検査入院(7) 


 

 今回も自分について知ることが多くあった。
 カテーテルを入れる個所が変更になったことは既に書いた通りだが、僕は突然手順が変わることに弱いようだ。僕が検査を手がけているわけではないのだからどうすることもできないのはわかっていたのだが。予期不安といえばいいのか、ペンレスを使ったので麻酔注射を免れたのに、痛い目をするのかと思ったらがっかりしたが、実際にはその前の痛みの方が強く相対的に麻酔の注射による痛みは何ということはなかった。
 また、〔おそらくは必要以上に〕緊張する自分にも気づいた。中西看護師と検査室に運ばれている途中でこんなことを話した。
「救急車できた時には、このまま死ぬのかなあと思ったら落ち着いていたのに、手順がわかっているとかえって緊張する」
 検査を終えて病室を戻っても僕の緊張は止まなかった。しかし自分では気づいてなかった。
「もう緊張しなくていいよ、ほら手が…」
と中西看護師に笑われる。
血圧を測るのに緊張することはないだろうにたしかに力が入っていたのである。この僕の緊張は顔にも表れているらしい。
 検査の後かなり長い時間喉が渇いて苦しかった。唾液すら出てこない。これほどの渇きは初めて経験したように思う。息ができなくなるのではないかという不安に襲われた。最初は検査後止血してもらっている時で、喉が渇くといったら氷を口に含ませてもらえた。病室に帰ってからも同じことが続いた。大きい氷だと話せなくなってしまい、そんな自分をおかしく思えるくらいには緊張は解けていたのだが。
 写真は今回入院した時の病室。何人かの看護師さんたちが前と違って今度は少し見晴らしがいいですね、といわれる。前回は穴蔵にいるような気分でみなに眺望の悪さを訴えていたのを覚えてられたのだろう。空がきれいだった。
 部屋に案内されて入った時は閑散とした部屋だったが、僕の書斎であるかのように本を出してコンピュータに電源を入れたら、”僕の”病室になったかのようである。
 もう1枚は病院の食事。最初の日の昼食を撮ってみた。一日1600kcal、食塩一日7g、一食のご飯は165g。一人だとあっという間になくなるくらいの少量だが、今回の入院時には前回の時のようにいつもひどく空腹というほどではなかった。
 検査の朝、ある看護師さんに「こんなに痩せて大丈夫?」といわれた。ダイエットしているのかとたずねられたが、特別なことはしていない。「食べなければいいだけですから簡単です。強い意志がいりますけど」「その意志がないんですよ!!」僕は始めたことをすぐに止めてしまうことがあるが、退院してから食事の制限と運動(散歩)については強い意志をもって取り組めたと自負している。なかなか意志が強いものだ、というのも今回自分について知ったことの一つである。

 

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