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「社会的なもののために」勉強ページ

このページは市野川容孝 , 宇城輝人編集『社会的なもののために』の副読本、および索引一覧作成のための個人的なつくったものです。

社会的なもののために

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目次

  1. 1 はじめに
  2. 2 第一章「ネオリベラリズムと社会的な国家」
    1. 2.1 基調論文
    2. 2.2 一、連帯の可能性を問う
      1. 2.2.1 社会的なものの可能性としての「連帯」
      2. 2.2.2 「連帯」と「友愛」
      3. 2.2.3 社会的なものとナショナルなもの
    3. 2.3 二、何をどのように社会化するか?
    4. 2.4 三、社会的な統治の拠点をつくるには
  3. 3 第二章「労働はまだ社会的なものの基盤たりうるか」
    1. 3.1 基調報告
    2. 3.2 二、労働社会のディストピア
      1. 3.2.1 「低‐雇用」の広がり/雇用以外の道はあるのか?/日本的雇用/「新しい労働社会」の行く末
    3. 3.3 三、労働の排他性と必要に応じた分配
      1. 3.3.1 分配の三つの原理と社会的なもの/雇用という規範の脆弱化/雇用と労働の排他性と自由
  4. 4 第三章「社会的なものと/の境界」
    1. 4.1 基調論文
    2. 4.2 一、市民宗教――社会的なものの臨界?
      1. 4.2.1 境界と分離、媒介/ルソーの「市民宗教」をめぐって/「宗教を世俗化する」とは
    3. 4.3 二、都市――社会的なものの場所?
      1. 4.3.1 コミュニティへのコミットメント/コミュニティか都市か/コミットメントの単位
    4. 4.4 三、移動と移民――社会的なものの試金石?
      1. 4.4.1 インターナショナルな思考はなぜ不可能になったか/社会的なものとネイション、その境界を開く
  5. 5 第四章「社会的なものの認識の歩みとデモクラシーの未来」
    1. 5.1 基調論文
  6. 6 第五章「日本における社会的なものをめぐる抗争」
    1. 6.1 基調論文
    2. 6.2 一、社会的なものと植民地の問題
      1. 6.2.1 大正末期大阪における社会的なものの上昇/社会的なものではない「社会」の可能性/植民地と社会的なもの/社会政策とコロニアリズム
    3. 6.3 二、都市という問題
      1. 6.3.1 「出稼ぎ型社会」と都市/都市と移民――見え隠れする植民地/圧縮された変化――日本とヨーロッパの違い
    4. 6.4 二重構造と日本における社会的なもの
      1. 6.4.1 日本の二重構造とは何か/国民国家と社会的なもの/社会の透明化――家(族)という空間/「社会」から「厚生」へ/二重構造が開く社会的なもの/国家はあとからやって来る/二重構造と自民党政治/「社会」の可能性をどう開くか
  7. 7 第六章「〈3・11以後〉と社会的なもの」
    1. 7.1 基調論文
    2. 7.2 一、撤退する国家
      1. 7.2.1 時代はソルニットのものか/国家の撤退、コミュニティの衰退/ソルニットが提起する人間観
    3. 7.3 二、中間集団と公共性
      1. 7.3.1 日本における中間集団/対立を隠蔽する「新しい公共」/日本的状況における「個人化」
    4. 7.4 三、地方を収奪する中央
      1. 7.4.1 東京は都市ではない/東京よ、独立せよ
    5. 7.5 四、原発と社会的所有
      1. 7.5.1 エネルギーの社会的所有/私有の論理にいかに対抗するか/ソーシャルとネオリベの複雑な関係/オルドー自由主義をいかに超えるか/〈3・11以後〉とは何か
  8. 8 索引
  9. 9 推奨文献

はじめに

社会学において、共同体内部の実践にだけ拘泥することなく、また政治的なものの存在を忘れることなくとりくむための語としての「社会的なもの」によってすくいあげる。

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社会学の根本概念 (岩波文庫)
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第一章「ネオリベラリズムと社会的な国家」

基調論文

  • 不明瞭な概念としての「ネオリベラリズム」を明瞭にすること。新自由主義と「社会的なもの」の軸をもとめること。
  • ドイツ新自由主義(オルドー自由主義)による西ドイツ「社会的な国家=福祉国家」の誕生。
    • ミューラー-アルマックによる「社会的市場経済」。市場経済を維持・活性化するためにも社会保障が必要
    • (必要なら補助をしつつの)差異化・(市場参加者の自立を促す)分断・消費者主権
  • 自由主義と「社会的なるもの」が調停された時、なお残る連帯の場所という問題
ドイツ社会的市場経済の理論と政策―オルド自由主義の系譜
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一、連帯の可能性を問う

社会的なものの可能性としての「連帯」

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これは未発売ですが関連します。

公共性の構造転換―市民社会の一カテゴリーについての探究
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「連帯」と「友愛」

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社会分業論(下) (講談社学術文庫)
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社会的なものとナショナルなもの


二、何をどのように社会化するか?

社会的所有とは何か/専門化支配と消費者主権/国有化、市場化、そして社会化/社会的なものとしての公共サーヴィス――図書館は誰のものか
新版 図書館の発見 (NHKブックス)
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三、社会的な統治の拠点をつくるには

国家が退場した時代に/新しい連帯の基盤を可視化する/社会的所有と市場/地方都市と社会的合理性
荒廃する世界のなかで――これからの「社会民主主義」を語ろう
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第二章「労働はまだ社会的なものの基盤たりうるか」

基調報告

社会問題の変容 ―賃金労働の年代記―
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二、労働社会のディストピア

「低‐雇用」の広がり/雇用以外の道はあるのか?/日本的雇用/「新しい労働社会」の行く末

日本の雇用と労働法 (日経文庫)
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新しい労働社会―雇用システムの再構築へ (岩波新書)
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三、労働の排他性と必要に応じた分配

分配の三つの原理と社会的なもの/雇用という規範の脆弱化/雇用と労働の排他性と自由

ゴータ綱領批判 エルフルト綱領批判 (科学的社会主義の古典選書)
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ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて (g2book)
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現代的な生-政治についてを描いたSFとしては以下のものもオススメ

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)
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第三章「社会的なものと/の境界」

基調論文

市民権の哲学―民主主義における文化と政治
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境界線の政治学
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連帯の新たなる哲学―福祉国家再考
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自由主義の政治思想
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一、市民宗教――社会的なものの臨界?

境界と分離、媒介/ルソーの「市民宗教」をめぐって/「宗教を世俗化する」とは

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アメリカのデモクラシー〈第1巻(下)〉 (岩波文庫)
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二、都市――社会的なものの場所?

コミュニティへのコミットメント/コミュニティか都市か/コミットメントの単位

都市が壊れるとき: 郊外の危機に対応できるのはどのような政治か
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三、移動と移民――社会的なものの試金石?

インターナショナルな思考はなぜ不可能になったか/社会的なものとネイション、その境界を開く

第四章「社会的なものの認識の歩みとデモクラシーの未来」

基調論文

人間の条件 (ちくま学芸文庫)
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リヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫)
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第五章「日本における社会的なものをめぐる抗争」

基調論文

一、社会的なものと植民地の問題

後藤新平―外交とヴィジョン (中公新書)
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主体としての都市―関一と近代大阪の再構築
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フランス社会運動史―アソシアシオンとサンディカリスム
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大正末期大阪における社会的なものの上昇/社会的なものではない「社会」の可能性/植民地と社会的なもの/社会政策とコロニアリズム

日本の近代 4 「国際化」の中の帝国日本―1905~1924
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ポストコロニアル (思考のフロンティア)
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難民 (思考のフロンティア)
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二、都市という問題

「出稼ぎ型社会」と都市/都市と移民――見え隠れする植民地/圧縮された変化――日本とヨーロッパの違い

被差別問題ではなく、集落(としての部落)論として以下のものを

気違い部落周游紀行 (冨山房百科文庫 31)
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日本の村―小さい部落 (人間選書)
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二重構造と日本における社会的なもの

日本の二重構造とは何か/国民国家と社会的なもの/社会の透明化――家(族)という空間/「社会」から「厚生」へ/二重構造が開く社会的なもの/国家はあとからやって来る/二重構造と自民党政治/「社会」の可能性をどう開くか

匪賊の社会史 (ちくま学芸文庫)
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ヤクザの文化人類学―ウラから見た日本 (岩波現代文庫)
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釜ヶ崎のススメ
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原口 剛 白波瀬 達也 平川 隆啓 稲田 七海
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福祉国家における政治理論
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第六章「〈3・11以後〉と社会的なもの」

基調論文

ショック・ドクトリン〈上〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く
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ショック・ドクトリン〈下〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く
ナオミ・クライン
岩波書店
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社会的なもののために
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市野川 容孝 宇城 輝人 山森 亮 宇野 重規 小田川 大典 川越 修 斎藤 光 酒井 隆史 中野 耕太郎 前川 真行 道場 親信
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一、撤退する国家

時代はソルニットのものか/国家の撤退、コミュニティの衰退/ソルニットが提起する人間観

二、中間集団と公共性

日本における中間集団/対立を隠蔽する「新しい公共」/日本的状況における「個人化」

三、地方を収奪する中央

東京は都市ではない/東京よ、独立せよ

四、原発と社会的所有

エネルギーの社会的所有/私有の論理にいかに対抗するか/ソーシャルとネオリベの複雑な関係/オルドー自由主義をいかに超えるか/〈3・11以後〉とは何か

3.11以降の科学と政治の問題については、『社会的なもののために』と同時に発売された以下の書などが参考になる。

ポスト3・11の科学と政治

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索引

推奨文献

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