蛇足(画蛇添足)<故事成語> 2012年12月24日 03時13分08秒 | 故事成語 「蛇足ですが・・・」などと断りながら、本題とはそれた話をする場合がある。思えば、私のサイトは「蛇足」だらけだ。 でも、世の中には「蛇足ですが・・・」などと言って、じつは「本音」を言う人もいるから安心できない。「蛇足」を装いながら、そこにこそ「本音」をしのばせるのである。 それはともかく、よけいなことをして、せっかくできあがったものをダメにしてしまうのを「蛇足」という。 中学や高校で習う故事成語だが、国語の時間の説明では肝心な部分が欠けている。何故この「蛇足」ということばが成語となったのか、というところがポイントなのだ。
![]() この話は、次のようないきさつでうまれた。 楚の昭陽(ショウヨウ)という将軍が、魏の国を攻める命令を受けて進軍し、結果は大成功。得意になり、もっと強いところを見せようとして斉(セイ)の国まで攻めようとした。 一方、斉には、陳軫(チンシン)という賢い人がいて、昭陽を説いた。 「将軍は、魏を攻める命令を受けて、魏を降参させました。命令にない斉を攻めるのは蛇足です」と、この話をした。 斉を攻めて少しでも失敗をしたら、魏を攻めた手柄が蛇足になるとさとった昭陽は、斉を攻めるのをやめた。 「戦国策」には、このようなパターンのお話がいっぱいつまってます。 たいていは、 A ・・・ 説得を依頼する人。 B ・・・ 説得を依頼される人(説得する人)。 C ・・・ 説得される人。 の三者があり、説得が功を奏すれば、「三方一両損」どころか、「三者大満足」の結果となります。 AとCは、「ああ、よかった!」と胸をなでおろし、BはCに感謝され謝礼をもらい、依頼者Aからはたんまりとご褒美がいただけるので、三人とも大満足。 この場合は、A(斉王)が、B(陳軫)に依頼して、C(昭陽)を説得させたという形。 この典型的な例が、「漁父之利」ですが、他にも「先従隗始」(先づ隗より始めよ)など、有名な話がたくさんあります。 ![]() ![]() |
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