生還記(25) 


 

2006年5月16日火曜日
 思いがけずよく眠れず、1時頃にまわってきた清水さんに時間をたずねたのを覚えている。「次は3時にきますが、起こすことになるようだったらやめときますが」「たぶん、その頃には寝てると思うけど、かりに目が覚めても起した、と思わないで」朝、清水さんがvitalをとるにこられる。よく寝ていたとのこと。少し話して帰られる。
 今日は朝、抗生剤の点滴。その後、延期になっていたリハビリの10ステージに挑戦した。階段を一階分2往復。前後にvital。部屋に戻ったら少し息が切れたが、苦しくはなかった。今日の担当は中西さんだった。「〔階段まで〕近道してナースステーションの中を通ろうか」といわれるのでついていったら、いつも外からしか見ないナースステーションの中の通路を歩くことになってどぎまぎした。看護師さんたちが一斉に驚きの表情で僕たちを見た。もちろん、帰りも。そういえば、昨日の夜、9時頃に「今終わりました」と中西さんが部屋にこられた。検査の結果や、雑誌の原稿依頼がきたというような仕事の話などをした。遅い時間に話していると、いろいろなことが不安でたまらなかった時に、中西さんに胸につかえていた思いを僕が涙ながらに話し、その話を聞いてくださった夜のことを思い出した。その時のことはもはや話題には出さないけれど、僕はいつも中西さんの顔を見ると思い出す。 

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