HDS seminar 2017

HDSセミナーでは、高分散分光器による最近の研究や新しい観測装置
による今後のサイエンスに関する発表&議論を行います。

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日時:隔週木曜日+α 15:40~ 場所:すばる棟2階TV会議室(TV会議&スカイプ接続可能)

次回のセミナー:
 6月29日(木) 15:40~16:40
 講演者:石川裕之(総研大)/ 渡辺紀治(総研大


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[講演者]
石川裕之

[タイトル]
IRDの近赤外高分散スペクトルを用いたM型矮星の組成解析に向けて

[アブスト]
 すばる望遠鏡の新しい分光装置 IRD を用いた、近傍の中期-晩期 M 型矮星まわりの系外惑星サーベイが 2018B
から計画されている。この計画によって得られる近赤外高分散スペクトルから、中期-晩期 M
型星の化学組成を精密に決定し、惑星の存在度と鉄など各元素のアバンダンスとの、相関を調べることを目指す。
 近年、M 型矮星は世界中の惑星探査でターゲットに設定されており、系外惑星の存在や性質と、主星としての M
型矮星の性質との関係を理解することは重要である。しかし M
型矮星の組成解析は、大気が低温なために形成される分子の吸収が邪魔となり可視光では困難であったので、比較的分子の吸収が少ない近赤外波長域での解析が有望である。
 現在 IRD は山頂へのインストールの最中である。IRD での観測に先立ち、VLT の CRIRES のアーカイブデータを用いて、FeH
分子の吸収線を調査したので紹介する。結果として Y バンドでは現存のラインリストで再現できることがわかったが、いくつかの問題が残っている。
 また、今年1月には IRD を 20cm 望遠鏡に繋いで試験観測を行った。このデータの一次処理の現状について報告する。

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[講演者]
渡辺紀治

[タイトル]
公転軌道傾斜角のDoppler tomographyによる測定

[アブスト]
惑星軌道の進化を知るために、恒星自転軸と惑星公転軸の見かけの角度、公転軌道傾斜角の観測が行われている。公転軌道傾斜角が0度に近ければ、傾いていなかい原始惑星系惑円盤内でmigrationが起こったと考えることができ、公転軌道傾斜角が180度に近ければ、他の天体(大型惑星、伴星)による重力相互作用で惑星軌道が傾いたと考え得ることができる。トランジット中に取得した分光データからこの角度を調べるが、従来はRossiter-Maclaughlin効果(RM効果)という方法が用いられた。しかし、最近では、観測精度の高いDoppler
tomography(DT)という手法で測定されている。すばる望遠鏡のHDSのトランジット分光データからは、RM効果で公転軌道傾斜角を求めている(Narita
et al. 2009など)が、DTでは未だに測定されたことない。これより、本研究でHDSの分光データを用いてDTの方法論を確立している。
今回の発表では、HDSのHD189733のトランジット分光データを用いて、DTがどこまで確立できたかを進捗報告する。また、HDSやIRDを用いた公転軌道傾斜角測定の将来計画も述べる。
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次々回のセミナー:
 7月13日(木) 15:40~16:40
 講演者:原川 紘季 (国立天文台)


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2017年度スケジュール:
4月06日(木)15:40~16:40: 松野 允郁 (総研大)
4月20日(木)15:40~16:40: 野津 湧太 (京都大学)
5月04日(木)15:40~16:40: 「みどりの日」の祝日のためお休み
5月18日(木)15:40~16:40: 田中 周太 (甲南大学)
6月01日(木)15:40~16:40: 西村 信哉 (京都大学)
6月15日(木)15:40~16:40: 青木 和光 (国立天文台)
6月29日(木)15:40~16:40: 石川裕之(総研大)/ 渡辺紀治(総研大)
7月13日(木)15:40~16:40: 原川 紘季 (国立天文台)
7月27日(木)15:40~16:40: 新中 善晴 (国立天文台)
8月10日(木)15:40~16:40: 三澤 透 (信州大学)
8月24日(木)15:40~16:40: 大塚 雅昭  (台湾中央研究院天文及天文物理研究所) 
9月07日(木)15:40~16:40: 定金 晃三 (大阪教育大学)
9月21日(木)15:40~16:40: 
10月05日(木)15:40~16:40: 
10月19日(木)15:40~16:40: 
11月02日(木)15:40~16:40:
11月16日(木)15:40~16:40: 
11月30日(木)15:40~16:40: 
12月14日(木)15:40~16:40: 
12月28日(木)15:40~16:40: 「年末年始休暇」のためお休み
1月11日(木)15:40~16:40: 
1月25日(木)15:40~16:40: 
2月08日(木)15:40~16:40: 
2月22日(木)15:40~16:40: 
3月08日(木)15:40~16:40: 
3月22日(木)15:40~16:40: 

基本的に隔週で開催しますが、臨時講演、速報性にも対応するために、
ご希望があれば、空いている木曜日にも適宜開催いたします。

これまでどおり、発表者を(レギュラー参加者に限らず)広く募ります。
TV会議でも可能ですので、講演をお願いできる方、もしくは、講演を
お願いしたい方がいらっしゃいましたら、ぜひとも世話人(大宮)に
お知らせください。

通常のセミナーまでの流れ
6週間前まで: 講演候補者決定と講演依頼開始
4週間前まで: 講演者の決定
1週間前まで: 講演のタイトルとアブストラクトの締切
直前まで: 発表スライドの回覧(できれば)
#臨時セミナーをされたい場合は、できれば1週間前までにはご連絡ください。

発表スライドは、記録のため、HDSセミナー参加者のみが閲覧できるような形で、
webページ上に保存させて頂きます。保管して欲しくない、一部の情報を
削除してほしいなど、ご希望がありましたら世話人までおしらせください。

HDSセミナー世話人:
 大宮正士(国立天文台)omiya.masashi(_AT_)nao.ac.jp
 青木和光(国立天文台)aoki.wako(_AT_)nao.ac.jp
 竹田洋一(国立天文台)takeda.yoichi(_AT_)nao.ac.jp
 松野允郁(総研大)tadafumi.matsuno(_AT_)nao.ac.jp 

メーリングリスト:hds(_AT_)optik-ml.mtk.nao.ac.jp

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