自己紹介

中谷 裕教 (なかたに ひろのり)

本務
東京大学大学院総合文化研究科
進化認知科学研究センター
助教
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
東京大学 アドバンスト・リサーチ・ラボラトリー 201号室
電話:03-5465-7701
Fax:03-5465-7701
E-mail:hnakatani @ ecs.c.u-tokyo.ac.jp (@を半角にして下さい)

兼任
独立行政法人理化学研究所
脳科学総合研究センター 認知行動連携研究チーム
客員研究員

東京工業大学
大学院情報理工学研究科 情報環境学専攻 八木研究室
特別研究員


これまでの経歴
1996年3月東北大学工学部 電子工学科卒業。2001年3月東北大学大学院工学研究科 電子工学専攻 博士後期課程修了。博士(工学)。同年4月東北大学大学院工学研究科 助手。2002年4月独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター 研究員。2013年1月独立行政法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 岡ノ谷情動情報プロジェクト 研究員。2014年4月より現職。


研究の興味と内容
コンピュータや情報家電に代表される情報処理・通信技術は私たちの生活の隅々まで入り込み、現代社会を支える必要不可欠なインフラになっています。これらの情報技術は半導体工学や情報工学の恩恵を受け近年飛躍的に発展しています。しかし、これらは私たちのような知能や感性を備えてはいません。便利な道具ではあっても、仲の良い友達のように気持ちを察して接してくれるわけではありません。

私は工学部の電気・情報系で半導体工学やコンピュータを学びました。コンピュータは大量のデータを事前に決められたプログラムに従って高速にかつ正確に処理することは得意ですが、臨機応変に振舞ったり直感的に判断したりといった私たちが日常においてごく普通に行っている処理を行うことは苦手です。コンピュータについて学べば学ぶほど、脳における情報処理に興味を持つようになりました。脳における情報処理の中でも特に興味を持っているは直感と感情です。

2013年春から将棋のプロ棋士とコンピュータが対局を行う電王戦というイベントが行われるようになりましたが、これは脳の情報処理における直感と感情について考えるのに良い機会になりました。将棋は一局面あたり約80手という膨大な選択肢があるため、コンピュータは圧倒的な計算能力を活かして膨大な数の局面を分析することで指し手を決定しています。しかしプロ棋士は直感によって候補を二、三手に絞った後に「読み」と呼ばれる分析により指し手の決定を行います。つまりコンピュータは分析を行った後に答を決定するのに対して、プロ棋士は直感的に答を見つけ出した後に分析によって検証を行います。分析と答の順序関係がコンピュータと脳では反対になっていますが、分析より先に答を見つけ出すというのが脳における情報処理の特徴の一つであり、それを可能にしている直感はどのような仕組みで実現されているのでしょうか?また電王戦では、人間なら諦めてしまうような不利な局面でもコンピュータは粘り強く最善手を指し続け逆転で勝った一局もありました。コンピュータは感情が無いからどんなに劣勢になっても諦めないとの棋士のコメントが対局後にありましたが、逆の見方をすれば私たちは感情を有しているために最善の選択肢を選ばず諦めてしまうことがあるということになります。脳の情報処理における感情の役割は何なのでしょうか?

直感と感情を脳活動のレベルから理解したいと考え、これまでに以下のテーマに取り組んできました。
 ・将棋のプロ棋士を対象にした熟練者の直観
 ・だまし絵の認識
 ・認知的構え
 ・情動と社会的意思決定

これからもエンジニアの視点で脳における情報処理を眺め、脳の研究に取り組んでいきたいと考えています。脳における情報処理の特性を理解しその知見を工学的に応用することで、人のような知能と感性を備え、人とコミュニケーションを行う情報技術の開発につなげるのが将来の目標です。(子供の頃にテレビで見た「ドラえもん」のようなロボットを作りたい!という夢を持って脳の研究に取り組んでいます)


所属学会
電子情報通信学会、電気学会、計測自動制御学会、日本神経科学学会、生体医工学会、Society for Neuroscience


受賞
RIKEN BSI Retreat, Poster Presentation Award, 1st prize(2011 年)
RIKEN BSI Retreat, Poster Presentation Award, 3rd prize(2010 年)
RIKEN BSI Retreat, Hot Topics Award, 1st prize(2009 年)
平成20年電気学会 電子・情報・システム部門大会奨励賞
第21回生体・生理工学シンポジウム研究奨励賞(2006 年)
 


最終更新日:2014年5月22日

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