『東急不動産だまし売り裁判』の躍動感

林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は、消費者の権利確立を希求する理想主義を信奉しながら、悪徳不動産業者が跋扈する現実を度外視しない現実主義を保持している。目の前にある悲惨な現実を冷静に見る眼力を有しながら、現実を叩き壊そうという意思を有する。東急不動産工作員の攻撃にさらされながらも、悪徳不動産業者を告発する意思が萎えることはない。消費者を欺く悪徳不動産業者は風に吹かれる籾殻のように消え去るだけである。

『東急不動産だまし売り裁判』には躍動感がある。言葉の一つ一つを正確に使いながらも、自由に筆を躍らせた結果である。文章には書いた人の学識や性格、信念が表れる。告発本には武術と似た緊張感がある。『東急不動産だまし売り裁判』の執筆は武士が刀を構えることに匹敵する。その文章は流れる水であり、激流となって読者の心に流れ出す。話さなければ伝わらない真実があり、文字にして残さなければ消えてしまう善意がある。

マンション売買契約の取り消しを求める『東急不動産だまし売り裁判』の執念には驚かされる。その執念が悪徳不動産業者の拝金主義に汚染された日本社会を少しでも良いものにする力になる。世の中には諦めていい闘いもあれば決して諦めてはならない闘いもある。東急不動産だまし売り裁判は、より良い未来のための闘いである。『東急不動産だまし売り裁判』が日本社会に突き付けた課題から逃げてはならない。

『東急不動産だまし売り裁判』は危険な戦い


林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急リバブル東急不動産から不利益事実(隣地建て替えによる日照・通風阻害など)を隠して新築分譲マンションをだまし売りされた消費者の話である。日照がなくなったマンションは暗く寒い。林田力はブルブル震えながら、寒さに耐えることを余儀なくされた。林田力の唯一の失敗は東急不動産の分譲マンションを購入したことであり、東急不動産との契約取り消しによる売買代金返還が唯一の解決策であった。

悪徳不動産業者は話に話を積み重ね、ありもしない話を作り上げる。話で人をだますばかりか、殺すこともある。その頭には保身と金儲けしかない。目下の者を踏みにじり、目上の者には卑屈なまでに媚びへつらう。自己の利益のためならば人の命を虫けらのように軽んじる冷血漢であった。

林田力と東急不動産の対決は拳や剣を交わすことこそないものの、地上げブローカーや東急不動産工作員などが暗躍する危険な戦いであった。林田力は事実を積み重ねて、東急不動産のマンションだまし売りを明らかにする。真実は刃物のような鋭い知性によって抉り出される。『東急不動産だまし売り裁判』には見えないものを見通し、聞こえないものを聞きつける不思議な力がある。明日を予測し、昨日を考察する知恵もある。

東急不動産だまし売り裁判と公務災害認定裁判


静岡地裁(山崎勉裁判長)は2011年12月15日、自死された新人教員木村百合子教諭の公務災害を認定する判決を言い渡した。静岡県磐田市立小学校の新任教員で4年生担任の木村教諭(当時24歳)は2004年に焼身自死に追い込まれた。木村氏の遺族は公務災害と認めなかった「地方公務員災害補償基金」に対て処分取り消しを求めて静岡地裁に提訴した。

判決は「着任以降、公務で強いストレスにさらされ、適切な支援も受けられなかった」とする。「一人で対処しきれない状況だったのに、十分な支援があったとは到底認められない」として、自殺と公務との間に因果関係を認めた。一旦公務外認定となったケースを地裁で覆した判決は画期的である。行政の違法性をチェックする司法の本来の機能の発揮である。

遺族の弁護団は「教育現場では、教員の仕事が増え、若手の先生が苦しんでいるのに根性論で乗り切ろうとしている。今回の判決で少しでも改まってほしい」と話す(平塚雄太「磐田の小学教諭自殺:公務災害認定」毎日新聞2011年12月16日)。過労やパワハラなどではなく、公務そのものがストレスとなったことが自殺の原因と認めた点でも画期的な判決である(「新任教諭自殺は「公務災害」、基金決定取り消し」読売新聞2011年12月16日)。

この判決を言い渡した山崎裁判長は東急不動産だまし売り裁判でも消費者契約法第4条違反(不利益事実不告知)による不動産売買契約の取り消しを認めたリーディングケースを言い渡している。

これは東急不動産(販売代理・東急リバブル)が不利益事実を隠して東京都江東区の新築分譲マンションをだまし売りした裁判である(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)。東急不動産が隠した不利益事実は隣地建て替えによる日照・通風阻害、騒音などである。

判決は以下のように述べる。

「原告(マンション購入者)は、被告(東急不動産)による利益の告知がなされ、かつ、被告から本件マンション完成後すぐに北側隣地に3階建て建物が建築されるといった不利益な事実を故意に告げられなかった結果、本件マンション完成後すぐにその北側隣地に3階建ての建物が建築されることはないものと誤認し、被告に対し、本件売買契約の申込みの意思表示をしたものというべきである。」

この判決は『不動産取引判例百選第3版』(安永正昭、鎌田薫、山野目章夫編)で、不利益事実不告知で契約の取消しが認容された例として言及されていまる(今西康人「マンション販売における不動産業者の告知義務」31頁)。

山崎裁判長は証人尋問での補充尋問でも、不利益事実不告知を正当化する東急不動産業員に対して以下のように追及した。

「そんな不動産買うわけない。隣に家が建つんだなんて事前に言ったら、値引きしろなり、そんなもの要らないといって売れなくなるからでしょう」(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年、70頁)

「誤解を招くってどういう意味。それは会社の方が誤解を招くよ。誤解なんて招いたって情報をいっぱいもらって、それは買い手が判断することでしょう。買い手が判断する情報を提供していないじゃないですか」(71頁)


東急不動産だまし売り裁判と桜桃


林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の読書メーター「この本を読んだ人はこんな本も読んでいます」欄に太宰治『桜桃』が登場した(2011年12月9日確認)。『東急不動産だまし売り裁判』は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者の裁判闘争を描くノンフィクションである。

これに対して『桜桃』は短編小説でジャンルは相違するが、事実に基づいた作品である。共に話が淡々と進行するために読みやすい。『東急不動産だまし売り裁判』はマンションだまし売りを正当化する悪徳不動産業者の虚勢を生々しく描き、『桜桃』は「子供よりも親が大事」と呟く父親の虚勢を直視する。
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