フィラリア先生に学ぶ
学生時代、犬や猫の獣医さんを目指すというと必ず異端児扱いされました。
そんな時代でも犬のフィラリア症をこつこつと研究した内科の久米先生のもとに通い、犬や猫の獣医学を学びました。
最先端医療に従事
卒業後、代々獣医の家であり当時最も先端獣医療を行っていた船橋の桑島先生のもとで、消毒から手術法、
お酒の飲み方まであらゆることを学びました。そのおかげで開業してからも正しい衛生観念、技術をモットーに診療を行うことができました。
消毒をする獣医とうわさに
当時は注射針やメスの刃を消毒もせずに使い回し、素手でお腹を開けるような時代でしたから、「消毒をする獣医がいる」とびっくりされました。
消毒するし、手術がうまい、すごい先生だ!今では笑い話です。
時代を先取りした縫合
それでも皮膚の化膿はなやみの種。
まだ人の医療でも皮膚の縫合に絹糸を使うところがあるようですが、昔の縫合糸は絹糸が主でしたので、外で飼われている犬たちの手術跡は手術後に感染して膿んでしまいました。
そんなときに耳に挟んだワイヤーという金属糸。今もこれを使っていますが、丈夫で切れず、そして外の犬たちでも化膿することがありませんでした。
今は特殊な糸が出回っていますが、主流に成りつつある「ステイプル」も金属ですね。
金属って痛そうだけど気にしない子が多いです。取れてしまったり膿んでしまったりするよりもよほどいいと思います。
生涯勉強
かつては教科書がすべて英語、1ページ読むのに1週間かかる・・・
だから必死で学会に顔を出し、海外から講師が来日すれば大阪にだって出かけ必死で勉強しました。
日進月歩する獣医療に今日も食らいついています。
開業当時(1975年頃)、手術室にて