「服の記憶」展 会場構成

アーツ前橋にて，2014 年10 月10 日（金）から2015 年1 月13 日（火）まで開催された「服の記憶 ― 私の服は誰のもの？」展の会場構成．

展覧会は，デザイナーやファッション産業が作り出す「流行」や「消費」といった枠組みから離れ，「着る」という行為を，個人や他者との関係の中に置き，毎日なにげなく繰り返される「服を着ること」を考える，といった内容．2014年6月には、富岡製糸場と絹産業遺産群が世界文化遺産に登録され，かつて生糸の生産と輸出で栄えた群馬県から，衣服の持つ意味や役割をあらためて見つめ直すことを提案されたものだった．

会場には，9組のアーティストの作品が展示され，それらの個性ある作品を優しく，しなやかに，緩やかに，区切り，繫いでいく．具体的には，各ゾーンの仕切りとなる壁に寒冷紗の布を用い，その枚数・色・仕切り方に変化を持たせた．会場は展示物の背景となり，緩やかなまとまりをつくり出す．

展覧会名：服の記憶展

主催：アーツ前橋

担当：藤野高志 根岸陽

設計期間：2014.07 - 2014.10

展示期間：2014.10.10 - 2015.01.13

素材：寒冷紗