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録音装置の使い方

私の「ICレコーダー」の場合

2016-12-31


はじめに

2016年も最後の日になって,やっと「雑記帳」の次の記事をアップロードできたのですが,そんなことより,さてみなさん,合唱の練習のときに録音を録っていらっしゃいますか? 別に録音しなければダメ,というわけではないのですが,私の場合は結構,録音を活用しているので,参考までに私の場合のやり方を書いておきます.

きっかけ

カセット・レコーダーの写真
写真1 当初使っていたカセット・レコーダー

ICレコーダーの写真
写真2 2010年以降使い続けているICレコーダー
私は,2008年の第1回の枚方市民メサイア公演がきっかけで,長いことブランクのあった合唱活動を再開することとなりました. このとき,合唱の練習に活用しようと,家にあった携帯型のカセットテープ・レコーダー(写真1)を引っ張り出して,練習を録音し始めました. 「携帯型」とはいいながら,わりと大きなスピーカーがついていますし,AM/FM チューナーもついています. 2001年にこれを買ったときの主目的は,NHK ラジオの語学番組を録音して,語学の勉強に使うためでした. 当時すでに IC レコーダーはありましたが,まだ少々高かったし,カセット・レコーダーがかなり安かったので,こちらを買ったと記憶しています.

しかし合唱の練習に使っていると,カセットテープでは使い勝手が悪いし,もはやICレコーダーの時代だったので,2010年にICレコーダー(SONY ICD-UX200)(写真2)を買いました, メモリ容量が2GBと少ない安いモデルを選んで,実売価格が¥7560でした. 現在も,これを使っています. メモリ容量がもっと多いモデルもあったのですが,当然値段も高いので,「入り切らなくなったらデータをパソコンに移せばいい」という考えかたで安い機種を選びました. いまはメモリも安くなっていますし,予算の問題がないのならもっと容量の多いものを購入されるほうがなにかと便利だと思います. (もっとも,メモリ容量というのは,あればあるだけ使い切ってしまうものかもしれませんが….(^_^;

自分の歌声を録音する

よく合唱練習のときに,練習会場の前の方の指導の先生のそばに録音装置を録音状態のまま起きっぱなしにするかたがいらっしゃいます. あるいは自分の横の空いた席に録音装置をおいて,やはり録音しっぱなしにしておく,という場合も多いでしょう.

でも,私はそういう録音のやり方はしていません. あくまで「自分の歌声」を録音してあとで「自分の歌」を確認するための録音です. というわけなので,自分の声をちゃんと録音できるように,胸元にピンマイクをつけて録音しています. (このピンマイクは,さきの携帯型カセット・レコーダーに付属していたステレオ・マイクで,ICレコーダーになっても,このマイクだけは使い続けています.)

聞き直してよかった

自分の声を録音して聞き直した「成果」は,大きかったです. それまで気づいていなかったのですが,「声を張り上げすぎていて音程が不安定になっている」のがすぐに分かりました. 歌っているときは気持ちよく大きな声を出しているのですが,録音された歌声を聞いてみると,音程が合っていないのです. 以来,調子に乗って声を出しすぎないように,音程に気をつけて丁寧に歌うように心がけています. ほんと,自分の声を録音して聞き直したおかげで,音程にしろ声質にしろ,だいぶましになったと思います.

合唱の練習で近くのひとの声を聴いていると,がなっていて品のない声になっているかた,声そのものはよいのですが,なぜか歌い始め,声の出し始めの音程が不安定なかた,といった具合に,ひとそれぞれの特徴に気づくことがあります. それと同時に,「自分の声を録音して聴けばすぐ気づくのに……」と残念に思うときがあります. 「時間をかけないとなかなか良い発声ができない」場合もあるでしょうが,いっぽうで,「歌っているときには気づきにくいが,録音して聞き直せばすぐ気づいて直せる」ものもあると思います. そういう意味で,やはり録音装置はうまく活用したいものです.

ピンマイク使用に関しての Tips

自分の声を録音するにはピンマイクは必須ですね. そして,このピンマイクの「位置」というのが,実は微妙なのです.

自分の声を確認するのですから,当然自分の声ははっきりと録音されていないといけません. しかし,自分が周りにあわせてちゃんと歌えているのかを確認するには,周りの音もそれなりに入っている必要があります. 自分の声が大きすぎても小さすぎても,具合が悪いのです.

そこで,「ピンマイク位置の調整」という「録音技術(?)」が大切になってきます. たとえば,メセナ枚方会館の視聴覚室のように天井の低い比較的狭い部屋ですと,周りの音もよく跳ね返って聞こえてくるので,ピンマイクの位置は自分の口に近い胸元でちょうどよいです. しかし,大ホールの客席で歌う練習の場合,音は散ってしまい周りの音はあまり跳ね返ってきません. こういう広い環境において胸元のピンマイクで録音すると,自分の声ばかりが大きく録音されてしまいます. そこで,大ホールの練習のときは,ピンマイクをへそとか腰のあたりにまで下げます. これで自分の声が小さくなるので,周りの音とちょうどよいバランスになります. ただ,気をつけないといけないのは,となりに声の大きな人がいるとその人の声が結構大きく録音されて,自分自身の声が聞こえにくくなってしまう,ということです. 自分の口からマイクまでの距離を遠くしたために,隣の人の口からマイクまでの距離との差が,相対的に小さくなってしまうからです. このあたりの音のバランス調整が,悩ましいところです.

上のように、ピンマイクの位置を上げたり下げたりして音のバランスを取っているので,服装は基本ボタンダウンの服になります.というのも,私の持っているピンマイクは簡単なクリップ状のもので挟んで留めるようになっているので,ボタンダウンだとマイク上下位置を調整しやすいのです.もし服装が,Tシャツやプルオーバーのトレーナーなど,し前が「のっぺり」とした服だと,マイクをうまく留められるのが襟元や裾といった開口部だけになってしまいます.

録音の開始/終了

私の場合,練習時間中は録音しっぱなしにするのではなく,結構頻繁に録音の開始/停止を繰り返しています. 自分の歌声を確認するのが主目的ですから,自分が歌っていない箇所は録音の必要性は低くなるので,録音を止めてしまう場合も結構あります. 逆に,歌(メロディーや歌詞)を覚えるために録音しているかたにとってはあまり重要ではない発声練習のところも録音して,あとで聞き直したりもしています.

それから,録音したものを,後日そのままダラダラと聞き流しているだけではありません. 聞き直しながら不要な部分をカットしたり,一つの録音ファイルだったのを,練習の切れ目ごとに複数のファイルに切り分けたりしています. (この「ファイル分割」操作は,私のICレコーダーではレコーダー単体で簡単にできます.たぶん他社の製品でもこの程度の操作はできるのではと思います.) そうして,もう聞き返す必要はない,と思ったものはどんどん削除し,まだ残しておいて聞き直したい,と思うファイルは残しておきます.

こういうやりかたなので,結団して間もない夏頃の練習では曲の部分部分を練習しているので,ある曲のある部分の録音,といった具合に,結構こまぎれのファイルができてきます. これらの録音は,「短期保存」なので何度か聴くとどんどん削除していきます. そして本番近くになると,1曲通しで歌った録音が多くなります. そして,とくに自分なりにうまく歌えたと思える録音が「長期保存」として残る,という感じです.

長年こんな「録音」を続けていて,状態の良い録音,うまく歌えている録音を「長期保存」しているので,私のICレコーダーの中には,パート別練習素材みたいな感じの「録音データ」もあります. なにしろ合唱団全員が本番オーケストラの演奏で本番通りに各曲を歌っており,私の歌声がそれなりに大きめに録音されたデータなわけですから……. もっとも,これは私が個人練習用に録音したものですし,所詮,私のレベルの歌ですから,ほかのかたの練習用に公開する予定はないですけど…….

録音装置

どんな録音装置がよいのか? ということになりますと,いまの現在の状況だと,ICレコーダーが最適かと思います. スマホを使うのもひとつの方法ですが,録音/再生専用装置であるICレコーダーだといろいろな録音/再生に関するボタンがついているので,なにかと使い勝手がよいと思います それにスマホを使うと,ただでさえ早いバッテリーの消耗がますます早くなるはずです. とはいえ「あれこれ携帯機器を持つのは煩わしい.スマホひとつですべてを完結したい」というかたもいらっしゃるでしょうから,最終的な判断は,それぞれのかたの判断にお任せいたします.

それから録音装置の音質とか感度とかの調整ですが,装置によって設定方法や「クセ」が違ってくるでしょうから,これは各機器で最適な設定をご自身で見つけだしていただくしかないと思います. とはいえ,参考までに私の設定を書いておきます. SONY 製品だったら,別機種でも似たような設定ではないかと想像します.

「録音モード」は次の5種類があって,私は「STSP」を選んでいます.

録音モード
  1. ST(ステレオ高感度モード 44.1kHz/192kbps)
  2. STSP(ステレオ標準モード 44.1kHz/128kbps)
  3. STLP(ステレオ長時間モード 22.05/48kbps)
  4. SP(モノラル標準モード 44.1kHz/32kbps)
  5. LP(モノラル長時間モード 11.025kHz/8.1kbps)

当初,「自分の歌声の確認」さえできればよいので,長時間録音のできるモノラルでいいかと思ったのですが,STSP 以上の音質でないと音が割れてだめでした. 実は STSP の設定で行くことに最終的に決めるまでは,マイクの性能が低いのでうまく録音できないのかいろいろ調べたり,メーカーと何度かメールのやりとりするなど,結構「手間」がかかりました.

「マイク感度」は次の3種類があって,私は「口述」を選んでいます.

マイク感度
  1. 高感度
  2. 会議
  3. 口述

「口述」というのは口元にマイクを持ってきて録音する場合を想定した設定です.ですので,最初「会議」の設定にしたのですが,歌の練習の場合,会議の「会話」の音量に比べて周りの音量は十分に大きいみたいで,一番「低感度」の設定のほうがよかったです.

余談

「ICレコーダー」という呼び方は和製英語です. 電子機器,コンピューター関連の用語には英語からの言葉が多いのですが,結構和製英語がありますね. ちなみに「ICレコーダー」は英語では「Digital Voice Recorder」といいます.

練習録音以外の使い方

最初のほうにあげたICレコーダーの写真では,USB コネクタを出した状態にしています. つまりパソコンにつなぐことができるわけです. パソコンにつないでしまえば,あとはUSBメモリと同じ感じで,ICレコーダー内のファイルが見えて,パソコンとの間で相互にファイルのやりとりができます. ということなので,私は,オーディオCDの内容やYouTubeなどのデータを MP3 に変換してICレコーダーに保存し,持ち歩いて聴いたりもしています. 細かいやり方を説明すると長くなるのでここでは書かないでおきます.必要なかたは各自,操作説明書やネットなどで調べてください. 関連情報はそこらじゅうにあるはずです.

ICレコーダーは「USB コネクタを介してパソコンとつなぐことができる」というより「パソコンとつないで使うことを前提としている」といったほうがよいくらいです. 一部には,USB コネクタがついていなくて「ICレコーダー単体で使う」ことを想定した製品もあります. パソコンをお持ちでない方の場合は,こちらの製品を選んだほうがよいとは思いますが,今の時代,せっかくのデジタル機器をパソコンと連携させない,というのはちょっと「特殊」な使い方のように感じられます. パソコンにつなぐことで,ICレコーダー内のファイル名を分かりやすい名前に変更したり,いくつかフォルダを作ってフォルダに振り分けたり,という操作もでき,録音データの使い方が飛躍的に広がります. ですから,パソコンと組み合わせて,うまく使いこなされることを期待します.


Signature of Grotle