不動産投資の種類

このコラムをお読みの方は、不動産投資についてある程度ご存知の方も多いのではないかと思いますが、投資額ややり方によって同じ不動産でもいろいろな方法があります。今回はそれらを簡単にご紹介していきたいと思います。

 

 

1.単純明快の正攻法

自宅購入、別荘購入、戸建投資物件購入・・・これらも今まで述べてきたポイントを抑えて購入し、将来の節税の可能性を含んだ売却、保有、購入プランを建て、戦略的にとらえる発想が大事です。たかが自宅と思ったら大間違い。3寝室の家だったところを4寝室に変えるだけで、改装費の2倍や3倍とって売り次に大きな家に移り住むことを実行している一般人が多くいます。アメリカでは過去5年間のうち2年間自宅としてすめば、1人あたり$25万(夫婦で$50万)まで値上がり益が無税という特典があるのでそれができるのです。物件金額$15万~、投資金額$5万~(外国人の場合)$3.5万(米国在住者の場合)

 

2.投資家ビギナーレベル

ツープレックス(2戸建て)、トライプレックス(3戸建て)、フォープレックス(4戸建て)を購入して自分で管理。管理がいかに大事なのかが体験できる貴重なレベル。4戸建て以上のアパートになってもその基本はかわらないので本格的投資家への入り口ともいえます。物件金額$40万~$100万、投資金額$12万~。

3.中堅投資家レベル

10戸数ほどのスモールアパートを購入する。ご自分で管理されても良いし、プロパティマネージメントを使っても良い。他の本業で忙しいかたはプロパティマネージメントの仕事を管理することに徹するのが良い。なぜならこれ以上の物件はご自身でマネージメントをされるにしても職業としての知識が必要になってくるので、プロを雇うことを前提として考える。物件金額$100万~、投資金額$30万~。

 

4.本格投資家レベル

このレベルになると、投資可能な物件のジャンルが増えてくる。大型アパート投資から、ショッピングセンター投資、オフィスビル投資、インダストリアル物件投資など。管理は完全にプロパティマネージメント会社に委託され、投資家としては投資金額に対するネットリターンと年毎の資産価値の上昇を把握していることが仕事となる。物件価格$150万~、投資金額$50万~。

 

5.アントレプレナースタイル

このレベルは不動産投資もしたいのだが、自分でも土地や建物を使って何か商売もやりたいというタイプ。当然、その目的に合った土地や建物を物色することから始まる。しかしその際にも、不動産購入の基本ははずさないようにする。例えば規制の厳しいエリアは選ばない、あまり特殊な建物は避ける、地元経済がどの方向にむかっているのか?など。私の知っている方は、中から中下ぐらいの人が多くすむエリアの大型倉庫を買い、インドアスワップミートを開け大成功した。ご自身が車のメカニックで、自社修理工場を開業されている方もみえる。

 

6.物件卸売り買い専門タイプ

このタイプは、物件をとにかく小売価格でなく、卸売りで手に入れることに情熱を燃やす人でなければならない。また専門の不動産知識、ローンの知識やネットワークが必要とされ、当然のことながら英語力も必要なので万人向きではないが、一旦知識を得て仕事とするならば大きな魅力のある仕事。実際には、銀行の不良債権を買い取る(REO,差し押さえの公示を出された人にアプローチして買い取る(NDO,ボロい家に住んでいる人にアプローチして現金買いする、各政府機関が催すオークションでセリ落とすなど市場価格より低く買って、手直しをして市場価格で売るという手法。私自身各分野の専門家を見ているが、みなそれぞれ取り組む分野が違っており得意の形をもっているのが特徴。リターンも大きいがリスクとはいつも隣り合わせなので失敗料も高い。どの分野でもコンセプトは安値で買って、高値で売ることなので、よほどの事情がない限り不動産屋という立場は使われることはない。よって不動産屋にアドバイスを仰ぎながら行うタイプの仕事ではなく、自分の知識と度胸だけが頼りということを最初に申し上げておきます。

 

7.中堅企業向きタイプ

5番のアントレプレナースタイルに似ているが、ある程度の数の従業員を抱えている会社は、リースして場所を借りるのではなく、自社ビルの保有を検討してみる価値がある。自社ビルといっても、日本で思い浮かべるような大そうなものでなく、アメリカには低層のオフィス専用ビルや倉庫の売り物件が多くある。たいていの場合、頭金の確保(約3割)ができればローンが組めるし、支払額のほうも家賃と同じぐらいで済む場合が多い。自社ビルのメリットはなんといっても、資産の増加と節税にあり、ステータスシンボルではないので勘違いをなさらないようにしてください。

 

8.土地貯金タイプ

アメリカでランドバンキングと呼ばれ、これもれっきとした不動産投資手法だ。日本人にとっての不動産投資はこのタイプが馴染みがあるかも知れない。簡単に言えば、土地を取得して、寝かして果報を待つということだが、ここロスアンゼルス近郊でも数年後には大化けするする場所はいくつもある。ただ毎年のリターンは見込めないので、資金的に余裕ある人向きです。現金を銀行に入れるか、土地で寝かすかといった選択だが、現在の銀行利子が稼いでくれるお金の額を考えると、かなり高い確率で大きなリターンを得ることのできるのがランドバンキングだ。その延長の仕事としてただの土地を住宅開発、ビジネス開発、ホテル開発などの許認可を取り付ける状態にして、デヴェロッパーに売却を図ることだけをビジネスとする会社もあるが、これはかなり超専門分野の仕事でアメリカにもそれほど多くはいない。

 

9.テナンシーインコモン(共同名義所有)タイプ

まずテナンシーインコモンとは

Tenancy in Common: 不動産に関する不可分の権益を2人以上の者が共有する所有権の一形態で、生存者承継取得権のないもの。共有者の1人が死亡した場合には、その持分権益は相続人によって承継される。」

という日本にはない共同所有形態である。それぞれのオーナーが個々に登記済書(Grant Deed)を保有する。アメリカにはこの他にも共同所有の形態があるが、大型物件を所有する際に用いられるのがこの形態である。この形態で保有することで、通常一人の力では買うことができなかったようなビルを保有することが可能となる。中に入るテナントも有名な小売店、一流銀行などのナショナルチェーンが入居している場合が多い。この形態の投資が人気のあるもうひとつの理由は、税先延ばし法(1031tax exchange)が適用できるからだ。通常投資物件を売却したオーナーはそのゲインに対して手をつけるとキャピタルゲインタックスの対象となるが、このIRSコード1031を適用させることで売却額と同じかそれ以上の物件に投資をすれば

キャピタルゲインタックスを先延ばしすることができる。(詳しくはwww.tokizo.blogspot.com1031exchangeについてのコラムを参照してください)これはアメリカには古くからある法律で実際にこの法律のおかげで皆が資産家になっている。ただし、これを適用させるには厳しいルールがあり、まず売却後45日以内に次の投資をする物件を3つ特定しなければならない。そしてその後180日以内には購入手続きを終わらせなければならない。これが実世界では結構大変なのだ。まずなかなか思うように45日の短期間で3つも特定できる物件がみつからない。1日でもおくれるとアウトなのだ。このような立場にある投資家に、先のテナンシーインコモン形態の投資であれば、自分の希望の額だけを購入することができるし、投資専門会社が投資先物件も常時抱えているので時間的問題もクリアできることができる。一流のテナント、ネットリース、プロのマネジメント、年7%程のリターン、物価上昇と連動する賃料契約が揃っているリースなので資産価値の上昇もほぼ予想通り見通しがつくというトップレベルの投資であるといえる。

 

10.リート投資

リート(Real Estate Investment Trust)と呼ばれる投資形態はご存知の方も多いと思いますが、これは投資家をさらに大人数(100人以上)集め、専用の会社(Trust)を設立し、投資金額を債権化することで投資家が株主(正確にはBeneficiary)となって、その配当を得る形態。ただし1031exchangeを適用させることはできないし、キャピトルゲイン税はそのままかかってくる。パフォーマンスは歴史的に悪くはなく、特にこの株価が低迷している時代には堅調である。言ってみれば投資の方法としてはおまかせなので一番ラクであるが、一旦お金を預けるとミューチュラルファンドのように投資家のコントロールは効かない。

 

以上、本当はまだまだありますが大きく10種類の不動産活用法についてご紹介いたしました。お気づきかもしれませんが、不動産投資は決まった形はありません。あなたのゴール、情熱、投資額、時間の自由度から今あなたにできることが見えてくるかもわかりません。

 

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デビッド・リー/カリフォルニア州リアルター

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