生還記(27) 


 

2006年5月18日木曜日
 夜、寝つきはあまりよくなかった。朝は6時半頃に起きたが、朝食後うとうとして夢を見ていた。中西さんがこられて今日の清拭は昼からでもいいか、とたずねられる。清拭の時間といってもわずかだが、話ができるのはもう最後かもしれない。復帰の話を伝えた。外に出て行く仕事の最初はカタリナ女子高校になるだろう。亀岡駅の階段を思うと怯んでしまうのだが、階段の上り下りは心臓リハビリの一環なので体力をつけていけばきっと大丈夫だろうというようなことを話した。
 そんなことを思いながら、昨日は歩けなかった病棟を繋ぐ三階の廊下を歩いてみた。行きも帰りも階段を使った。あれだけ長いと思っていた廊下が今日は短く感じられた。
 昼から友人と久保田君が見舞いにこられた。清拭中だったのでしばらく待ってもらわなければならなかった。清拭後、外で待っているはずの友人を呼びに行ってくれた中西さんは、僕のことを先生と呼ぶことを不思議そうにされていた。僕はこの病院では(気難しい)患者にすぎないから。
 途中、体重測定。51.5kg。ほとんど運動らしい運動もしていないが一日の食事にカロリー制限があるだけで体重が落ちたようだ。
 夜、こゆびさんに教えてもらった尾池和夫氏の「急性心筋梗塞の患者の日記、療養の記録」を入院時から読んでみた。1998年に発症、今も治療中であると冒頭に書いてあった。京大総長の激務をこなしてられることは驚きである。入院は僕と同じく一ヶ月ほどだが、その後の療養がいかに大変かわかる。治療に関しては、医学が日進月歩の世界である、とを強く思った。

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