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「メサイア」いろいろ

変わり種(?)「メサイア」の数々

2017-01-09

はじめに

ヘンデルの「メサイア」といっても,いろいろあります. 私たち「枚方市民メサイア合唱団」は「ベーレンライタ―版」の楽譜を使っていますが,このほかにもいろいろな「版」の楽譜があります. 詳しくは 日本ヘンデル協会 - 『メサイア』情報局 のウェブページなどをご参照ください.

しかし私がここで書こうとしているのは,こうした「楽譜の版」の違いについてではなく,YouTube などで見つけた,「変わり種」の演奏/公演の数々です. 私が短期間に調べてここに紹介する演奏以外にも,もっと興味深いものがあるとは思いますが,とりえあずは私の目についたものを以下にご紹介しておきます.

舞台装置のあるオラトリオ

https://youtu.be/3LsZpitl-cI
George F. Handel - Messiah - Staged version [complete]


ヘンデルのメサイアは,楽曲の種類で言うなら「オラトリオ」です.で,「オラトリオ」ってなに? となるのですが,ウィキペディアの説明を引用させていただくと,下のような曲のことです.
典型的なオラトリオは、次の特徴を持つ。
  • 以下の点でオペラと類似するが、演技はなく、大道具、小道具、衣装などは用いない。
    • 声楽(独唱(群)・合唱)、オーケストラによって演奏される。
    • 歌詞に物語性があり、全体として叙事的である。
    • 単独の楽曲ではなく、いくつかの曲から構成される、大規模な曲である。
    • レチタティーヴォ、アッコンパニャート、ダ・カーポ・アリア、合唱からなる(まれに二重唱)。
  • 宗教的(キリスト教的)な題材である。
簡単にいってしまえば,「オラトリオ」というのは「舞台装置のないオペラ」です.ところが,上の YouTube のページにある「メサイア」は「舞台装置を付けたオラトリオ」(つまり「オペラ」?)となっています.

興味深いのは,オペラ化するにあたって,単に2000年前のキリストの生涯を演じるのではなく,舞台設定を「現代」にしているということです. 冒頭の Sinfony に続いて「葬式」のシーンに入るのを最初に観たとき,「えっ? なんでお葬式のシーンから入るの?」と思ったのですが,歌詞の日本語訳と突き合わせてじっくり観続けていると,それなりに歌のストーリーに合わせたシーンにはなっているのですね. でもそれにしても,大胆な試み&脚色です.

ついでに書き加えますと,通常のメサイア公演ではあまり聴くことのない,カウンター・テナーやボーイ・ソプラノのソロを聴くことができるのもいいですね.

古楽器で演奏

以下,当時の楽器(そのもの? 複製品?)による「メサイア」をいくつかご紹介します.

https://youtu.be/b4tS3UQ082Q
Handel - Messiah HWV 56 - Ouverture / Cuore Barocco *Baroque instruments*


https://youtu.be/-nZpe32M-EI
Handel - Messiah - Stephen Cleobury 1993 (New upload, Full HD 1080p)


上の動画のコメントには明記されていませんが,作曲当時の「古楽器(period instruments)」を使ってますね. 木管を見ると明らかにそんな感じですから……. それから,コーラスに女性がいなくて,ボーイソプラノのコーラスが聴けるのも興味深いです.

古楽器による演奏動画はほかにもあるので,さらに調べてみたいかたはネット検索してください. ところで日本語での「古楽器」は,英語では「peroid instruments」とか「original instruments」という言い方をします. ネット検索をするときのご参考までに…….

https://youtu.be/SSv5TJHxAzA
Part 1 HANDEL MESSIAH on period instruments Westchester Oratorio Society Benjamin Niemczyk

ボップ調「メサイア」

https://youtu.be/glsVgO4OY1Y
Händel Meets Pop with Messias


ずいぶんと「ポップ」なメサイアですね. 「ポップ調」というより「ゴスペル調」? なお,歌詞はドイツ語です.

下の2つは,上よりもさらに「ロック」っぽくなっています. 2つとも1曲ずつの動画ですが,同じ公演でメサイアのほかの曲を歌っている動画も YouTube にアップロードされていますから,ご興味がありましたらそちらも観てみてください.

https://youtu.be/gIpXEVuiDDU
"Hallelujah" | Handel's Messiah Rocks


https://youtu.be/tlfStMEefjs
Messiah Rocks - A Child Is Borns

エスペラント版



こちらは動画はなし,音とスチル写真だけです.

メサイアの歌詞の言語はもともと英語で,ドイツ語バージョンもわりと耳にします. (もちろん日本語バージョンもあります.) ところがこれはなんとエスペラントなんですね. ハンガリーの文化相がサポートした「ブダペスト春の祭典」(1987年)における中心的なプログラムとしてのメサイア公演です.

このウェブページには再生ボタン(右向き三角印)がいくつもありますが,一番最初の“Kompleta Mesio-oratorio en Esperanto” と書かれたところ再生ボタンをクリックすると,このコンサートの全曲が聴けます.あとの再生ボタンは各曲ごとの再生です. エスペラントは耳で聞いた感じでは,イタリア語やスペイン語に近い響きを持っているのですが,さて聞きなれた英語版メサイアと比べていかが? (エスペラントで書かれたウェブページ文章の意味が気になるかたは Google 翻訳をしてみてください.翻訳の質は低いですが Google 翻訳はエスペラントに対応しています.なお,日本語に訳するより英語訳のほうが質はよいです.)


Signature of Grotle