本会の紹介とこれからのセミナー

本会は、非線形非平衡物理、生物物理、ソフトマター物理および関連する幅広い分野の研究者を対象に、
共同でセミナーを行うことで互いに背景知識等を共有すると同時に情報交換の機会を提示することを目的としています。
どなたでもご自由にご参加いただけます。皆さまのご参加をお待ちしております。

第15回

日時: 2019年7月27日(土)14:30から17:00頃まで

場所: 明治大学駿河台キャンパスリバティタワー16階1164号室
(会場へのアクセスはこちらをごらんください https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html )


講師:野村暢彦(筑波大学 生命環境系・微生物サステイナビリティ研究センター 
JST ERATO野村集団微生物制御プロジェクト)

演題:微生物も群れて会話する 〜単細胞と不均一性〜

要旨:
単細胞生物である微生物も、ほとんどが集団(バイオフィルム(BF))で存在することが明らかになってきた。バイオフィルムは、細胞外にマトリクスに覆われる事で、様々な環境ストレスや敵から守られる。さらに興味深いことに、単一の微生物から形成さたバイオフィルムですら、様々な多様性(自然突然変異株)を持つ細胞が出現することもわかってきた。バイオフィルムになることで、環境ストレスに対応するだけでなく、内部の細胞の多様性・不均一性を発現しているようである。

また、微生物も細胞外にシグナル(言語)を分泌し、細胞間で会話することが明らかになってきた。さらに近年、我々は細菌がメンブレンベシクル(MV)と呼ばれる細胞外膜粒子(20〜500 nm)を一部の細胞が死にながら産生することを明らかにした。そして、そのMVには核酸(DNA, RNA)・タンパク質さらに細菌シグナル(言語)などが含まれ、様々な物質の輸送体として機能していることが明らかとなってきた(1,2)。つまり、1)細菌シグナルが細胞外に放たれ自由拡散による細胞間コミュニケーションと、2)MVにシグナルが含まれることで遠くまであるいは特異的な細胞間コミュニケーションを細菌は有している。

 我々グループは、微生物の集団形態・コミュニケーション・不均一性・多様性などを出来るだけ細胞をこわさず生きたまま理解しようとしている。それらのために開発したイメージング解析技術なども紹介しながら、得られた動画により微生物のふるまいそして生き様を垣間見て頂き、異分野の皆様に考察・解釈そしていろいろと教えて頂きたい。

[1] Toyofuku, M., et al. (2015)  Adv. Colloid Interface Sci. 226, 65-77.
[2] Toyofuku M., Nomura N., Eberl, L. (2019)  Nature Reviews Microbiology 17 (1):13-24


時間割詳細:
14:30-15:30 前半
前半終わり次第-16:00 休憩
16:00-17:00 後半
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