本を書く前に、2つの出版社でスズメの本の計画がありました。が、編集会議を通らず、お流れになってしまいました。理由は2つあって、ひとつは「スズメの本なんて売れるのか?」であり、もうひとつは、「この人(つまり私)にまともな文章が書けるのか?」というものです。

前者に関しては、私はそこそこ自信がありました。というのも、それまでにスズメの研究成果は、たびたびメディアに取り上げてもらっていたからです。後者についても、魅せる文章は書けないにしても、理解の妨げにならない程度の文章は書けると思っていましたが、そうは言っても、証明するものはありません。

「スズメの本は書けないのか」と思っていたところ、誠文堂新光社の黒田さんから、いきなり「書いてください」とのお言葉をいただきました。そして、この本が生まれたわけです。

2012年の3月2日にメールが来て、書きはじめました。
目次ができたのが、4月の始め
1章を送ったのが、5月15日
2章と3章を送ったのが、7月24日
残りの4,5,6章を送ったのが9月1日
10月4日に大まかなラフが来て、それを修正
11月の始めに次の原稿が来てそれを修正
そして、11月の末には、私の手からはなれました。

基本的に、書きたいように書かせてもらいました。ほとんど朱は入らず、「ここからここまでで、2割削ってください」などの指示をいただいただけでした。そういう意味で、自分の書きたいことが書けた本です。

これまで3刷出て、そのたびごとに修正を加えています。中には読んでくださった方からのご指摘により気付いた間違いもあります。ありがたいことです。ですが、結構大きな間違いがまだ修正されていません(私が五月雨式に修正をお願いしたので、見落とされてしまっているのです)。その間違いとは、64ページの農業被害面積と水田面積の図の、被害面積の数値が1ケタ多いのです。

誤 20 30 40
正 2万 3万 4万

スズメによる被害が全面積の1/3もあったら大変なことです。4刷が出る機会には、必ず修正せねばと思っているところです。

2013年の鳥学会において、ある高校生に出会いました。「スズメの謎」を読んでくれて、それに刺激されて(?)、スズメの研究を始めてくれた高校生です。私の方が励みになりました。

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