11月6日(金)2015年 UCLA機械系のセミナー

Post date: 2015/11/07 15:39:16

今日も昨日の生体工学(Bioengineering Department)のセミナーに引き続き,セミナーに出掛けた.初めて機械(Mechanical and Aerospace Engineering Department)のセミナーに参加し,参加者や場所から見て,少し新鮮である.日本での自分は機械系に所属しているため,アメリカの機械系の人の取り組みを知るのも価値がある.

セミナーの講師は,ミシガン大のAssistant Professorである.内容は「医療分野における超音波とキャビテーション」の研究で,主に超音波を使った診断と治療に関するものである.現在使われているものとしては,胎児のエコー写真や腎臓の結石破砕がある.そのため身近に感じて,この分野の重要性についてはよく理解できた.大学関係にて,キャビテーションを医療に応用する話を聞くのは初めてだが,まだまだ研究の余地はありそうだ.

半分より多い時間が,キャビテーションの発生を実験,モデル計算で解明する部分に当てられた.ここは問題そのものへのアプローチと結果である.流体力学と計算に基づいたものであり,自分に取っては難しい話であった.こちらの基礎的な部分も理解できるともっと面白くなるけど,それには時間がかかりそうだ.

この発表でも,実際の世の中の問題(医療分野でのキャビテーション)に対し,自分の得意分野(流体力学)をうまく結びつけている.そのような社会的に重要な問題を自分のアプローチで解決する構成で研究を形づくるのは,研究の正当性を説明する上で大事となる.最初に意味付けをし,その後に基礎的な研究に進むのは,素人的にも価値を理解しやすい.意味付けがされれば,参加する研究者は多くなるし,研究費も獲得できて,社会的な波及効果も大きくなっていく.

ある程度のレベルの大学でファカルティになれる人材であれば,問題とそれに対するアプローチという構図で話が作れている.この研究も,もしかすると最初は個人の興味で始まり,流体力学のある部分を最初に極めたのかもしれない.そして単にある現象を解析しただけかもしれない.しかし,それも最終的には,社会的に意味のある問題と結び付けられている.

話の中では日本の共同研究者(慶應の先生)も出てきたりしていた.日本の共同研究者には,なんだか羨ましさを感じた.海外の研究者からも認知されて,共同研究をやりたいと思われるようになるのは,1つの目指したい境地である.それには情報公開や人的ネットワークの構築が必要になる.よく調べると,共同研究が開始されたのは,学位を取った研究室が同じなのが1つの理由のようである.一時的に距離が近いところにいた事実は,人間関係を構築するのには重要である.今回のUCLA滞在も有効に活用できるであろう.