議会報ではこのように要約されました。
(2018年3月定例会での一般質問原稿です。)
「鷹栖町公共施設等総合管理計画」が平成28年に発表されました。
鷹栖町の数ある公共施設をこの先どのように維持・管理していくか、その方針を町として示したものです。
計画策定の目的として、「財政環境の厳しさが続いていることも踏まえ、人口減少に応じた計画的な更新・統廃合・長寿命化等の検討、財政負担の軽減・平準化、公共施設等の最適な配置の実現が必要」と述べられています。時代に合わせた当然の対応であろうと考えますが、それから2年、この計画案がどのように具体化し、実行されようとしているのか、計画書の文章を引用しながら、質問させていただきます。
まず計画書18ページ、「総合的かつ計画的に管理する部署を定め」とありますが、この件については、現在、どのようになっているのでしょうか。またこれに付随して指定管理業務の一元化もはかるのでしょうか。
公的建造物の適切な管理を迅速に推進するにはこれは必要な措置でしょうが、お考えをお述べ下さい。
19ページ、「公共施設等の維持管理のための財源確保が出来なくなることが見込まれ」るとあり、また15ページ、今後10年間の普通会計の単純シミュレーションでも、資金不足の年度が3回、しかも支出の平準化、平均をとりますと10年間で7億、毎年7000万の支出超過になることがわかります。
「高齢化の進行に伴う扶助費等の義務的経費が増加する」との予測もあり、これに新規建造物も完成してくるわけで数値はさらに悪化することが懸念されます。
これに関して町長はどのような危機感を持って対処なさるのでしょう。
平成37年、10年先といってももうすでに2年が経過しているわけですが、わが町の適切な公共施設はどの程度と想定されていますか。
目的遂行の為には期限を切り、数値目標を定めて推進する必要もあるかと思われますがどのようにお考えでしょうか。
この場合、統廃合はどのような基準でもって行うのでしょうか。
広く町民の自覚、同意を得るためにも基準の設定、公表は欠かせないものと思います。
さて計画書の中にも今後10年で老朽化を迎える施設の割合は全体の7割に達するとの記述もありますが、すでに老朽化は相当進んでいます。
長寿命化工事を施して延命を図るとの文言が目立ちますが、この長寿命化とはどのような意味に解釈すればいいのでしょうか。
単に雨漏り、壁はがれの修繕のように事後保全を繰り返すということでしょうか。
予防保全という観点に立って、ダウンサイジングもにらみながら、こぎれいなリフォームを施せば使用する側の住民の意識も変わってくるのではないでしょうか。
町民はどの地域に居住しても同等のサービスを受ける権利を有するはずです。
5地区当分の目配りをいただきたいものです。
5地区の住民センターは「可能な限り既存の施設の維持管理に努め」るとのことですが、町長のお考えをお聞かせ下さい。
最後にどうしても触れなければならない問題にランニングコストの圧縮ということがあります。
この計画書でも21ページ、財務に関する方針の中で、維持管理の適正化、民間活力の導入という項目を作っていますが、この件に関してどのような計画をお持ちでしょうか。
「指定管理者制度や可能な場合はPPP、PFIを活用し事業の効率化や町民サービスの充実を図るための体制構築を目指す」とありますが、これを数値的にもきちんと実効のあるものとするには相当の決断を行動が必要かと思われます。町長のご決意をお聞かせください。