生還記(23) 


 

2006年5月14日日曜日
 今日は書きたいことがたくさんあるのに、明日のカテーテル検査のことを思うと、不安であまり書けないかもしれない。でも平時はまだ寝るには早すぎる時間なので、よけいなことを考えないために少しだけ書いてみる。
 ここまで書いたところで、中西さんがvitalをとりに。「この間中西さんの夢を見ました」「え? どんな夢」「僕は病院の一階にいたのだけど、その僕に二階にいた中西さんが僕にコンピュータを直してほしい、と声をかけた」こんな他愛もない話をしていると安心した。
 明日、昼からある検査の担当が(翌日の朝に安静が解かれるまでにかなり処置の回数が多い)中西さんだったらいいのに、と思ってしまった。日勤の担当の杉山さんが「明日の担当は私が決めた」といわれたこと。「教えてほしい?」「いや、楽しみにする」といったもののたずねたらよかったと後悔頻り。
 8時頃に薬を塗りにきてくれた神田さんが、「明日は私、カテ〔心臓カテーテル〕担当っていわれてるんです」という。カテーテルの検査は僕だけではない。杉山さんが「ベテランの人」とヒントを出されたので、神田さんではないことはわかったが、さらに考えこんでしまった。今、気づいたが、検査そのものを不安に思っているのではないのかもしれない。深夜勤の杉山さんが(日勤の後、一度帰って出勤)「見に行くわ」といってられたが、この三日くらいそうであるように深く眠っていることだろう。
 朝、杉山さんが清拭にこられる。その後、「今、やっとこうか」と検査に備えての剃毛。不意打ちをくらって動揺してしまった。
 夕方、病棟を少し歩こうと思ってエレベータの方に向かったら、救急病棟の久保田君に会った。僕は偶然かと思ったが、そうではなくて勤務の後に、僕に会いにきてくれたのである。前日、救急病棟を訪ねたら、久保田君が見つけてくれて、北原さんと話をしたことは前に書いた。「〔北原さんだけではなく〕僕も話したかった」という彼と、を交えてしばらく話をした。「北原さんがあんなふうに長く話しているのを見て驚きました」という久保田君の感想は、ICU、救急病棟の忙しさを物語るだろう。長くといっても、立ち話でほんの数分だったのだが。

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