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統計数理研究所 数学協働プログラム ワークショップ (社会創造数学研究センターとの共同開催)
大自由度分子系における化学反応機序の理解と制御

開催日時:2015/10/31 ~ 2015/11/01
開催場所:北海道大学理学部3号館202号室

運営責任者:寺本 央、小松崎民樹

趣旨・目的:「数学が好きならば、私のところで化学をやらせなさい」。高校時代の福井謙一の進路について、父親は遠い親戚である喜多源逸に相談した。息子が数学が好きなこと、ドイツ語ができることを告げると、当時、京都帝国大学工学部工業化学科の教授であった喜多は、冒頭のような一見矛盾するようにも思える答えを口にしたのである。それが、福井のノーベル賞への出発点となった(決定版 感動する化学、東京図書)。例えば、Wigner が遷移状態理論の動力学的定式化と変分原理による反応分断面の決定法を1935 年に提唱した(E.Wigner, Trans. Faraday Soc. 34, 29 (1938); J. Chem. Phys. 5, 720 (1937))が、実際の化学反応系において標準型理論によりその組織的な構成が成されるようになったのは1990 年半ばの小松崎らの仕事を待たねばならなかった(T. Komatsuzaki and M. Nagaoka, J. Chem. Phys. 105,10838 (1996))。標準型理論自体は1900 年初頭から、その理論の核となる法双曲的不変多様体は1960 年ごろから知られていたにもかかわらずである。他にも数学以外の他分野には敷居が高いが、他分野の発展にとって重要な鍵となる数学概念が眠っているかもしれず、そのような数学概念を発掘し、数学と化学双方を発展を加速させることが本ワークショップの目的である。このような数学概念の内、本ワークショップでは、

・ 力学系理論(複素力学系、ランダム力学系、周期軌道展開)
・ 関数解析(一般化スペクトル理論、準古典解析)
・ 時系列解析(一般化ランジュバン方程式または確率微分方程式によるモデル化、ウェーブレット解析、トポロジーに着目した解析)
・ 応用特異点論

に注目し、量子化学と数学的手法を組み合わせることにより大自由度分子系における化学反応の理解と制御を目指す。

    一日目(10月31日)にワークショップと同じ建物の5階コモンスペースと4階ディスカッションルームにて懇親会兼ポスターセッションを開催予定です。参加費は4,000円前後になるのではないかと思われます。招待講演者の皆様には参加をお願いしておりますが、一般参加も歓迎いたしますので、参加されたい方は、事前に寺本 央(teramoto@es.hokudai.ac.jp)まで、ご連絡くださいますようにお願いいたします。
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