OpenOffice.orgで行こう!

OpenOffice.orgの概説と導入法
~自由で無償のオフィススイート、OpenOffice.org~

OpenOffice.orgとは

  • OpenOffice.orgの長所
まずは、OpenOffice.org(OOo)とMicrosoft Office(MSO)、MSO互換アプリケーションを比較した以下の表をご覧ください。

   OpenOffice.org  Microsoft Office
 市販のMSO互換スイート
 対応OS  殆どのPC用OSに対応!  Windows,MacOSのみ  殆どの場合Windowsのみ
 対応アーキテクチャ  殆どのアーキテクチャに対応!  x86のみ  x86のみ
 価格  無償!(有償サポートもあり)
 55,883円 (2007,Professional) 数千~数万円

 この表からわかるとおり、 Microsoft Office やそれに互換したオフィススイートは限られた環境でしか動作しないのに対し、 OpenOffice.org はあらゆる PC用OS、アーキテクチャで利用することが可能です。最近、一般的なPC(x86マシン)のCPUと互換性のない ARM アーキテクチャの CPU を採用したモバイルマシンが相次いで発売されていますが、UbuntuなどのPC向けLinuxディストロを搭載してさえいえば、そういったマシンでも OpenOffice.org を利用できるのです(ただし、OpenOffice.orgは複雑なソフトウェアですので、Androidのようなモバイル用OSに移植することはできておらず、モバイルOS上では利用することができません)
しかも、広告なども一切含まれていないフル機能のソフトウェア本体を無料で手に入れることができます。
また、後述のようにソフトウェアのソースコードが公開されているので、ソフトウェアのうち必ずしも必要でない部分を削ってモバイルPCでの利用に特化した軽量オフィススイートや、特定の利用者層専用にカスタマイズされたオフィススイート(例:視覚障碍者向けなど)を作ることも可能であり、既にそういったものがいくつも公開されています。
  • OpenOffice.orgの立場
 OpenOffice.org は「オープンソースソフトウェア(OSS)」という開発形態をとっています。
これは、「ソースコード(プログラムの元)」を無償公開し、利用者が自分たちの手で育てていくという形式です。ソフトウェアの仕様などを企業に管理されることがないので、本当に必要なものを作り出すことが可能です。OpenOffice.org の場合は 米 Oracle America 社(2010年 Sun Microsystems 社を吸収合併)の援助と先導のもと開発されていますが、開発自体は利用者コミュニティによってなされています。
  また、OpenOffice.org の大きな特徴として「高い独自性」があります。
OpenOffice.org のMicrosoft Officeへ対する互換性は高いのですが、OpenOffice.org プロジェクトの目標は、単なる Microsoft Office の互換品の提供ではないのです。OpenOffice.org は「Microsoft Office 互換スイート」と紹介されることも多いですが、実際には、Microsoft Office に追従するのに終始するのではなく、独自に開発した技術やデザインを積極的に利用しています。OpenOffice.org は、Microsoft Office を超えることはもちろん、本当に使いやすいオフィススイートを作ることを目標としたプロジェクトなのです。
  • 技術的中立
 Microsoft Office などのプロプライエタリ(ソースコードなどの情報を非公開としている)ソフトウェアでは、そのソフトを利用することはそのソフトの開発元に依存することとなり、技術的な中立性や安全性を確保できない、という問題もあります。
これは特に企業での利用において大きな問題であり、Microsoft Office から OpenOffice.org へと乗り換える企業が増えつつある理由ともなっています。
  • ODFの普及がもたらすもの
 OpenOffice.org の標準ファイル形式「ODF」は仕様についての情報は完全に公開されていますので、既存のオフィススイートベンダは製品を ODF に簡単に対応させることができ、完全な互換性を持たせることができます。現在、Microsoft Office のファイル形式へ完全に互換させることに成功したベンダはありませんが、ODF ならそれが容易に実現できるのです。ODF が標準のファイル形式として利用されるということは、横並びの低質なオフィススイートを駆逐するとともに、高付加価値なプロプライエタリオフィススイートを提供しているベンダの製品の価値を高める働きも持ち、ユーザにとっても(優良な製品を提供している)ベンダにとっても有益であるという、まさに win-win の結果をもたらすのです。


インストールするには

 OpenOffice.org は非常に簡単にインストールすることができます。
この項では、2011年4月1日現在の最新バージョン「OpenOffice.org 3.3.0」を例に、Windows、Linux へ OpenOffice.org をインストールする方法を紹介しています。


Windowsの場合

1.ダウンロード
OpenOffice.org日本プロジェクト公式サイトから、「Windows 用 JRE 付属」をダウンロードしてください。
JRE とは「Java Runtime Enviroment (Java 実行環境)」の略で、OpenOffice.org を利用するために必要となるソフトウェアです。
JRE を既に別途インストールしている人向けに、JRE なしのパッケージも用意されています。

ダウンロードしてよいか確認するダイアログが現れた場合、適切なボタン(「ファイルを保存」など)を押してダウンロードを許可してください。


2. インストール
2-1 前準備
まず、ダウンロードしたインストーラのアイコンをダブルクリックして、インストーラを起動します。
その際、以下のような確認ダイアログが現れます(Windows XP の場合。Vista や 7 では表示が違います)。
これは、インターネットからダウンロードされたソフトウェアには悪意のあるプログラム(ウイルス、ワーム、スパイウェアなど)が混入している可能性もあるため、念のために注意を呼びかけているものです。
OpenOffice.org はオープンソースソフトウェアであり、悪意のあるプログラムが混入することのないよう常に監視されています。安心して実行を許可してください。

インストーラが起動するとこのような画面が表示されます。「次へ」ボタンを押すと次の画面に移ります。
インストールを中断したい場合は「キャンセル」を押してください。

「解凍したファイルを保存するフォルダ」の選択を求められますが、これはあくまでもインストール作業のために一時的に必要となるファイルであり、OpenOffice.org 本体ではないので、適当なところ(特に理由がなければデフォルト)を選択してかまいません。これらのファイルはインストール後に削除することができます。

解凍が開始します。解凍が完了すると、実際のインストール作業が始まります。


2-2 各種設定
「次へ」をクリックします。

上段のテキストボックスから「ユーザ名」と「所属」を設定することができます。これは主に企業ユーザ向けの機能で、個人での利用であれば特に入力の必要はありません。なお、ここで入力した情報はこの OpenOffice.org で作成されたファイルのメタデータに自動添付されるのでご注意ください。
下段のラジオボタンからは、OpenOffice.org を利用できる人の範囲を設定できます。
「このコンピュータを使用するすべてのユーザ(A)」を選択すると、そのコンピュータにあるすべてのアカウントから OpenOffice.org を利用することができるようになります。あなた以外の人があなたのコンピュータを共用していない場合、あるいはあなたのコンピュータに OpenOffice.org 以外のオフィススイートが何もインストールされていない場合はこのオプションを選択するべきです。
「[ユーザ名] のみ(M)」を選択すると、[ユーザ名]のユーザのみが OpenOffice.org を利用できるようになります。同じコンピュータを利用する人が他のオフィススイート(Just Suites,MSOffice など)を利用している場合はこのオプションを選択してください。

インストールするコンポーネントを選択できます。普通は「通常(T)」を選択すれば問題ありません。
コンポーネントを減らしてディスク容量を極限まで切り詰めたい場合、あるいは逆に別の言語のサポートを追加したい場合等には「カスタム(S)」を選択してください。「通常(T)」の説明文が妙なことになってるけど気にせずに......

「インストール(I)」を押すとインストールが始まります。
「デスクトップ上にスタートリンクを作成」にチェックを入れると、インストールの際にデスクトップにショートカットが自動生成されます。

2-3 インストール
インストールには数分~数十分ほどかかります。インストールの進行中にも別の作業をすることができます。


3.完了!
無事にインストールが完了しました。「完了(F)」を押すとインストーラが終了します。
インストーラは削除してしまってかまいません。

  • Linux/UNIXの場合
殆どのディストリビューションにおいて、OpenOffice.org のバイナリはレポジトリに登録済みです。
(実際には、これらのバイナリは「Go-oo」という派生製品あることが殆どですが、実現できることは同じです)
以下に、パッケージ管理システムにAPTを採用している場合とYUMを採用している場合のコマンド例を示します。
コンソールより、ルート権限から実行してください。
 APT  # apt-get update
 # apt-get install openoffice.org
 YUM  # yum check-update
 # yum install openoffice.org
そのほかの独自システムを利用している場合は、そのディストリビューションのヘルプ文書やフォーラムを参照してください。

レポジトリにあるパッケージが古く、別途に最新版をインストールしたい場合は OpenOffice.org からダウンロードできる DEBファイル/RPMファイルを利用します。ただし、システムによる自動アップデートの対象外となってしまうため、定期的な手動アンインストール・最新版インストールの作業が必要となります。


基本操作を学ぶには

 逐次的に個々の操作テクニックを調べるのには、OOo標準のヘルプがとても役に立ちますが、ひとまず操作体系に慣れるために「参考書」のようなものが必要となる場合もあるでしょう。
 OpenOffioce.org日本ユーザー会 ドキュメントプロジェクト では、そういったニーズにも対応できる様々なドキュメントを用意しており、「オープンオフィス3 始める人のページ」では初心者向けの基本操作情報が集められています。
また、最近ではOOoの操作説明書籍も増えてきており、ネット通販や大きな書店などで手に入れることができます。

(09/10/24)
(最終:11/3/31)
Comments