インターネットのガバナンス

このホームページ何に使おうかズット思案して、その間工事中でした。ブログとの使い分けにも悩んで、ここはインターネット関連情報で埋めようかなと考えてみたり・・・・
ところでラタキア知ってますか、タバコの燻製です。もともとは偶然ラクダの糞で燻したタバコの葉をパイプで吸ったら、これが何とも云えぬ美味。ブレンドタバコ愛好家にはラタキア派とペリク派に二分されています。ペリクはタバコの漬物、ネイティブアメリカンによって開発された製法だそうです。僕はラタキア派でダンヒル965を常用していますが、ラタキアとペリク両方をブレンドしたダンヒルナイトキャップも最高です、国内で流通していないのが残念です。
 
さて、本題のインターネットのガバナンスですが、これを紐解くのは一筋縄では行きませんでした。2007年頃の情報に基づいています。古かったり、誤っているところがあれば、ご指摘お願いします。
 

インターネットのガバナンス

1.標準化組織と運用組織

      IETFをコアとし、ISOCによって運営される標準化組織とICANNによって運営される運用組織がある。標準化に対す

      る圧力や権力の介入を防ぐため、標準化組織の構造は非常に複雑で、権限の分散、内部牽制な工夫が凝らされて

      いる。

  運用組織は、標準化組織が制定するRFCに準拠して運用を行う組織であり、ICANNを頂点とした単純な構造を採用

      している(公平性の監視のためオンブズマンを設置している)。

 

2.各組織の予算・財源

標準化組織

  標準化に係る費用は全てISOC(非営利法人)によって賄われている。収入の大半はIETFミーティングを含むイベント

     の参加費、その他ISOC会費、寄付などで、年間1,000万ドル弱の予算で運営されている。

 

運用組織

  同じく非営利法人のICANNの収入はドメインネームの登録管理費用が最大のもの、その他アドレス登録管などで、

     年間予算5,000万ドル弱となっている(FY08)。

     ドメインネームによる収入は増加の一途で、ICANNは現金資産豊富。

 

3.運用組織の概要

      ICANNのミッションはインターネットの各種の資源(識別子やパラメータ)について、関係団体との調整活を世界的 

      に行うことであり、関係団体からの選出を含む理事15名によって運営されている。ICANNはインターネットの運用に係

      るグローバルな合意の形成を目的として1998年に設立されたが、歴史経緯から、初期のインターネットの運用を担っ

      てきたIANAの機能を一部引き継いでいる。

 

ICANNの役割

 ①インターネットの三つの識別子(以下のa,b,c)の割当てを世界的に行うシステムの調整

       a:ドメイン名

       b:IPアドレスおよびAS番号

       c:プロトコルポート番号およびパラメータ番号(MIMEタイプ、バージョン番号など)

   DNSルートネームサーバ・システムの展開および運用の調整

   ③これらの技術的業務に関連するポリシー策定の調整

 

IANAの機能

   DNSルートおよび .int.arpaドメインの管理

   IPアドレス、AS番号のグローバルプールからのRIRへの割当て

   ③プロトコル番号体系の管理(標準化組織としての役割)

IANAは標準化組織の一機関としても組込まれている(IETFICANNの覚書に基づく)。

 

ICANNの構成

  添付 図1の通り。図1の下にある3つのOrganizationICANNとは独立した組織で、支援組織と呼ばれる。APNIC

      などの各地域のNICRIR)はASOのメンバーである。これらは理事会に対して勧告を行う。図1の中で支援組織以外

      のCommitteeGroupおよびLiaisonICANN内に設置され(メンバーはICANNの外部)、理事会に対して助言を与

      える。

     ・支援組織は前記の識別子に関連して、運用を手掛ける団体から構成される。
              Committeeでは、例えば、GACは各国政府の参加がオープンになっており、RSSACは世界に分散設置されて
                いる13 のルートネームサーバの運用に責任を持つ組織を含む団体がメンバーとなっている。

 

  理事会の構成

   以下の15名

        ICANN President/CEO       1名

        各支援組織から2名ずつ      計6名

        ICANN指名委員会(NomCom)選出の8名

 

                          NomComメンバーは内規の手続きで選出され(ICANN外部の関連組織のメンバー)、更にNomCom

                          理事(これも外部組織から)を選出する。        

 

ICANNの課題

       ・運用上の課題として大きいのは、現状、v6移行に伴う各種のコーディネーション。

       ICANN自身の改革、ICANNのような機関を国連の下に置くべきとの議論もあり(インターネットコミュニティ内では

         民間主導であるべきとの意見が強い)、各国政府との関係が課題:ロシア、中国などはICANNが米国政府の下にあ

         ると主張して参加を見送っている(IANAが.arpaドメインを管理していることが影響している模様、IANAを分離すべ

         きとの意見もある)。

 

4.標準化組織の概要

  標準化組織の内部では、標準化組織の全体をIコミュニティと称しており、以下を指し、ICANNは含まれない。

                 ISOCInternet Society

                 IAOCIETF Administrative Oversight Committee

                 IASAIETF Administrative Support Activity

                 IADAdministrative Director

                 IABInternet Architecture Board

                 IANAInternet Assigned Numbers AuthorityICANNの機能)

                 IETFInternet Engineering Task Force

                 IESGInternet Engineering Steering Group

                 IRTFInternet Research Task Force

                 IRSGInternet Research Steering Group

                 RFCエディタ(Request For Comments Editor

                 IETF事務局(IETF Secretariat

 

  標準化の中枢はIETFであり、IETFを個人参加の技術的ボランティア活動として純化するために支援組織とて、

     ISOCが設立された。標準化のプロセスに対して商業的意図、政治的意図などの混入を防ぐために、各組織の役割、相

     互の関係が厳格に規定されている。

 

ISOCの概要

      標準化に必要な資金・人材(管理スタッフ)を全て掌握し、理事会(Board Of Trustees;BOT)によって運営されるISOC

      の役割は、インターネット普及のためのイベント開催(IETFミーティングを含む)、教育、支援などであり、BOTは標準

      化プロセスには関与しない

ISOCは会員制組織であり、以下の会員種別がある。

    ・ISOCメンバー:BOTのこと

    ・ISOC支部:手続きに従って自由に設立可能なボランティア組織(国別に設立されているケースが多い)

    ・組織会員:会社、政府関係機関など会費負担に応じ6段階があり、BOT選出の投票権(段階に応じた投票権を持

             つ)が異なる

    ・標準化メンバー:標準化組織に参加する個人メンバー(ボランティア)

 

BOTの構成

BOTの任期は3年、連続2期まで就任可能、上記4種の会員組織からの指名または選挙による。

    ・BOTの指名による:5

    ・支部会員代表(選挙):3名(毎年1名改選)

    ・組織会員代表(選挙):6名(毎年2名改選)

    ・標準化メンバー代表(選挙):3名(毎年1名改選)

 

IAOCの概要

      ISOC内に設置された委員会で、IETFの標準化活動の支援(IASAが統括する)が有効性、効率性、透明性をもって

      成されているかを監督する。従って、IASAの機能・活動の監督、IADの指揮、予算の承認、職員の採用(或いは外部

      への委託)などを行う。標準化プロセスには関与しない。

 

IAOCの構成

8名の投票権を有するメンバーと投票権を持たないIETF事務局のディレクター1名で構成される。

   投票権を有するメンバーは以下の通り。

                  IETFによる指名:2IETF内で指名委員会メンバーを選出後、指名委員会が指名する)                             

                  IESGIABおよびBOTによる指名:各1名計3

                  IETF議長、IAB議長およびISOCプレジデント/CEO:計3IETF議長とはGeneralエリアのディレクター、   

                                                                                       Generalエリアとは特定のエリアに分類されないテーマを扱うエリア)

 

IASAの概要

ISOC内に設置された、活動部隊で標準化活動の支援活動が任務。予算管理、知財管理、契約管理などを行う。

 

IADの概要

IANAのフルタイムのスタッフ(事実上は、IASAのヘッド)。

 

IETF事務局の概要

IASAとの契約の下に在り、Executive Directorと若干のスタッフで構成され、以下の仕事を担当する。

    ・フェイス・ツー・フェイス ミーティングの調整

    ・IETF専用メーリングリストの運営

    ・インターネットドラフトの公式ディレクトリの維持・管理

    ・IETFウェブサイトの維持・管理

    ・IESGの補佐

 

IANAの概要

      標準化に必要とされるパラメータの中枢的な登録機関で、ポート番号、MIMEタイプ、バージョンなどの割当て、登録を

      行う。IANAはまた、これらの登録・割当て状況をオンライン且つ無償で公開しなければならない。IABの指名により、

      これ等の作業をIANAが担当している。

 
      ドメインネームおよびIPアドレスの登録・割当てはICANNの監督の下にIANAが担当しており、これらについては、標
      化組織としては全く関与していない。

 

RFCエディタの概要

      IESGと協働して、RFCとしてインターネットドラフトを編集し、形式を整えて発行する他、全てのRFC対して1つのリポ

      ジトリーを提供する。RFCは改訂されることは無く、変更を要する場合は、別のRFCが発行される。

 

      RFCエディタはIABが指名し監督する(現在、IANAの人間が担当しているが、役割としては独立している)。

 

IRTFおよびIRSGの概要

インターネットの技術的な課題の内、長期的な課題を検討する。ここで検討されたものが将来IETF/IESG検討課題
となる可能性がある。IRTFおよびIRSGは後述のIETFおよびIESGにそれぞれ対応しているが、短期的な標準には

影響がないため、独立性の維持などに関して、厳格なルールに則ってはいない模様。

 

       以下の3組織(IETFIESGIAB)が標準化とそのプロセスを支配するものである。

 

IETFの概要

      ボランティアによって構成され、参加は世界に開かれている(登録して、メーリングリストに載せてもらうのみ)。インター
      ネットの新しい標準仕様の開発に携わる主体。

 

      課題ごとにWGが置かれ、WGはエリア(ルーティング、トランスポート、セキュリティなど)に分類される。 特定のエリアに
      分類されないWGはジェネラルエリアに分類される。WGの新設・解散はIESGが決定し、新設についてIABの承認を
      要する(エリアの新設方法は不明)。

 

各エリアにはエリアディレクター(AD)が置かれる。ADIETFの指名委員会によって指名され、IABによって承認され者が務める。
 
       IETFの議長(特別な権限は無い)はジェネラルADGAD)が務める。GADIESGの議長でもあり、IABのメンバー
       でもある。

 

IESGの概要

      IESGは標準化のプロセスに責任を持ち、IETFの検討結果に基づいて、proposed standard draft standard

      → standardの遷移を承認する。

 
      IESGは全エリアのADIETF指名委員会が指名しIABが承認した者)で構成され、任期は2年(毎年半数改選)。

 

IABの概要

      インターネットの長期的課題に関心を払い、IETFのエリア間の調整(課題をどのエリアで検討すべきか)、新WGの必

      要性の吟味、IRTFの支援(ワークショップの開催)などを行う。標準化プロセス、標準化の内容などに異論がある場合

      は、WG議長→ADIESGIABでの決着を図り、IABの裁定は最終的なものとなる。この他、RFCエディタの指名・

      監督、IANAの任務の承認、他の標準化団体とIETFの連携の監督を行う。

 
      IABはメンバー12名、議長1名および事務局、リエゾンメンバーで構成され、メンバーおよび議長はIETF指名委員会
      が指名し、ISOCBOTが承認する。任期は2年(メンバーの半数は毎年改選)。

  

IETF指名委員会

      ADIESGメンバー)およびIABメンバー、議長の指名とリコールを行う。

 

      指名委員会の委員長はISOCPresident/CEOが指名するが投票権は無く、委員長はIコミュニティ内の自薦・他薦  

      の候補者の中から10名の委員(投票権を持つ)をランダムな方法で選ぶ(委員在任中は他の役職への立候補・就任

      は不可)。

 

      AD(即ちIESGメンバー)およびIABの空席(改選またはリコールによる)に対して、自薦・他薦の候補者から指名委員

      会内の投票により適任者が指名され、更にADの場合はIABIABの場合はISOCBOTの承認を得られた者がそ

      れぞれのメンバーとして決定する。承認を得られなかった場合は、指名委員会にて再度指名を実施する(承認されなか

      った人員分のみ)。

 

 

 

図1 ICANNの構成   出典 : ICANN ホームページ ( http://www.icann.org/ )

 

 

                                                    以上

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