「ロボット」は禁句!

ガンダムをよく知らない方でも、ガンダムはロボットが出てくるアニメでしょ、くらいの認識はあるかと思いますが、ガンダムファンに対しては、「ロボット」という単語は絶対に使ってはいけません。機嫌を著しく損ねることになります。必ず「モビルスーツ」と言ってください。

ガンダムに興味のない人にとっては、ロボットだろうがモビルスーツだろうが本当にどうでもいいことだと思いますが、ガンダムファンにとっては非常に重要。何故なら、ガンダムというアニメ、あるいはガンダムファンのアイデンティティの根幹に関わることだからです。

繰り返します。「ロボット」は禁句です。必ず「モビルスーツ」と言ってください。

<以下、話を分かりやすくするために、やや誇張表現を用いていますのでご注意ください>

ガンダムが他のアニメ・特撮モノと一線を画している(とファンが自負している)のは、「正義の味方が悪の組織や宇宙人と戦う勧善懲悪劇」という子供向けのお話ではない、という点にあります。ガンダムは、近未来に起こりうるかもしれない人間同士の戦争、さらには、どちらの陣営が正義である、悪であると断言することができない複雑な世界を舞台として設定することで、シナリオにリアリティと深みをもたせています。そして、登場する「人型の兵器」も、ガンダム世界が追求するリアリティの範疇にあります。あくまで、戦車や軍用機などの従来ある兵器の延長にあるもので、両陣営の多数のパイロットがこれに登場して戦争を行う「one of them」のマシンにすぎません。スーパーヒーロー主人公が搭乗する、絶対的な性能を持つ荒唐無稽な一品モノスーパーロボットではないのです。「ロボット」ではなくて「モビルスーツ」なのです。

「モビルスーツ」という言葉には、このように、ガンダム世界の根幹に関わるアイデンティティが込められています。ファンにとっては特別な言葉なのです。

<誇張終わり>

・・・ま、ガンダムでも主人公の乗るロボットは、一般兵卒用のものよりも、かなり強めに設定されはいますが。

おっと、「モビルスーツ」です。

まとめ:

・ガンダムファンに対して「ロボット」という言葉は厳禁。「モビルスーツ」と言いましょう。

・ガンダムはリアリティがあるから面白い。世界観しかり、人間しかり、兵器しかり。