不定期散発的進行物語

この物語は、筋書きも糞もありません。ただ単に先輩Fと合作で物語を適当なのりで作成してみようってだけです。奇数番号のストーリーは僕が書いて、続けて偶数番号のお話を先輩Fが書く、それをお互いのサイトで同時進行していくって按配です。っていっても、同時進行に本当になるのかどうかは謎だけどね。

因みに、事前の打ち合わせは、MSNメッセンジャーで8往復位の会話で終了。
本当に成り行き任せですので、期待しないでください。

(業務連絡)
先輩F様。
誠に勝手ながら、原稿はテキスト形式での作成をお願いいたします。んで、原稿が出来たら①こちらにメール配信⇒②自分のサイトにアップって感じでヨロシク。なお、フォント弄りはお好きになさって。僕は出来ませんけどね。

では、本題です。

タイトル「ツンデレラ」

■第一話

 タカシの職業は、王子である。世襲制の職業のため、生まれたその日から王子としての帝王学を学ぶ日々が続いている。今日に至るまで、数多の事柄を学んできた。学問、馬術、マナー、そしてダンスなど、一国の長として恥ずかしくないように、執事のパーカーの補佐の元、毎日をストイックに、そして誇り高く、気高く生きてきたつもりだ。

 因みに、タカシの得意科目は図画工作である。嫌いな科目は家庭科。日常生活を営むのが大の苦手だ。趣味はこれと言って無い。ただ、周りでちょっと小洒落たことやものを見かけると、さも自分のものだと言わんばかりに得意気に話してしまうのが、ちょっと困ったところであると執事のパーカーが同僚と飲んだ際に漏らしていた。それさえなければ、王子はとても素敵なセレブたりうるのに、と。これは多分、相当贔屓目にみているパーカーの言である。

 タカシは、もういい大人である。そろそろ身を固める時期に達している。そんなタカシをめぐって、毎夜毎夜繰り広げられる社交界の宴は、虎視眈々なセレブ女性の蠢くサイレント・ウォーである。タカシを付けねらう女豹の海を、タカシは持ち前のいい加減さと口八丁で泳ぎ渡る。タカシにとっては、毎日がエブリデイである。

 一方、タカシが日夜酒池肉林のパーティーを繰り広げている中、町には所謂庶民という階層の人間達も暮らしていた。そんな庶民の中で、セレブ家庭に奉公に出された女の子がいた。名はツンデレラという。ツンデレラは、幼い頃から奉公に出ており、そろそろ適齢期なのでいつかはこの虐げられた環境から抜け出し、一花咲かせてやろうと企む、実はかなりの野心家で有った。

 しかし、ツンデレラの奉公先と言うのが、こりゃまた結構な人間達がキャスティングされており、よってたかってツンデレラはいびられていると思っている。ツンデレラが特に何をしたと言うのではなく、何もしていないから苦言を呈したり(って、そりゃ当然だわな)、仕方が無いので掃除機でもかけるかと、四角い部屋に丸く掃除機を使うと、やれ隅が掃除できていないだの(これも当然だな)、兎に角五月蝿い。ツンデレラとしても、そろそろ我慢の限界だわと内心穏やかではない。

 ツンデレラの奉公先の家人達は、なるべくであればツンデレラを厚遇してやりたいと思っているが、なかなかどうして、ツンデレラはぐうたらである。厚遇しようも無い。なので、罰とばかりにツンデレラの住まう部屋を地下に追いやった。働かない奉公人をそれでも置いておくなんて、奉公先の人間は本当に情に厚い人たちなのだが、そんなことはツンデレラには関係ない。

 最近の彼女の目下の関心ごとは、まだ見ぬ旦那との甘い新婚生活と、その後に控えている倦怠期を抜けた先の熟年離婚と年金問題である。

(以下、先輩Fにて続く)

 

■第Ⅱ話

毎日がエブリディな生活に飽き飽きしたタカシは、ある日社交界の宴で王様ゲームをしている最中、ふと思った。

そうだ、山へ行こう。

タカシはマサカリを担ぎ、足柄山に向かった。


そのころツンデレラは狭く暗い地下室に追いやられるうちに、暗く狭い場所に妙な落ち着きを覚え引きこもるようになった。
これがツンデレラの運命を大きく左右するとは、この時誰も知るよしが無かった。


一方タカシは、直接自然に触れることにより、地球温暖化やエネルギー問題を考えるようになり、カーボンニュートラルの考えから、化石燃料を使用せず、調理および採暖には薪を使い、担いでいだマサカリで薪を割っていた。
ある日タカシは、貴重なエネルギー源の確保の為、柴刈りに出かけた・・・


ツンデレラは、暗く狭いところに引きこもりながら、ただ時代の流れに身を任せる生活を送っていた。
その時、ふと思った。

川の流れに身を任せたい

思い立った時の行動力に定評のあるツンデレラは、他の奉公人に桃形カプセルを用意させ、その中に自らが乗り込み足柄山の激流である足柄川でラフティングを開始した。

 

タカシが山に柴刈りに出ているとき、激流足柄川から巨大な桃が ドンブラコッコ、ドンペリコッコと流れてくるではないか?!
タカシは、環境ホルモンによる生態異常が足柄山にまで及んだか!?と心を痛めるも、天使の御尻のようなその艶やかな巨大桃に心を奪われ、家に持ち帰った。
そして、担いでいたマサカリでその桃を一刀両断!!
するとどうでしょう!!??
桃がパカっと割れ、桃の中から歯を食いしばり、マサカリを真剣白刃取りする女性が出てくるではありませんか!

(以下、裏もんどにて続く)

 

■第参話

 お互いの腕力は拮抗していた。いや、正確にはマサカリを上から振り下ろしているため、マサカリの重量分だけ、タカシのほうが有利なはずである。しかし尚も拮抗するマサカリの位置、お互いにこれまで培ってきた努力がある、プライドがある。まさに真剣勝負だ。

 タカシは全力を出しながらも、ふと脳裏にある種の疑問が湧いた。誰だろう、この女性は?何でいきなり桃から出てきて、マサカリ真剣白刃取りかな?そもそも、ここは脳天にマサカリ一直線で即死ってのが、この手のお話のセオリーでしょ?そこをどうして無視しちゃうかな、この娘は。

 タカシの中で、疑問が絶えない。仕方がないので、ここはひとつ聞いてみるか。面倒くさいけど。
「君は誰だい?」
「私の名前は、ヤスエ。ヤスエっていうの。ヨロシクね」
「そうか、ヤスエか。素敵な名前だね。僕はタカシって云うんだ。」
「そう、タカシね」

 こうして、二人は劇的な出会いを果たすのであった。とてもバイオレンスな出会いを果たした二人。しかも、忘れられがちだが腕っ節でいえばヤスエのほうがマサカリ分だけ若干有利な二人である。しかも、まだシチュエーションとしては真剣白刃取りをしている最中である。タカシ、ヤスエ両者共に譲らず。流石のヤスエも、腕がプルプルしてきた。

 ここでヤスエが取った行動は、左の中段回し蹴りだった。これがタカシのレバーにクリーンヒット。タカシはマサカリを落とし、崩れ落ちていく。よほどヤスエの左ミドルキックが強烈であったのであろう、もんどりうって転げ周り、タカシは自宅の土間から転落して裏の崖から転落してしまった。一瞬何が起こったのかわからないタカシ。しかし、本能的に何かにつかまろうとし、必死の抵抗をするも、努力実らず両腕と左足を骨折してしまう。意識が薄れ行く中、誰かがタカシを見下ろしている。タカシ危うし……

 ふとタカシが目を開けると、いつの間にかベッドに仰向けで寝せられていた。ここは何処だろう?いや、ここは自宅だ。自分の寝室だ。しかし、何故こんなに体中が痛いのだろう?

 すると、誰かが部屋に入ってきた。しかし、顔が良く見えない。
「あら、気付いたのね。無理しなくていいわ。もうちょっと休んでらっしゃい」
そう云うと、その人影から手が伸び、視界を塞がれてしまった。誰なんだろう?と言う疑問を思い浮かべつつ、またしてもタカシの意識は遠退いていった。

 通常の流れで云えば、この後のストーリー展開はスティーブン・キングの作品(ミザリー)の様なものと相場が決まっておりますが、そこはこれから一国の主にならんとするタカシの物語である。さまざまな紆余曲折を経て、ヤスエの恐怖の訪問介護から逃れるのであった。

 しかし、タカシの去り際の一言によって、ヤスエの心の中でタカシへの復讐心を激しく燃え滾らせる結果となったことは、また後ほど語られよう。

 さて、今のところあっさりと放置されておりますこの物語のもう一人の主人公でありますツンデレラでありますが、桃型カプセルにて激流下りに勤しんでおります。実は既に行程中の最難関も難なくパスし、既に下流域、つまりゆるーいゾーンに突入してしまい、なかなか彼女を満足させるものではありませんでした。いくら川の流れに身を任せるといっても、これでは何だかなー、と。

 そこでツンデレラは考えました。川の流れに身を任せながら。どうしてそれほど楽しめなかったのか?その答えは、今はまだ導き出せない。でも、きっと物理学を学んでいけば、自ずと答えは出てくるのではないか、彼女の思考回路は、とんでも無い結論を導き出しました。

 そこは思い立ったら即行動に打って出る事に定評のあるツンデレラ。さっさと桃型カプセルを乗り捨て、てきぱきとネットで調べ物をして、M.I.T.(マサチューセッツ工科大学)への入学試験の手続きを済ませてしまいました。もうツンデレラの脳内ではホーキングかツンデレラかって勢いだ。

 ツンデレラは、タクシーに乗り込み、運転手に告げた。
「MIT(ミット)まで」
「はいよ、お客さん。遠くまで行きますね」

 しかし、ツンデレラは答えない。なぜならば、彼女は既に自分の天才的な才能に勝手に気付いちゃっている。だから一々小市民どもの相手などしていられないのだから。

 暫く、高速道路を快適に走った。そして運転手が聞いた。
「んで、お客さん。水戸のどのへんまで?」

 こうして、ツンデレラの天才物理学者への道は、いきなり頓挫したのである。

(以下、先輩Fにて続く)

■第4話

世間の恐ろしさを実感したタカシは、ヤスエから逃れる為、また、自然との共生を実践していたアメリカ先住民の暮らしを研究する為にUSAに行くことにした。
アメリカ先住民は、日本民族と共通の先祖を持ち、非常に類似した文化-自然との共生-を持っていた。 しかし、未知の海に船出し、新大陸を発見するんだ!と made in China の海図をこっそりもって、あたかも自分らが初めて発見したかのごとく好き放題振舞った西側の愚民どもに占拠されて、自らの文化を崩壊させざるを得なかったところに、ヤスエに自らの生活を壊されたタカシは強く引かれていたからだ。 インディアンうそつかない。

一方そのころめげないツンデレラは、間違えたタクシーの運転手に怒涛のクレームで成田まで送らせたあげく、アメリカ行きの航空券まで手に入れた。 さすが、他人には「ツン」だけある。

成田空港では、当然であるがファーストクラスのチケットを持つタカシ。 みんなが搭乗の為並んでいる長蛇の列の横を、涼しい顔してパスして行く。 さすがVIP

一方ツンデレラはエコノミーしか貰えず、不満を漏らすも、遠回りしていた為搭乗手続きタイムリミットぎりぎり。
最後の1人で周りの乗客に 「あの女待ちだったのかよ」 って目で見られるも、まったく気にしない様子。 さすがツンデレラ。
しかし、ここまでの横暴振りのバチがあたったのか、ツンデレラの席はすでにご年配の男性が着席。 客室乗務員に 「このハゲ いや、この方のお座りになっている席が私のチケットの座席番号なのですが・・・」
そう、まさかのブッキーング!
激しいオーラにビビった客室乗務員は 「ももも申し訳ありません。 こちらに空いているお席があるので、お座りください」 と、 そう! なんとエコノミーは満席 そして空いているのはファーストクラスのシート1つ!!
ツンデレラは、あたかも自分は最初からファーストなのよ。っていうかいつもファーストクラスに乗ってますといった雰囲気でカーテンの向こうに姿を消した。

ツンデレラはファーストクラスのシートに深く体をうずめ、あまりに気持ちが良かったのか、シートをリクライニング。当然離陸前に。 おまけに、自分専用テレビがあるのに気づき、肘掛からテレビを出すもなにも写らない為少々ご立腹に。当然離陸前に。
当然のように客室乗務員から 「離陸しますので、テレビをしまって、シートを起こしてください」 と注意され、すぐに周りの人に 「あいつ飛行機乗ったことねーよ っていうか、ファーストになんでいるんだよ?」 といった冷たい視線で見られるハメとなった。
しかし、ここで隣からやさしく ドンマイ と声をかけてくれる好青年とであうこととなった。 彼はどうやって持ち込んだかわからない、明らかに金属製のマサカリを手荷物として持ち込み、手には「滅び行く地球」とかいう本を持っている。 そう、タカシである。
ここで、ツンデレラとタカシは出会ってしまった。
ツンデレラは客室乗務員をはじめ、周囲の乗客には「ツン」としているが、心優しいタカシの前では「デレ」の部分が出た。
そんな、緩急分けた態度にタカシも悪い気はせず、次第に萌えてしまうのであった。

2人の乗ったボーイング747は、アルカイダに狙われるも、タカシが果敢にマサカリで撃退し、乱気流に飲まれるも、ツンデレラは持ち前のグータラでファーストのシートに体をうずくめ、微動だにしないといったミラクルを見せつつ、目的地のアメリカに着いた。

そして、2人の旅立ちは今始まったのである。

(以降 裏もんどにて)

■第五話

 目下、ツンデレラの関心を一心に集めているのは、タカシのマサカリである。何故、機内持ち込み可能だったのか?ひょっとして、ポリカーボネイド製のマサカリとか?では、あの先端の金属光沢はいったいどういった技術なのだろう?それとも、脳トレ系のゲームとでも言い張っての機内持ち込みだったのだろうか?と、所詮はツンデレラの思考の限界はこの程度である。

 しかし、賢明な読者はもうお気づきであろう。タカシはカーボンニュートラルとかご大層なことにさも関心が有るかの風を装っておりますが、そうです、根っからの王子様。ハニカミとかハンカチとかそんなレベルじゃねーぞって王子です。何なら白馬ダース単位で準備しちゃうよって勢いのリアル王子である。ツンデレラレベルの思考回路ではおよそ思い付かないであろう規模でのマネーパワーが全てを解決。でも、伊達や酔狂でちょっと民間レベルまで生活水準を下げることがマイブームなキチ○イ王子でありますタカシは、敢えてチャーター便を選択しないで、一般ピーポーと共に搭乗したまでだ、D.C.10に(←前回と違う?)。

 さて、何だか機内でお互いのバックボーンを小出し小出しに語ったタカシとツンデレラで有ったが、それぞれU.S.A.についてからの行き先は異なる。なんせ、ツンデレラはM.I.T.に行かなきゃならないし、タカシは先住民の生活パターンをトレースすべく、内陸部に向かう予定である。

 お互いの連絡先だけはちゃんと交換し、このときの二人はそれぞれの目標に向かって分かれた。お互いに、夢をその胸に秘めて。

 ここからはツンデレラを中心にお話は展開していく。

 M.I.T.での集中的な物理学のノウハウを吸収し、ツンデレラはそれはそれは充実した日々を送っていた。恵まれた学友、環境、そして何より尊敬すべき教授陣。ツンデレラは、今までに無い、言いようの無い充実感に囲まれて、これまでの自分の人生を全否定する勢いで日々精進していた。

 そんなある日、大学の生協(←あるのか?)で、チョコバットを思い切って大人買い。箱単位での購入である。なんせ現在の彼女の研究課題は、次話にて深く言及する予定であるが、とても複雑な内容である。とてもじゃないけど、脳内を活発にするには大量の糖分が必要。ならば当然チョコバットの登場と相成るわけである。なんせ、あたりでも出ちゃった日には、ウハウハで売店まで引き返さなきゃいけない。その際のツンデレラの走行能力といったら、室伏が全力でハンマー投げをした直後のカロリー消費をも凌駕する勢いで、まさに摂取した以上のカロリー消費と、それはそれは効率的な循環を構築できるからである。

 このときの経験を、後にタカシに夜通し語り、タカシをして「目から鱗とはまさにこのことだよ、ママン」とまで言わしめたほどの逸話であるが、それはまた別の機会に詳しく語られることであろう。

 取り敢えず、しっかりとチョコバットを入手して、ツンデレラが向かった先は、薄暗く、湿気った地下室だった。そう、ツンデレラは奉公人としてのキャリアの終盤を迎えた時期に受けた仕打ちが病み付きとなり、その後の安住の地を地下と決め込んでいたのである。

 そんな陰湿な毎日を送るツンデレラに、突然の訃報が。既に死別していたと親から聞かされていた実の姉キャサリンが、ツンデレラの下宿先である地下室のあるアパートメントの最上階フラットで、無残な変死体として発見されたと言うものだ。鑑識の中間報告によると、何か重量のある刃物で何度も叩き切られたような防御創が多数見られ、致命傷となったのは脳天への一撃であったとのことである。あくまでも推測の域をでないらしいが、どうも凶器は日本の素敵な道具でありますマサカリではないかとのこと。また、DNA鑑定の結果、ツンデレラの姉のものであるとの動かしがたい事実に打ちひしがれるツンデレラ。そう、何を隠そうツンデレラは持ち前の突っけんどんな性格で、他人に対しては何かにつけては難癖をつけていたのである。しかも、よりによって何かと世話を焼きたがるおせっかいなキャサリンには、特に厳しい態度で接してきた。それはそれは物凄い傍若無人ぶりで、目撃者をして、「小鬼じゃ、パズーに良く似た小鬼がおる」とまで云わせしめる勢いであった。なんせ、地下だからね、お住まいが。

 キャサリンの突然の訃報を聞いて、ツンデレラの元に駆けつけた男が居た。そう、タカシである。タカシは内陸部で先住民に「談志 with wolves」と呼ばれるようになり、その名をほしいままにする立派な噺家(但し動物向け)へと成長していた。

 しかし、何故そんなに早く駆けつけてくれたのであろう?でも、今は取り乱しているツンデレラには、そんなことは些細なことにしか思えなかった。

 一方その頃、取り残されたヤスエはと言いますと、タカシへのリベンジに燃え、せっせと自己研鑽に励んでいた。まずは国家資格を片っ端から取得すべく、ユー○ャンの通信教育にせっせと精を出す日々であった。ヤスエがまずは目をつけたのは、ペン習字。ここで一丁、素敵な恋文でもしたためちゃって、タカシに猛烈アタックかけちゃおう大作戦(コードネーム:今日から私もコニタン(小西真奈美))の発動である。

 どうなる、ヤスエの魂の叫びは?そして、次週明らかにされるヤスエの肉じゃが料理での秘密の隠し味!乞うご期待!

(以下、先輩Fにて続く)

■第Ⅵ話

ツンデレラはタカシに抱かれ冷静を取り戻した。 心を許しあうまでの間柄になりかけたタカシ・心を許しあうことができなかった姉キャサリン。 この2人に共通点はないと思っていた。

しかし、ここアメリカでマサカリを持つ人間と言ったら限られる。
そう、飛行機にマサカリを持ち込んでいたタカシである。

いったいなぜ?

謎の男タカシ。 まさかタカシがキャサリンを・・・


ツンデレラは「ツン」なのか「デレ」なのかわからない表情でタカシに聞いた。

「なぜ、こんなに早く駆けつけることができたの?」

タカシは一瞬の沈黙の後こういった。

「い、いや。 たまたまこちらに用があったので・・・ そうしたら、君のアパートで事件が起きたといううわさが。」

おかしい。 私の住んでいる場所を教えていないのに。 いったいタカシは何者??
タカシへの疑惑は深まるばかりであったが、警察の尋問ではタカシとマサカリのことは話さなかった。
警察の尋問が終わり、ツンデレラはアパートに戻った。 しかし、そこにタカシの姿はなかった。


ツンデレラはキャサリンの部屋に行き、「keep out」の黄色いテープを剥がして中を調べることにした。

部屋は質素ではあるがセンスが良く、落ち着いた雰囲気であった。
奥へと進むと、彼女の勉強部屋、いや、研究室と言った感じの部屋があり、この部屋のみ物色されたらしく、酷く散らかっていた。
あたりに散乱するキャサリンの遺品の中に、古いアルバムを見つけた。 生まれた時から現在までの節目節目の写真が貼られている。 その中に優しい顔をした女性に抱かれた赤ん坊と、小さな女の子が写っている写真が。 そう、ツンデレラの母親と幼き日のキャサリン、そして、ツンデレラ自身であった。 ツンデレラとキャサリンが一緒に写っている写真はこれ一枚であり、ツンデレラはその写真をアルバムから取り出した。 裏には「ママと私とツンデレラ」と幼い筆跡で書いてあった。 また、その写真の右隅には、「12時の鐘」と恐らく最近書いたであろう筆跡で書かれてあった。
「12時の鐘」 ・・・ 何のことだろう。
ツンデレラは、その写真をそっと自分の定期入れの中に入れた。
アルバムをめくっていくと、「ボブと私(ハート) ~リンカーン研究所にて~」という写真があった。
リンカーン研究所? 国防総省とMITの出資で設立した研究所になぜキャサリンが・・・
そして、隣に立っているアジア人、いや違う、おそらくネイティブアメリカンの男性がボブ・・・
そして、最後のページ、「ボブとボブの友人」と言う写真には!
荒野の中で肩を組むボブと タカシ が写っているではないか!!
ツンデレラは目を疑った。 なぜここにタカシが?!
そして2人は手に斧を持っていた。 そう、タカシはマサカリを、ボブはトマホークを。
やはり、この2人は事件に関係していると、ツンデレラの疑惑は確信へ変わった。
ツンデレラはこの写真も定期入れにいれ、捜索を続ける。
破壊されたコンピューターを調べると、基盤類は斧のようなもので破壊されたあとがあったが、よく見るとハードディスクは無事なようだ。 早速取り出して自室で解析することにした。

(以下、裏もんどで続く)


■第七話

 一方、日本ではタカシに怒り心頭で通信教育に明け暮れているヤスエが猛威を振るっていた。年金問題とか参議院選挙とか関係無い、ただ、そこにある資格を取るだけだ!と、遣る瀬無い怒りを国家資格にぶつけていた。

 今、ヤスエが取得を目指しているのは、『一級機関士』だ。その資格の存在については、かの高名なる名士トップハム○ット卿より、「ならないか?」の一言を頂いたからに他ならない。誰もが憧れるあの花形職業。手を振る群衆に、笑顔で返すあの機関士。そこにシビれる!あこがれるゥ!と、至って真っ当な動機でヤスエは現在、一級機関士に向けて自己研鑽を欠かさない毎日である。いつか、あの皆のアイドル、トー○スを颯爽と転がし、タカシに羨望の眼差しを向けさせてやる。そして、タカシから「ごめん、俺が間違っていた……」なんて台詞と共に、トランクイッパイのバラの花束とかで迎えに来させてやるんだ!なんて妄想に駆られて、日夜頑張って通信教育。

 因みに、既に発動しているオペレーション・コニタン(ペン習字で恋文書いちゃうよキャンペーン)については、今だ結果が出てこない。何故ってよくよく考えたら、ヤスエはタカシの現住所を知ない。唯一の手がかりは、足柄山の山小屋(監禁事件現場)くらいなもので、既にそこには7通程ラブレター送付済み。しかも全部バリエーション変えて。んで、全部帰ってきちゃった。仕方が無いので、そろそろお得意のペン習字でしたためた恋文を、内容証明郵便で送ろうかと云う段階に突入している。その「効果とか全然知らないけど、何か攻撃力有りそうじゃん♪」とは、ヤスエの談である。

 こうして、オペレーション・コニタンも不発に終わり、いよいよ本格的にトップハム○ット卿の下で機関士としていよいよ実務に就く頃、大西洋を隔ててアメリカ大陸では、タカシがツンデレラとドロドロの愛憎劇を繰り広げていた。勿論、ヤスエはそんなこと露知らず。因みにこの段落から得られる情報として、既にヤスエも大英帝国に移住しております。勘の良い読者なら、トップハム○ット卿が出た時点でお気づきかもしれないが。

 さて、この物語の影の主役でありますトップハム○ット卿だが、実は現在、大規模な脱税疑惑がかかっており、東京地検特捜部の注意を逸らすべく、日夜懸命の努力を重ねている。実は社会保険庁のずさんな年金記録管理状態のマスコミリークも、ダンボール入り肉まん問題にしても、裏では彼が暗躍している。そして、今回の目玉でありますのが、忠実なる僕を使っての陽動作戦。トップハム○ット卿程の社会的地位を築いた者には、我々常人には理解し難い規模での人間の交流があり、その中には所謂『鉄砲玉』のような人間も多数含まれる。強いて云うならば、リー・ハーヴェイ・オズワルドのような、格好のスケープゴートである。

 今回、卿が描いた青写真(あくまでも、腹心の部下に***が~なるからそのように、と伝えただけであるが)は、大西洋の向こうの大陸、以前は植民地だった国で斧のようなもので邦人惨殺事件を起こし、マスコミや世論の銃社会に対しての関心を一心に集めさせ、その隙にボラボラ語圏に移住しようというものだ。

 果たして、卿の描く青写真の通りとなるのか、それとも特捜最前線の若林刑事の活躍が青写真の斜め上を行く八面六臂の大活躍となるのか、物語の主軸は一時的にこちらへと移動する。

 卿が今回白羽の矢を立てたのは、血気盛んな若者であった。彼は、兎に角世の中に不満があり、何とかそのはけ口を探していた。そんな彼の心の隙を上手く突いてくる形で、トップハム○ット卿一派の勢力が付け入ってきたのである。

 彼の名は、ボブ。

 ボブは、アメリカ大陸に渡航する費用や、国防総省とM.I.T.の共同シンクタンク「リンカーン研究所」就業などの一切の手続きを卿の執事である「芳賀」に委ねた。この芳賀は、実はタカシの執事であるパーカーのパブの飲み仲間であり、苗字も似ていれば仕事も同じと言うことで非常に意気投合し、仕事上の悩みであるとか、プライベートのことまで相談する仲であった。そして、芳賀はボブの渡航準備をしながら、ふと先日パブでパーカーがぼやいて居たことを思い出す。何でも、タカシがアメリカに渡ってしまい、暫く暇をもらうことにしたとか。

 ここで芳賀は一計を思いつく。何とかトップハム○ット卿を止めたい。そのためには、タカシに全てを委ねるしか無い。そう、忘れられがちだが、この物語の主人公は、実はタカシでもあるのだ。タカシなら止められるかもしれない、この国の中枢まで食い込んだトップハム○ット卿の悪事を。これ以上、この国を卿の好きにさせては行けない。

 芳賀は卿に具申する。ボブをタカシに接近させ、インターナショナルでスキャンダラスな事件を起こさせるように。卿は大賛成である。最近、機関車トー○スの観光産業部門での収益が下がってきつつあり、何とかここらで東京地検特捜部の目を逸らせて、本業の裏家業に精を出したい所である。そのためにも、タカシと言う駒はトップハム○ット卿にも非常に魅力的に思われた。

 こうして、全てが芳賀の描いた通りに進んでいったのである。後は、芳賀=パーカーの執事ホットラインでタカシにボブを止めるようにお願いするだけである。今宵も卿に下賜仕えたあと、馴染みのパブに入っていく芳賀。そして、いつものパーカーの顔を捜す。しかし、今夜はまだ来ていない様だ。いつもなら芳賀が来る頃には、既に赤ら顔で迎えてくるのに。仕方が無い、今日は先に一杯引っ掛けるか。

「マスター、黒ビール。それと、パーカーの奴、今日はまだかい?」
「えっ、先ほど芳賀様よりお電話で呼び出されていらっしゃったではありませんか?お電話の後、血相を変えて出て行かれましたよ。」
「えっ、わしは電話なんかしていないぞ……」
「……!?」

 トップハム○ット卿は、国家の中枢まで食い込む裏の権力者である。芳賀の描いた謀反など、既にお見通しであった。ボブにはタカシを狙うように云って利かせた状態で、芳賀がパーカーに連絡できないように、既にパーカーは始末されていたのだ。恐るべし、トップハム○ット卿。伊達に時刻表を守らないトー○スを叱り付けるだけの才覚は有る。勿論、長年仕えてきた芳賀とてその例外ではない。芳賀はこのあと、筆舌に尽くしがたい拷問を受けるであろう我が身を考え、気を失いかけたと言う。

 そして、トップハム○ット卿は、ここまで裏の世界でのし上がってきただけのことはあり、既に念には念を入れていた。ボブとは別便で、もう一組の刺客を既に大西洋上へと船便で放っていた。機関車トー○スキャタピラバージョン with ヤスエである。タカシへのリベンジに燃える乙女の心までも、己が利益に結びつけるトップハム○ット卿。相方に選んだのは、お子ちゃまたちと一部の保護者から「顔が怖い。不気味」と恐れられつつも、長年に渡りアイドル的存在であったマスコット商品のトー○スをキャタピラ化し、敷かれたレールの上を走る毎日から解き放たれた凶悪なる人面機関車である。恐らく、このタッグにはそこらの正義超人程度では、颯爽と超人墓場送りである。トー○スの機関室から漏れ聞こえてくるヤスエの即席ラップ。「タカシ~、憎し~、皆殺し~!YO、チェゲラッチョ♪」。敵わない、並みの正義超人では敵わない。

 こうして、クライマックスを迎えるお膳立ては完了したのである。世界の希望とこの物語は全てタカシと先輩Fの良心に委ねられたのである。

先輩Fにて続く、のか?)