準備研究の方法

準備:「ママの声」アンケート用紙(日本語版Listening to Mothers調査票)の開発:2008-2011年
  1. 文献検討:妊娠・出産・育児・就労について過去の文献を検討(英語・日本語)。
  2. 日本語への翻訳:翻訳 3 名の翻訳家が原版Listening to Mothers質問票の翻訳を独立でおこない、比較し、相違点を話し合い解決しました。(翻訳協力者:遠藤久美恵様、千原泉様、小貫大輔様)
  3. 専門家による評価
    日本の産科医・助産師・看護師・母子保健担当保健師(計
    20 名)により、翻訳版アンケート用紙を評価していただきました。
    アメリカの原版開発者(Dr. DeClercq、Dr. Sakala)に経過を報告し問
    題点と解決方法を話し合いました。フィードバックを元に、質問票を改良しました。
  4. 徹底的なプレテスト
    認知面接(Cognitive interviewing)により、
    日本の女性が躊躇したり不快になる可能性のあ
    る質問を避け、医学用語はわかりやすく言い換えました。いただいた意見を反映させ、数回の改訂を経て、できるだけ答えやすく、エラーとバイアスのないアンケート用紙をめざしました。
   前段階研究の情報
Kishi R, McElmurry BJ, Vonderheid S, Altfeld S, McFarlin B, Tashiro J. Japanese Translation and Cultural Adaptation of the Listening to Mothers II Questionnaire. J Perinat Educ. 2011 Winter;20(1): 14-27.
Kishi R, McElmurry BJ, Vonderheid S, Altfeld S, McFarlin B, Tashiro J. Japanese Women's Experiences from Pregnancy Through Early Postpartum Period. Health Care Women Int. 2010 Dec;32(1): 57-71.
Kishi R. Japanese Translation and Cultural Adaptation of the U.S. Listening to Mothers II Questionnaire. Doctoral Dissertation. University of Illinois at Chicago. 2009.
Kishi R. Listening to women's childbirth experiences. Child Research Net. 2009. リンク


今回の研究
 2009年4月-2011年3月

方法の計画

I. 研究デザイン
  1. 方法論研究(尺度開発)
  2. 記述的研究(介入なし、横断調査、後ろ向き、質と量のmixed method)

II. 研究対象条件
<妊娠・出産・産後早期編>
 日本の医療施設で1年以内に出産した女性
 研究参加の条件:産後1 年以内、20-45 歳、単胎出産、死産でないこと、日本
語が理解できること、過去5 年以内に精神疾患の診断がないこと、研究参加の意思があること
<産後・育児・就労編>
 日本の医療施設で2年以内に出産した女性
 研究参加の条件:産後2 年以内、20-45 歳、単胎出産、死産でないこと、日本
語が理解できること、過去5 年以内に精神疾患の診断がないこと、研究参加の意思があること


III. データ収集の方法
  1. 参加者をリクルート (妊娠・出産・産後早期編は1か月健診で研究参加を依頼。産後・育児・就労編はベビーマッサージ、アフタービクス等の各種産後クラスで研究参加を依頼。)
  2. 参加条件のスクリーニング
  3. インフォームドコンセント
  4. 回答をいただく質問票セットの決定
  5. アンケート用紙を使ったデータ収集(選択式の質問を自記式で回答していただく。回答を読んだ専用インタビュアーによる電話インタビューも。)
  6. 謝礼をお渡しする

IV. 倫理的配慮
    本研究は、甲南女子大学倫理委員会と研究協力施設による審査を経ました。

個人情報の保護について、最大限の努力をします。
データは個人が特定されないよう匿名化
した状態で保存・管理します(デジタルデータはパスワードで保護、他は鍵付きの引き出しに保管)。
あなたのお名前の代わりに、ID番号のみを使って匿名化します。インフォームドコンセント用紙へのサインを含む、あなたの
お名前・住所などの個人情報は、匿名化されたデータとは別にして鍵付きの引き出しで保管し、謝礼のお渡しが完了した時点で破棄します。分析を終えた時点で、
すべてのデータの原本を破棄・消去します。個人情報を他の組織にお渡しすることは一切ありません。
インタビューの時間や場所は、プライバシーに配慮して決められ
ます。
データ収集・入力にかかわる協力者にはベル
モントリポートの原則に基づき事前に守秘義務について研究倫理教育をおこない、誓約書にサインをしています。研究中も継続的に監視・指導します。よって、
本研究にかかわる研究者は、研究で知り得た個人情報を口外することはありません。
研究のデータや結果は、研究の目的以外に用いることはありません。
データ収集をおこなう医療機関のスタッフや、他の協力施設が本研究の生データにアクセスすることはありません。
本研究が学会や本ホームページなどで発表される場合には、公表する結果は統計処理や分析を行った後のもので、個人が特定できる情報は含まれません。

研究参加を強制することはありません
研究に先立ち、手続きについて説明
し、インフォームドコンセント(説明に基づいた同意)を経ます。
研究参加は自由意志によります。
答え
たくない質問には答えなくてかまいません。いつでも研究参加を中止できます。研究参加の有無や参加中に生じる状況は研究実施
主体機関との関係にまったく影響しません。


V. データ分析
  • 質問紙改良のためのデータ分析(認知心理学の枠組みを使用)
  • 量的データの分析(統計ソフトSPSSを使用)
  • 質的データの分析(内容分析)

VI. 発表


方法の結果

VII. 参加者の数・回収率
<妊娠・出産・産後早期編> 220名 回収率58.6%(簡易サンプリングによる参加者15名を除く*
<産後・育児・就労編> 130名 回収率69%(簡易サンプリングによる参加者19名を除く*
注*:簡易サンプリングでも、対象条件を満たしアクセスのある女性全員に声をかけていただくよう、すべてのリクルートで強調しました。


VIII. データ収集期間
<妊娠・出産・産後早期編> 201010月~20113
<産後・育児・就労編> 20111月~20113


IX. データ収集サイト
妊娠・出産・産後早期編>

<産後・育児・就労編>


X. 回答時の産後月数

<妊娠・出産・産後早期編>

<産後・育児・就労編>

XI. 電話インタビュー