今年度、わが町では500万円の予算でWebページを全面リニューアルします。
また観光パンフレットの更新も予定されています。
町が発信する情報にはいろいろな媒体がありますが、従来、それぞれが個々に制作されていた関係からか、意識、イメージが統一されることがなかったように思います。
よい機会ですから、この際、鷹栖町のよいところ、セールスポイントなどをきちんと整理、特定して、そういう基本的なコンセプトを核にした統一感のある情報を発信することで、町のイメージアップをはかってはいかがでしょうか。
鷹栖町はどういう町ですかと尋ねられても、こんな町ですとただちに答えられる人はそれ程、多くはないと思います。
上川管内の他の町村と見比べても、わが町には温泉も出ないし、これといった観光名所もない。
人を呼べるような施設があるわけでもなく、特産品といえば、いまだにトマトジュースがあるだけです。
しかしこの町に住む者であれば、この町のよさは実感しているはずです。
地震は少ないし、台風もめったにこない。温暖化の影響で冬もめっきり過ごしやすくなっています。除雪のよさなどは近隣の人たちにうらやましがられることの一つです。
自然に恵まれ、その割には中核都市旭川にも近い。旭川駅に30分で行けるところなど他にありません。旭川をとりまく町村の中でも鷹栖町の利便性は際立っているのではないでしょうか。
地価はほどほどだし、事件事故も少ないから家庭菜園でも造りながら老後を過ごしたり、子育てにいそしむにはもってこいの町だと思います。
上手にアピールすれば人口が増えてもおかしくない条件を鷹栖町は備えています。
しかし、実際には人口が減り続けているのはどこに問題があるのでしょう。
鷹栖町はどうも自己アピールが下手だと言う気がしてなりません。
たとえばおとなりの当麻町などそこらあたりを実にたくみにやっておられます。
全国広報コンクールで総務大臣賞をもらうぐらいですから推して知るべしですが、でんすけスイカ関連の商品展開・宣伝活動なども実に見事なものです。
わが町にも見習うところは多々あるのではないでしょうか。
鷹栖町のよいところを具体的な形にしてみることは必要だと思います。
町の基本的なイメージを作るわけですから、当然町民の総意も必要でしょうし、場合によってはプロの手も借りなければならないでしょう。
しかし、多少まわり道になるとしても、こういう手順をきちんとふんで町の内外に周知していくことが中長期的にみると結局リスクを回避することにもつながります。
そうしたコンセプトに基づいてシンボルマーク、キャッチコピー、イメージカラー、イメージキャラクターなども作っていけばよいと思います。
町民がイメージを共有するということは町民同士のきずなの強化にもなります。
そういうシンボルが愛情を持って受け入れられることはそのまま郷土愛につながります。
町外の人が鷹栖を想像する時にはすてきなカギになってくれるのではないでしょうか。
私は一概に現在の「みんな笑顔であったかす」というキャッチコピー、イメージキャラクターのあったかすくんを否定するものではありません。
しかし、たとえばイメージキャラクターのあったかすくんはどのような都合で使用されたりされなかったりするのか、はなはだ不徹底と言わなければなりません。
親と子の心のかけはしの記念品になぜあったかすくんがついていないのでしょうか、町が関係するアイテムには可能なかぎりあったかすくんをつけるようにするべきでしょう。関連グッズを商品化し町内で販売することも考えてよいと思います。
イメージを定着させようと思えば可能なかぎり広範囲に、そして徹底的に使用することが必要です。道がデザイン化したロゴマークと「試される大地」というキャッチコピーをこれでもかというぐらい何にでも使用していることはご存じのことと思います。
デザイン的にどうも合わないと言って使ったり使わなかったりと言うのが一番よくないと思います。
それだけのデザインを最初からしておくべきで、そういう意味でも最初の立ちあがりは大切でしょう。
地方創生の一環として行われる今回のWebページ更新ですが、一歩すすめてSNSなどのサービスを利用することも考えていいのではないでしょうか。現在、鷹栖町では動画を投稿するなど新しい試みも行っていますが、双方向で情報のやり取りができるSNSは、上手に使えば住民の声を集約したり、行政運営に役立てることができると考えます。
消滅可能性都市ということばが、最近実感を持って語られるようになってきました。
人口減少社会が続くと、今日の水準の行政サービスの継続ができなくなって、市町村の多くは消滅せざるをえないというものです。
そういう時代に生き残るためにも鷹栖町はその価値を町の内外にもっと強くアピールしていく必要があると考えますが、町長のお考えをお聞かせ下さい。