政府は高齢者介護に関して15年度の見直しで要支援1・2向けサービスの訪問、通所介護は介護保険制度から市町村の地域支援事業に移行する決定をしました。これは国の介護費用軽減策にほかならず、その分、地方自治体の負担は増大します。
さすがに国もそれだけの負担を地方自治体がまともに負うのは困難と考えたのか、ボランティアの積極的活用なども提言していますが、さらに今年度中にも要介護1・2、軽度者向けの生活援助などを介護保険対象から外す方針です。
ますます地方自治体の負担は重く、ボランティアの重要性は拡大すると思われます。
現在、町はいくつかのボランティアの皆さんへの謝礼・報酬として町内発行の商品券を使っています。
これは地域通貨の代替として、少しでも町内商工業者を利するようにとの考えであると思われます。
今後町内のボランティア活動はますます強化されなければならず、それに従い商品券の需要も増大します。
一方、鷹栖町にはたかすサポーターズカードなるものが存在します。
これは平成21年12月から発行を開始したものですが、失効ポイントが社会貢献に寄付されるという画期的なサイモンズのシステムを使っており、自治体では全国初となる先進的な取り組みとして、当初はテレビなどにも取り上げられ、話題になったものでした。
しかしこのカードは現在、ポイントを発行する商店も使用できる商店も町内にはない状態です。
町内で使用するあてもないまま、ただただカードを発行し続ける町にも忸怩(深く恥じ入るさま)たる思いがあるのではないかと推測いたしますが、そこでボランティアの謝礼・報酬にこのたかすサポーターズカードを利用する手立てはないものかというのが私の考えです。
サイモンズカードの普及をさまたげたものの一つに端末機の設定料や、システム利用料が挙げられますが、これは商工会事務室や町役場など、一部の公的機関に限定、費用の軽減を図ります。
ボランティアの仕事量に応じスタンプなりシールを出し、それがある程度のたまった段階で端末機でポイントに変換します。
このポイントは町内商品券と交換できるほか、一定のポイントで特産品が当たる懸賞に応募できるようにすることなども考えられます。町のイベントの中で実施するときっと盛り上がることでしょう。
商品券についてはすべての商工会全員の店舗、事業所で使用できるようにするのが理想的です。
こういうシステムが確立できれば、かつてやった健康づくりや読書月間などのキャンペーンにも利用することができるようになります。
小学生や中学生にサポーターズカードを所持してもらうきっかけにもなり、ボランティアに参加してもらう手がかりにもなることでしょう。
ボランティア、たかすサポーターズカード、商品券、三題噺のお題を並べたようで恐縮ですが、やる気さえあればこれは可能です。
さらなる計画立案や立ち上がり資金、運転コストなど、町の負担は少なくないでしょうが、このように全町規模でたかすサポーターズカードを使用すれば、その失効ポイントも馬鹿にできないものになるはずです。
ボランティアにとっても悪い話ではない。商工業者にとっても当然悪くない。町にとっても結局悪くない話です。
これこそサイモンズがいうところのWIN-WIN-WINの関係ではないかと考えますが、町長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。