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第2803號 古河鉱業株式會社 久根鉱山受電所

第10號 古河鉱業株式會社 久根鉱山變電所

毎度お馴染みMinekoで御座います。
今回は古河鉱業株式會社自家用發電所シリーズ最終章です。
これまで各發電所で様々な導水方式、発電方式、水車、建屋と落差とご紹介してきましたが、各發電所で発電された電力はどのように処理されていたのでしょうか?
いつもは發電所本体について紹介してお終い☆としていたのですが、今回は古河鉱業株式會社自家用發電所と言うことで、送電先までも調べておきました。
古河鉱業は元々、大瀧發電所を第一号發電所として稼働を開始したのですが、勿論こと電力はそれだけでは足りません。
よそからも受電する必要がありましたが、此処で問題です。

發電所を所有する会社は他社より受電するにあたり、何が必要でしょうか?

意外と答えれない方が多いので情けないです(汗)
深く考えすぎると、受電申請とか、送電敷設費用とか細かい事を考えてしまいますが、ザックリと考えて頂くと・・・・
これがあればいいよね↓

受電設備

最近では小型の受電設備をキュービクルと総称していますよね。
間違った言葉だけに、あまり好きではありません。

さてさて、皆さんは電氣に関して詳しいのかどうかは解りませんが、電気って合成できないの知ってる?
簡単に言うと↓

10kW+10kW=20kW

だよね?
だけど、これに周波数を絡ませると・・・・

10kW(60Hz)+10kW(50Hz)=ボッカーーーン!!

發電所と言うものは簡単に操作できるものではありません。
異なる周波数を送電してしまうと、結線している發電所で同期が乱れ、+Sin波形に対し、-Sin波形が生じることがあり、いわば短絡事故を引き起こすことになります。
この内容は自分で勉強してね☆
つまり、これはできないと言うこと↓

自社10kW→
      → 20kWコンプレッサー
他社10kW→

直通はダメと言うこと。
だから此処で登場するのが受電設備です。

自社10kW→ 遮断器→
          → 20kWコンプレッサー
他社10kW→ 遮断器→

と、遮断設備を入れないと他社に迷惑をかけてしまうことになります。
電氣は目に見えないだけ、非常に危険なものです。何気なくモートルなどは動きますが、遮断機なしで地絡などを引き起こしてしまった場合、近隣で受電している事業者に多大な迷惑をかけることになります。そのために受電設備を設け、工場内で事故が起きても受電所内の遮断器が落ち、他社に迷惑をかけることがないですね☆
これを波及事故防止とも我々呼んでいます。
一般家庭にもブレーカー(遮断器)が付いているのは中電ちゃんに迷惑をかけないためだね☆
外してやりたいですけどね。
そんな事で、今回の本題は發電所から直で受電していた久根鉱山受電所をご紹介します。
まずは此処↓


久根鉱山入り口です↑
最近ゲートができたようですが、まだ現役なのでしょうか?
とっくの昔に廃坑になったと聞いていたのですが・・・・・何が起きているのでしょう?
足尾製錬って、足尾銅山のことですよね?
確か、古河鉱業って足尾銅山を基に事業をしていたのでしたよね?・・・・・多大な迷惑をかけてまだ何をするのでしょうかね?
今では濾過に力を入れているとか聞いたことがありますが、未だに汚染地は不毛地帯と言われているそうです。
鉱山入り口から久根鉱山がよく見えます↓


以前は選鉱所の丸い巨大タンクが2つあったような気がしますが、撤去したのでしょうかね?
土台のみが今も天竜川に浸りながら残っています↓


用事があるのは此処ではなく、鉱山からだいぶ離れたところです。
此処のこと↓


この建物に用事があります↑
もうお解りですね?
これだけの碍子があると言うことは↓


ここが↓


古河鉱業株式會社 久根鉱山受電所

です。
当時のそのままの状態で今も利用されている珍しい變電所です。
入り口は少々汚れていますが、現役設備の様で管理はされています↓


工場への送電鉄塔も今も残っています↓


あの電柱・・・・・時山で見かけたのと同じメーカのでしょうかね?
電柱の下では何やら濾過槽を設けているようです↓


そして構内を走っていたレールもこの通り↓


鉱山話は置いておいて、此方の建屋へ↓


中は物置のようです↓


おや、受電盤が残っているね~↑
ちょっくら失礼しやして↓


此方は電話ボックスですね↓


受電盤もカッコいいですね↓


大理石でできているのは高圧線用でしょうね。
このタイプの受電盤は盤の裏手から天井を利用して配電所を設け、結線を行っていました。
見上げれば↓


建屋入り口近辺が配電所なのね↑
メータも↓


5kVまで計測できるということは、3.3kV時代にフル稼働していたようですね。
懐かしい看板もまだありますね↓


むかしこの看板がなかったころに、勝手に送電するおバカさんで何度事故が引き起こしたことか・・・・。注意喚起って大事ですね。
受電盤の裏手は↓


今では作業用工具置き場ですが、各計測器の配線がしてあっただけだと思います。
受電所と言うものは、變電所と同じものですが、ちょっと違うのよ。


變電所と言うと、154kV~11kVなどの高圧を6.6kV~3.3kVに減圧して再び送り出す場所ですよね☆
一方、受電所は77kV~3.3kVまでの高圧を400V~100Vに減圧して敷地内で利用することを示しますよね☆
違いは再び送り出すか、そこで使用するかの違いです。
定義が何処まで正しいかは不明ですが、Minekoはそう考えていますよ。
つまり↓


此処に変圧器が並んでいたともいえるね↑
受電盤の裏側が一番高圧で危険な場所なのよ。だから受電盤へ低圧で電気を送って、高圧部分を遠隔操作するというのが昔からの受電所の方式なのよ。
高圧部分を直接操作すると、アークが発生したときに、人間は即死ですから・・・・。安全上、高圧を直接触るのではなく、機械的に操作することによって我々の体は高電圧から守られているのね。

そんなことで、受電所を失礼しやして↓


ちょっとふらりと↑
すると↓


何処の廃鉱山に行っても必ずおいてあるのがPCBなのよ。
職員に聞いたところ、「PCBを置くと、置き場初代といことで置いておくだけでお金がもらえるのだよ☆鉱山だと人が寄り付かない&敷地が広いから漏れ出しても何とか対処できるからね」
と、某鉱山職員は話してくれましたが、それって地元住民にばれたらどうなるのでしょうかね?
個人的には管理さえできていれば何処に置いておいても問題ないと思います。ぶちまけたり、水に浸からない措置さえ取っていれば深く心配することでもないとおもけどね。
所詮は他人事ですけど。
そんな事で撤退です。

古めかしい電燈のある巡視路でトボトボ帰ります↓


やっぱりいいな~この建物大好き↓


ふと振り返ると、此処にも鉱山の設備がありました↓


ここで取水して構内の水利設備にでも使用していたのでしょうね↓


S鉱を見ている気分です。
廃止と聞いていたけど、何に利用しているのか気になるところ↓


久根鉱山の受電所があるところは選鉱所として稼働していたので、鉱山本体ではありません。
採掘をしていたのはたぶんここかな↓


鉱山の上になにやら古いゲートと運搬用の待避所があります↓


来る途中に山の中にコンクリートの階段がいくつもあったのって・・・・鉱山だよね。
それと、いつ行っても「發電所はない」と嘘をつくおばさんのいる此方が↓


道路から見える対岸が久根鉱山の採石所だったようです↑
鉱山の採石に必要な動力源をここで補給していたようですね↓


ガソリンとかの設備があったのはそのためか↓


トラックで輸送していたのか、トロッコで輸送していたのかは・・・・・自分で調べてね☆

さて、小話といきませうか☆
今回の古河鉱業株式會社自家用發電所シリーズは如何でしたか?
發電所から返書までの一括してシリーズもので紹介したのは今回が初めてです。それ以前にも途中まで書いた記事はありましたが、途中でストップがかかり、なかなか書けずに終わりました(汗)
古河鉱業株式會社については正式な会社であったこともあり、届がそこそこ提出されていました。
だから書けたのよと言うこと。
さて、今回の受電所は東邦電力より受電していたこともあり、送電結線はやや複雑でした。
回線11kVを主要として、各發電所から11kV送電によって受電所に引きでいました。
ただ、他社である東邦電力に関しては3.3kVと一般回線を利用して構内に受電していたようです。この東邦電力ですが、本当に受電していたかが微妙な所で・・・・資料に偽りがあるような気がします。
受電後は3.3kVに減圧の後、各坑道で500Vで削岩機を動かしていたようです。
と言っても、ほとんどは坑内の電燈利用として建設された發電所のため、モーターを動かすことを主とはしていなかったようです。
以下に詳細を書いて終わるね☆

~詳細~
名称    久根鉱山受電所

使用機器
芝浦製作所 Δ-Δ結線法 常時1125kVA 予備375kVA
所有数 3台常時 1台予備 
11kV→3.3kV 

今回はシリーズでしたが、次回からは元通りの単体での發電所紹介をしますのでお楽しみに☆
次回は岐阜の發電所にまた戻ります。

ご清聴有難うございました。
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