検査入院(1) 


 

2006年11月6日月曜日
 朝、病院から明日の入院のことで連絡があった。「明日はくれぐれも気をくけてきてください」という言葉は決まり文句なのかもしれないが、気遣いをうれしく思った。部屋の空き具合で午後からになるかもしれないとも聞いていたが、10時に入院することになった。
 実は今綱渡りのようなことをしていて、まだ明日締切の雑誌原稿がまだ仕上がってないのである。原稿用紙にして三枚だと書き始めたと思った途端にもう制限枚数を超えてしまう。
 それよりもしかし明日の用意をしなくてはいけない。用意が大変なのは旅行と同じだが、さすがに入院となると少しも心が弾まない。明日は一人で入院し車の便がないので、荷物を極力減らさないといけない。前回退院する時には車に荷物を運ぶためにワゴンを貸してもらったがもちろん短期なのでそんな量にはならないわけだが、
 ちょうど入院と重なった形でアメリカの高校生がホームステイにくることになっている。もうすぐ娘がその生徒と一緒に帰ってくる。初対面なので緊張する。よく泊まりにくる娘の友人たちと思えばいいのだろうが。
 明日は前回と同じ病棟の同じ階に入院するので(ここは主に循環器の患者が入院する)看護師さんとはなじみなので、不安感は少ない。しかし半年の間に異動があったかもしれないし辞めた人もあるかもしれない。ひどく痩せてしまったので驚かれるかもしれない。


2006年11月7日火曜日
 10時前に病院に着いた。朝から緊張しているようで常より血圧がかなり高くて驚く。計らなくてもわかる。急に寒くなった。寒風が吹く中どうしようかと迷ったのだが、結局いつも外来の受診の時にしていているように電車で行くことにした。バスタオルや浴衣の入った鞄はかさ張り、コンピュータと本を入れた鞄は重い。それでも数日の入院ではきっと読めないと思って、最初に予定していた本を半分くらいに減らすことにした。
 降車駅で僕の前を歩いている人を見てきっとこの人も今日から入院だろう、と思っていたら、僕と同じように受付で入院の手続きをされていた。スタッフの説明が耳に入った。「病棟は西病棟、2階です。ここから少し距離がありますが、ご自分で歩いていけますか?」同じ病棟の同じ階なので、僕よりもずっと年輩のこの方も明日心臓カテーテルの検査を受けられるのだろう。僕も当然自分で病棟に行けばいいと思っていたのに「今、迎えにきますからお待ちください」といわれしばらく待つことになった。こんな時はすぐに僕は本を読み出すのだが、今日は落ち着かなくて外来にきている人たちをぼんやりと眺めていた。やがて看護助手さんがこられた。鞄をといわれるので大丈夫だからと断ったのが、結局重い方を持ってもらうことになった。
 病室は前回よりも少しナースステーションから数室離れたところだった。ほんのわずかな違いだが、看護師さんたちの声も届かず、検査器具などを乗せたワゴンの音もあまり聞こえないので静かである。お待ちくださいということで待っていたが、一時間経っても誰もこられなかった。ようやく11時くらいに今日の担当の看護師さんがこられた。「今日は私が担当なのですが、こられていることの連絡が入ってなかったもので遅くなって」と申し訳なさそうにされたが、朝食を抜いてくるようにといわれていたのでお腹が空いたこと以外は少しも困らない。待っている間、昨夜粗方仕上げた雑誌原稿に目を通し、少し手を入れた。納得できたら後はメールで送るだけである。家であろうと病院であろうとコンピュータさえ使えたら仕事はできる。明日は検査なのでさすがに今日のようには過ごせないだろうが。
 さっそく採血とvital。やはり血圧はいつもより高かった(135-80)。saturationは98で問題はなかった。今日は本当に調子がいいのだが、何度も書いてきているように息苦しいことがよくあったので心配していたので安堵。
 昼からは心電図とレントゲンと聞いている。検尿などがあったので詰所に検体を持って行く。前はたくさんおられた詰所でおじいさん、おばあさんを今日は二人しか見かけなかった。部屋で過ごすと昼か夜かわからないことになるので詰所にいてもらっているという説明を前回聞いたことがある。看護師さんの姿もあまり見られる閑散としているように思えた。
 昼食を主任さんが持ってこられる。「すごい健康食みたいですよ」と驚かれる。魚の切り身一切れ、かぼちゃ一切れ、ほうれんそうのおひたし、そしてご飯。カロリー、塩分は前回と同じ。今日の献立を見て日頃これよりも多く食べていることに気づいた。それなのに相変わらず体重は下げ止まらない。44キロも切ってしまった。
 食器は今回は自分で下げるのだろうか、とどうしたものか迷っていたら、思いがけず杉山看護師がこられる。変わらず元気そうだった。今回、病室の名札に担当の看護師の名前がないのが気にかかっている。 

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