よくあるご質問
歯の矯正治療って何ですか?
出っ歯、歯のでこぼこ、咬み合わせを正して、良く咬めるようにする方法。
歯並びだけではなく、口元も美しくなります。
矯正治療の期間はどの程度かかりますか?
出っ歯、歯のでこぼこ、受け口など咬み合わせの不正を正して、良く咬めるようにするためには、矯正装置を用いながら顎骨の中を計画・予測どおりに歯が適切な移動をする必要性があります。
矯正治療を始める時期が、こどもの歯並びの段階であれば、矯正の終了は、12歳臼歯の萌出が完了する、またほぼ思春期成長が終了する15~16歳ごろとなります。この間、常に装置をつけているわけではなく、また、頻繁に矯正歯科へ通院し続けるわけではありません。成長終了まで、咬合完成まで管理をし、必要な時期に必要な治療をするということです。お子さんの成長、歯の萌出を観察しながら必要な時期まで何もしない(何もしないことも大事な治療です。)こともあるのです。
成人の方や永久歯にすべて生え変わった方は、不正咬合の程度、あごのアンバランスの程度によって大きく期間は異なります。歯が顎骨(歯槽骨)の中を適切に移動するためには、ある程度の時間が必ず必要となります。よく、「何年もかかるのですね」と言われることがありますが、骨を溶かし、歯が動き、また骨を作るを繰り返す、骨の代謝という体の働きを利用しているので、その働きに見合うぶんだけの時間がかかるのです。通常当院でも、目安として抜歯が必要な患者さんでは1年半から2年の歯を動かす時間がかかると説明させていただいています。
矯正治療の費用はどのくらいかかりますか?
矯正歯科治療は顎変形症や口唇口蓋裂、一部の先天異常を有する方以外は健康保険が適用できない自由診療となっています。
白金しらゆり歯科では、お子さんから矯正管理(小児=学童期~成長終了=矯正完了まで、期間3~7年)を行った場合のすべての矯正治療費を総額の矯正治療費として、おおよそ80万円ほどです。
成人(中学生以降、期間2年程度)の矯正患者さんの場合、一般的な症例での矯正治療費は、矯正完了後保定期間2年以上のアフターケア費用を含む費用の総額で、おおよそ80万円ほどです。
◇ 治療費 ◇
診査・診断 ¥21,000
ラビアル(表側) ¥630,000
ハーフ(上:裏 下:表) ¥735,000
リンガル(裏側) ¥840,000
調整料 ¥7,350~12,600
マイクロインプラント ¥31,500
リテーナー(矯正治療後の保定装置) ¥52,500
〇医療費控除について
こどもの矯正歯科治療費用は全額医療費控除の対象になります。成人の方の矯正歯科治療については、審美的改善のみを目的として行なわれた場合には医療費控除が認められませんが、咬合機能に異常があると診断された方の場合は医療費控除の対象となります。
歯を抜くことがありますか?
あご・歯槽骨が小さく歯が並びきるだけの骨の大きさや厚みがない場合には、歯を抜く場合があります。しかし、あごや歯並びを拡げられる場合には決して抜くことはありません。
歯を抜いています
治療後、歯を抜いた隙間は無くなり緊密に咬み合っています。
歯を抜いていません
あご・歯並びを拡げ、内側に重なって隠れていた歯を出してきて、きれいに並べなおしています。
下段の患者さんの前歯は側切歯の代わりに犬歯をならべていますが、見た目の不自然さや咬み合わせの違和感はほとんどありません。どうですか?
矯正治療中の楽器の演奏は何か影響がありますか?
矯正装置の装着中は、楽器の演奏などに多少の影響が出る場合があります。特にトランペットやホルンのように唇にマウスピースを押しつけるタイプの楽器は、固定式の表側の矯正装置がついていると、唇が装置と楽器にはさまれて痛みを感じることがあります。ガードをつけること、裏側矯正を選ぶことやインビザラインのような取り外しが可能なタイプの矯正装置を選択することも対策のひとつですが、お子さんの装置をつけ始めた時期と楽器を始める時期が重なり、どちらにも慣れていないことが一番の原因と考えられるため、解決の近道は少しづつ慣れていただくことかもしれません。
また、くわえるタイプの楽器では、一日何十時間も練習されますと歯の適切な移動を妨げる可能性が高くなります。影響は、練習時間、楽器の種類、不正咬合の程度によって異なりますので担当医にご相談いただくのが良いかと思います。
乳歯列で歯並びが悪いのですが、治療は必要ですか?
乳歯列の不正咬合の場合、その状態や原因を放置しておくと歯並びやあごの成長に明らかな悪影響が出ると考えられる場合に限って、最小限度の矯正治療を行います。5歳前後からでしょうか。しかしながら、通常は前歯の永久歯が生えて来たころに子供の成長予測を行い正確な診断のもと矯正治療を始めるのが負担も少なく、そして良い治療結果が得られると思います。
前歯が凸凹に生えて来たので乳歯を抜いた方が良いと言われました?
本当によく聞かれるご質問です。乳歯の抜歯は、虫歯などで歯を抜く場合も同じですが、抜くとその周りの歯が移動して来ますので、歯列の不正を誘発する、つまり将来的に歯並びはもっと悪くなることになります。ただし、矯正治療の管理の中で治療の一つとして乳歯を抜歯し永久歯の萌出を促したり、隣の歯の移動を起こさせることで歯を並べ、咬み合わせを整えるのであれば、乳歯の抜歯は必要な処置と言えます。
顎変形症って何ですか? どのような治療をするの?
上下の顎の骨格の不正と歯の咬み合わせの大きなズレ(顎変形症)を、歯列の矯正治療と手術によって治す方法です。当院では手術前後の矯正歯科治療を行います。
あごを含めた矯正を外科的矯正治療と言い、あごの骨切り手術と矯正歯科治療を組み合わせて行います。顎変形症や唇顎口蓋裂などによって顎顔面や咬合に著しい歪みやずれがみられる場合に行われます。顎変形症は、上顎や下顎の骨の大きさや形、位置の著しい異常を示し、あごが大きい、または小さい、左右の形が違うなどバリエーションがあります。また、顎変形症は咬合の異常、咀嚼機能(咬む、食べる能力)の低下、顔の変形、発音障害など美的障害や口腔機能障害を起こします。
他院での矯正の再治療や他院からの治療の継続はできますか?
もちろんほとんどが可能です。患者さんに再度当院での検査を受けていただき、現在の状況や過去の矯正治療の内容をできるかぎり正確に把握したうえで、治療の方法、期間や予測される結果、当院での費用についてお話しさせていただきます。特に、他院からの再治療や治療継続につきましては、患者さんと十分なインフォームドコンセントを得られるまで話し合うことが肝心です。なぜなら、患者さんの状態が、ご自身が想像されている以上に難症例となっていることが少なくないからです。
矯正はしたいが人から見えるのはいや、目立ちにくい装置はありますか?
あります。従来から一般的に使用されているマルチブラケット装置(患者さんの最も想像する矯正装置です)も随分審美性が向上していますので、クリニックで実物をみるとそれほど悪くないなと感じられる方が多いように思いますが、装置のメリット・デメリットを患者さんが十分に理解していただいたうえで、なお目立たないものが良いと判断される場合には、歯の裏側からつけるマルチブラケット装置と取り外しができる透明なウレタン樹脂でできたアライナーとよばれる薄いマウスピースタイプのものをご提案いたします。当院では、これら装置を単一で使用し治療する場合は、治せるケースが限定されることが多いため、治療の効率化と最大の効果そして審美性を両立させるために、当院独自の解決方法として、他の矯正装置との併用をお勧めすることがあります。
矯正治療の分析ってどのようなものですか?
患者さんから得た検査資料をもとに、頭蓋顎顔面の骨格系や上下顎の骨や歯の形、大きさ、位置、傾斜を調べ、さらに標準値と比較検討することによって、さまざまな角度から形態の解析をし、不正の状態を客観的に把握することができます。分析によって、患者さんの現状だけでなく、今までの経過、これからの予測も知ることが可能です。模型分析、写真分析、レントゲンによるセファロ分析、機能分析のほか、矯正治療を行うに当たり実に様々な検査・分析を行います。
【セファロ分析】
Ricketts, Steiner, McNamara, Downs & Kim, Jarabak, 角度分析, 距離分析, 軟組織分析, Bimler分析, Tweed, Roth などの側貌分析、正貌分析はRicketts分析、シンメトリ分析など
【フェイシャルダイヤグラム】標準値との重ね合わせ、SN-FH平面での重ね合わせ、軟組織を重ねたり角度計測の計測項目を重ねることもあります。 【ポリゴン表】ポリゴン表示したデータを分析します。Downs-North Western分析やLinear分析など。 【スーパーインポーズ】患者の骨格のトレースをSN at S、FH at S などの位置で重ね合わせを行います。